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窮
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きは
ふりがな文庫
“
窮
(
きは
)” の例文
捕へられた柳田は一言も物を言はず、又取調を命ぜられた裁判官等も、
強
(
し
)
ひて問ひ
窮
(
きは
)
めようともせぬので、同志の名は暫く知られずにゐた。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
人性に具備せる恋愛の如き、同情の如き、慈憐の如き、別して涙の如きもの、深く其至粋を
窮
(
きは
)
めたるものをして造化の妙微に驚歎せしめざるはなし。
各人心宮内の秘宮
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
平次は
藁打臺
(
わらうちだい
)
を引寄せて、どつかと腰をおろしました。今となつては、この
頑固
(
ぐわんこ
)
一
徹
(
てつ
)
の下男の口から訊くほかに、眞相を
窮
(
きは
)
めやうはなかつたのです。
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その幽径の
窮
(
きは
)
まる処は百年の雪に埋もれた無人の峰々に違ひない。天才と世に呼ばれるものはそれ等の峰々へ
攀
(
よ
)
づることを辞せない勇往果敢の孤客である。
僻見
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
凡
(
およ
)
そ
説
(
ぜい
)
の
務
(
つと
)
め、
説
(
と
)
く
所
(
ところ
)
の
敬
(
けい
)
する
所
(
ところ
)
を
飾
(
かざ
)
り・
而
(
しかう
)
して
其
(
そ
)
の
醜
(
にく
)
む
所
(
ところ
)
を
(八五)
滅
(
めつ
)
するを
知
(
し
)
るに
在
(
あ
)
り。
彼
(
かれ
)
自
(
みづか
)
ら
其計
(
そのけい
)
を
知
(
ち
)
とせば、
則
(
すなは
)
ち
其失
(
そのしつ
)
を
以
(
もつ
)
て
之
(
これ
)
を
(八六)
窮
(
きは
)
むる
無
(
な
)
かれ。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
▼ もっと見る
東北は山又山を重ねて、
琅玕
(
ろうかん
)
の
玉簾
(
ぎよくれん
)
深く夏日の
畏
(
おそ
)
るべきを
遮
(
さへぎ
)
りたれば、四面
遊目
(
ゆうもく
)
に足りて
丘壑
(
きゆうかく
)
の富を
擅
(
ほしいまま
)
にし、林泉の
奢
(
おごり
)
を
窮
(
きは
)
め、又有るまじき清福自在の別境なり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
夫人はわが即興の手際を見んとて、こよひの登山を歌はせ、
辭
(
ことば
)
を
窮
(
きは
)
めて我才を讚めたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
恁
(
か
)
うして
漁師
(
れふし
)
は
烱眼
(
けいがん
)
を
以
(
もつ
)
て
獲物
(
えもの
)
を
過
(
あやま
)
たぬ
道
(
みち
)
を
波
(
なみ
)
の
間
(
あひだ
)
に
窮
(
きは
)
めて
居
(
ゐ
)
るのである。
僅
(
わづか
)
な
村落
(
むら
)
の
内
(
うち
)
で
毎日
(
まいにち
)
凡
(
すべ
)
ての
目
(
め
)
に
熟
(
じゆく
)
して
居
(
ゐ
)
る
女
(
をんな
)
の
所在
(
ありか
)
を
覘
(
ねら
)
ふことは、
蛸壺
(
たこつぼ
)
を
沈
(
しづ
)
めるやうな
其麽
(
そんな
)
寧
(
むし
)
ろあてどもないものではない。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
親しき友を喜ばす其道いかに、
窮
(
きは
)
め見ん。 635
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
そこまで
窮
(
きは
)
める力がないもの等の説だ。
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
天壤
(
あめつち
)
と
窮
(
きは
)
みなき、
天津日嗣
(
あまつひつぎ
)
、ここに
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
窮
(
きは
)
みなき
輪廻
(
りんね
)
の
業
(
ごふ
)
のわづらひは
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
流れを
窮
(
きは
)
め山々の
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
此
(
この
)
禍福とそれに伴ふ
晦顕
(
くわいけん
)
とがどうして生じたか。私はそれを
推
(
お
)
し
窮
(
きは
)
めて父の
冤
(
ゑん
)
を
雪
(
そゝ
)
ぎたいのである。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
されども、この身の上に
窮
(
きは
)
めし
楽
(
たのしみ
)
も、
五年
