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黄白
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こうはく
ふりがな文庫
“
黄白
(
こうはく
)” の例文
私も知らん顔もしていられないから、老人へは葉巻を二本、他の連中へもそこばくの
黄白
(
こうはく
)
を撒いて「どうぞ
宜
(
よろ
)
しく」とやった。
踊る地平線:04 虹を渡る日
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
華族と云い
貴顕
(
きけん
)
と云い豪商と云うものは
門閥
(
もんばつ
)
の油、
権勢
(
けんせい
)
の油、
黄白
(
こうはく
)
の油をもって一世を
逆
(
さか
)
しまに廻転せんと欲するものである。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
蘭袋は
向井霊蘭
(
むかいれいらん
)
の門に学んだ、
神方
(
しんぽう
)
の名の高い人物であった。が、一方また
豪傑肌
(
ごうけつはだ
)
の所もあって、日夜
杯
(
さかずき
)
に親みながらさらに
黄白
(
こうはく
)
を意としなかった。
或敵打の話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
こう云う風であるから真面目に熱心に
斯道
(
しどう
)
の研究をしようと云う考えはなく少しく名が出れば肖像でも画いて
黄白
(
こうはく
)
を
貪
(
むさぼ
)
ろうと云うさもしい奴ばかりで
根岸庵を訪う記
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「ご尤もな心配じゃ。しかし、幕府の方は、御老中や要路の役人方へ、相応な
黄白
(
こうはく
)
をもってご挨拶いたせば、まだ二年や三年のご猶予はして下さると思うが……」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
私はこの度の総選挙に全く
黄白
(
こうはく
)
の力が駆逐されて言論に由る政見の力が選挙民の良心を感動させることを望む意味から、どの候補者も卓越した政見の発表に努力し
選挙に対する婦人の希望
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
黄白
(
こうはく
)
に至りては
精励
(
せいれい
)
克己
(
こっき
)
の
報
(
むく
)
いとして来たるものは決して少なくなかろう。
古人
(
こじん
)
の言にあるごとく
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
私にしても、仮にふところがもっとあたたかであったら、容易にかれらの手から
逭
(
のが
)
れがたかったろうと思う。人は
黄白
(
こうはく
)
の前には、しばしば恥を忍んで屈しなければならないものだ。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
魯国
(
ろこく
)
宣教師に教化されし
希臘
(
ぎりしゃ
)
教徒は国賊なり、監督教会は英国が世界を掠奪せんがための機関にしてその信徒は
黄白
(
こうはく
)
のために使役せらるる探偵なり、長老教会は野望人士の集合所なり
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
凡
(
およ
)
そ今回の事件は、中、英、国際の紛争に非ずして、実は
黄白
(
こうはく
)
消長の
関鍵
(
かんけん
)
であり、これを換言すれば、即ち、亜洲黄色人種が、白種に滅亡せらるるの先導に非ずして他にはない。試みに思い給え。
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
日本では、大金を出して勲章を買ったり、売って儲けたりする代議士や大官はあっても、個人の謝志を
些少
(
さしょう
)
なりとも
黄白
(
こうはく
)
の形でポケットする警官はあるまい。また、あっては大変だ。が、これは余談。
チャアリイは何処にいる
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
さて太夫はなみなみ水を盛りたるコップを
左手
(
ゆんで
)
に
把
(
と
)
りて、
右手
(
めて
)
には
黄白
(
こうはく
)
二面の扇子を開き、やと声
発
(
か
)
けて
交互
(
いれちがい
)
に投げ上ぐれば、露を争う蝶
一双
(
ひとつ
)
、縦横上下に
逐
(
お
)
いつ、逐われつ、
雫
(
しずく
)
も
滴
(
こぼ
)
さず翼も
息
(
やす
)
めず
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼の下宿に
黄白
(
こうはく
)
を詰めた菓子箱が山積みしていた。
街頭から見た新東京の裏面
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
それから、それを
掌
(
てのひら
)
でもみ合せながら、
忙
(
せわ
)
しく足下へ撒きちらし始めた。
鏘々然
(
そうそうぜん
)
として、床に落ちる
黄白
(
こうはく
)
の音が、にわかに、廟外の
寒雨
(
かんう
)
の声を圧して、起った。
仙人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
私にしても、仮にふところがもっとあたたかであったら、容易にかれらの手から
逭
(
のが
)
れがたかったろうと思う。人は
黄白
(
こうはく
)
の前には、しばしば恥を忍んで屈しなければならないものだ。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
上洛者のたれかれを問わず、これを
奏聞
(
そうもん
)
に達して、それらの武門が望む
叙爵
(
じょしゃく
)
栄職
(
えいしょく
)
の名を
聴許
(
ちょうきょ
)
し、武家の
音物
(
いんもつ
)
や
黄白
(
こうはく
)
を収入とするのが、ともあれ、この人々の唯一な生きる道ではあった。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「だいぶ商品をお持ちのようだが」と甲斐が云った、「そこもとは売込み先を間違えられたようだ、もういちどいうが、私はそういうことには興味もないし、またそれに支払う
黄白
(
こうはく
)
も持たない」
樅ノ木は残った:02 第二部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
“黄白”の意味
《名詞》
黄色と白色。
黄金と白銀。金銭。
(出典:Wiktionary)
黄
常用漢字
小2
部首:⿈
11画
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
“黄白”で始まる語句
黄白混血児
黄白青銭
黄白万能主義