“こうはく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
黄白40.5%
紅白33.3%
厚薄9.5%
洽博4.8%
侯伯2.4%
厚伯2.4%
宏博2.4%
庚伯2.4%
項伯2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
華族と云い貴顕きけんと云い豪商と云うものは門閥もんばつの油、権勢けんせいの油、黄白こうはくの油をもって一世をさかしまに廻転せんと欲するものである。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
今年ことしみたいに、紅白こうはくはながたんといたとしい。一面いちめんめるやうないろだ。どこへつても垣根かきねうへしゆ御血潮おんちしほ煌々ぴかぴかしてゐる。
ただし幸いなることには、小鳥に対する先生の好意には、著しい厚薄こうはくがある。その愛憎には若干の偏頗へんぱがある。カワセミという奴ばかりは、実際困るのだといっている。
静軒は滑稽諧謔こっけいかいぎゃくの才あるに任せややもすれば好んで淫猥いんわいの文字をもてあそんだが、しかしその論文には学識すこぶる洽博こうはくなるを知らしむるものすくなからず、またその詩賦には風韻極めてしょうすべきものが多い。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
五本骨のおうぎ、三百の侯伯こうはくをガッシとおさえ、三つ葉葵ばあおいの金紋六十余州に輝いた、八代吉宗といえば徳川もさかりの絶頂です。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
津山宗伯、名は義篤よしあつ、初厚伯こうはくと称した。宝暦五年の生である。幕府の医官山崎宗運に師事し、宗字を贈られて宗伯と改めたと云ふ。按ずるに宗運は宗円ではなからうか。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
毎日々々諸方を案内しつつ互に宏博こうはくなる知見を交換したのは、あたかもかごとりのように意気銷沈していた当時の二葉亭の憂悶不快を紛らす慰藉いしゃとなったらしかった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
同じ干支えとに生れた同年の者が交際するには干支の兄、干支の弟という意味で庚兄こうけい庚弟こうていと呼びあい、その子や甥などは干支のおじさんという意見いみで、それを庚伯こうはくと呼ぶの風習があった。
水莽草 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「わははは、何を戸惑うて。——これ両人、きょうはいにしえ鴻門こうもんの会ではないぞ。いずくんぞ項荘こうそう項伯こうはくを用いんや、である。のう劉皇叔りゅうこうしゅく
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)