(
いつとせ
)
の昔なりける今日の日に
窮
(
きは
)
めし
悲
(
かなしみ
)
に
易
(
か
)
ふべきものはあらざりしを、と彼は苦しげに
太息
(
ためいき
)
したり。今にして彼は始めて悟りぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
瓢箪
(
へうたん
)
なりの池も澄んでゐれば、
築山
(
つきやま
)
の松の枝もしだれてゐた。
栖鶴軒
(
せいかくけん
)
、
洗心亭
(
せんしんてい
)
、——さう云ふ
四阿
(
あづまや
)
も残つてゐた。池の
窮
(
きは
)
まる裏山の崖には、
白々
(
しろじろ
)
と滝も落ち続けてゐた。
庭
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
龐涓
(
はうけん
)
自
(
みづか
)
ら・
智
(
ち
)
窮
(
きは
)
まり
兵
(
へい
)
敗
(
やぶ
)
るるを
知
(
し
)
り、
乃
(
すなは
)
ち
(五七)
自剄
(
じけい
)
して
曰
(
いは
)
く、『
遂
(
つひ
)
に
(五八)
豎子
(
じゆし
)
の
名
(
な
)
を
成
(
な
)
せり』と。
齊
(
せい
)
、
因
(
よ
)
つて
勝
(
かち
)
に
乘
(
じよう
)
じて
盡
(
ことごと
)
く
其軍
(
そのぐん
)
を
破
(
やぶ
)
り、
魏
(
ぎ
)
の
太子
(
たいし
)
申
(
しん
)
を
虜
(
とりこ
)
にし
(五九)
以
(
ゐ
)
て
歸
(
かへ
)
る。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
これは後でわかつた事ですが、
峠宗壽軒
(
たうげそうじゆけん
)
の前身は、
駿河大納言忠長
(
するがだいなごんたゞなが
)
の臣で、本草學の心得があるのを幸ひ、京都に行つてその道の
蘊奧
(
うんあう
)
を
窮
(
きは
)
め、身分を隱して大塚御藥園を預るまでに出世したのです。
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
窮
(
きは
)
みなし、
文
(
あや
)
もなし
海豹と雲
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
然
(
しか
)
るに今の天下の形勢は
枝葉
(
しえふ
)
を
病
(
や
)
んでゐる。民の
疲弊
(
ひへい
)
は
窮
(
きは
)
まつてゐる。
草妨礙
(
くさばうがい
)
あらば、
理
(
り
)
亦
(
また
)
宜
(
よろ
)
しく
去
(
さ
)
るべしである。天下のために
残賊
(
ざんぞく
)
を除かんではならぬと云ふのだ。そこで其残賊だがな。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
家具家財の荷づくりをなすも、運び難からんことを察すればなり。人慾
素
(
もと
)
より
窮
(
きは
)
まりなしとは云へ、
存外
(
ぞんぐわい
)
又あきらめることも容易なるが如し。
夜
(
よ
)
に入りて発熱三十九度。時に○○○○○○○○あり。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それを見
窮
(
きは
)
めると、平次はお清を
階下
(
した
)
へ追ひやりました。
銭形平次捕物控:331 花嫁の幻想
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
窮
(
きは
)
み無し
天
(
あま
)
つみ
業
(
わざ
)
新頌
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
偕
(
とも
)
に
輦轂
(
れんこく
)
の
下
(
もと
)
に住んで、親しく政府の施設を見ようと云ふのである。二人の心底には、
秕政
(
ひせい
)
の根本を
窮
(
きは
)
めて、
君側
(
くんそく
)
の
奸
(
かん
)
を発見したら、
直
(
たゞ
)
ちにこれを除かうと云ふ企図が、早くも此時から
萌
(
きざ
)
してゐた。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
窮
(
きは
)
み無し
天
(
あま
)
つみ
業
(
わざ
)
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
窮
(
きは
)
みなし、
常久
(
とことは
)
に
海豹と雲
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
窮
(
きは
)
みなし
天
(
あま
)
つみ
業
(
わざ
)
新頌
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
窮
(
きは
)
みなし
天
(
あま
)
つみ
業
(
わざ
)
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
窮
(
きは
)
み無し
皇
(
すめら
)
産霊
(
むすび
)
新頌
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
窮
常用漢字
中学
部首:⽳
15画
“窮”を含む語句
窮屈
貧窮
窮迫
無窮
窮鳥
窮地
窮乏
窮窟
窮境
窮命
見窮
窮理
困窮
窮措大
貧窮者
御窮屈
窮々
窮鬼
窮鼠
追窮
...