“略(りやく)” の例文
右(みぎ)の中(うち)、説明(せつめい)を略(りやく)してもよいものがある。然(しか)しながら、一應(いさおう)はざつとした註釋(ちゆうしやく)を加(く)はへることにする。以下(いか)項(こう)を追(お)うて進(すゝ)んで行(ゆ)く。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
ちょっと見(み)たゞけでは、わかつたようでわからぬ歌(うた)です。同(おな)じような句(く)が重(かさ)なつてゐると、自然(しぜん)片一方(かたいつぽう)の方(ほう)は、一部分(いちぶぶん)略(りやく)する習慣(しゆうかん)があります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
此(こ)の物語(ものがたり)を聞(き)き、此像(このざう)を拝(はい)するにそゞろに落涙(らくるゐ)せり。(略(りやく))かく荒(あ)れ果(は)てたる小堂(せうだう)の雨風(あめかぜ)をだに防(ふせ)ぎかねて、彩色(さいしき)も云々(うん/\)。
甲冑堂 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
蒲原(かんばら)郡の新潟(にひがた)は北海第一の湊(みなと)なれば福地たる㕝(こと)論(ろん)を俟(また)ず。此余(このよ)の豊境(はうきやう)は姑(しばらく)略(りやく)す。此地皆十月より雪降(ふ)る、その深(ふかき)と浅(あさき)とは地勢(ちせい)による。猶(なほ)末(すゑ)に論(ろん)ぜり。
無論一部の事には候(そろ)へども江戸(えど)つ子(こ)の略語(りやくご)に難有(ありがた)メの字(じ)と申すが有之(これあり)、難有迷惑(ありがためいわく)の意(い)に候(そろ)軽(かる)くメの字(じ)と略(りやく)し切りたる洒落工合(しやれぐあひ)が一寸(ちよつと)面白いと存候(ぞんじそろ)。(十九日)
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
余(よ)が又(また)土偶(どぐう)の足(あし)、半磨石斧(はんませきふ)、三月(ぐわつ)二十二日(にち)に獸牙製曲玉(じふがせいまがたま)の一種(しゆ)、略(りやく)してキバマガ(第二圖ハ參照)を出(だ)し、同月(どうげつ)二十六日(にち)に、鹿角製浮袋(ろくかくせいうきぶくろ)の口(くち)(第二圖イ參照)を出(だ)し
叔母(をば)さんが御前(おまへ)に詳(くは)しい説明(せつめい)をしなかつたのは、短兵急(たんぺいきふ)な御前(おまへ)の性質(せいしつ)を知(し)つてる所爲(せゐ)か、夫(それ)ともまだ小供(こども)だと思(おも)つてわざと略(りやく)して仕舞(しま)つたのか、其所(そこ)は己(おれ)にも分(わか)らないが
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
このように美術品(びじゆつひん)ばかりを陳列(ちんれつ)する博物館(はくぶつかん)を美術博物館(びじゆつはくぶつかん)あるひはこれを略(りやく)して美術館(びじゆつかん)とも呼(よ)びます。それから歴史(れきし)に關係(かんけい)ある品物(しなもの)ばかりを陳列(ちんれつ)した博物館(はくぶつかん)は歴史博物館(れきしはくぶつかん)といひます。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
この事(こと)は最後(さいご)の項(こう)に於(おい)て再説(さいせつ)することだから茲(こゝ)には説明(せつめい)を略(りやく)するが、とに角(かく)餘震(よしん)は恐(おそ)れるに足(た)りない。唯(たゞ)恐(おそ)るべきは最初(さいしよ)の大地震(だいぢしん)の主要動(しゆようどう)である。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
蒲原(かんばら)郡の新潟(にひがた)は北海第一の湊(みなと)なれば福地たる㕝(こと)論(ろん)を俟(また)ず。此余(このよ)の豊境(はうきやう)は姑(しばらく)略(りやく)す。此地皆十月より雪降(ふ)る、その深(ふかき)と浅(あさき)とは地勢(ちせい)による。猶(なほ)末(すゑ)に論(ろん)ぜり。
略(りやく)して申(まを)すのですが、其處(そこ)へ案内(あんない)もなく、づか/\と入(はひ)つて來(き)て、立状(たちざま)に一寸(ちよつと)私(わたし)を尻目(しりめ)にかけて、爐(ろ)の左(ひだり)の座(ざ)についた一人(にん)があります——山伏(やまぶし)か、隱者(いんじや)か、と思(おも)ふ風采(ふうさい)で、ものの鷹揚(おうやう)な
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「一拜(いつぱい)で宜(よろ)しい」と云(い)ふ會釋(ゑしやく)があつた。宗助(そうすけ)はあとを略(りやく)して中(なか)へ入(はひ)つた。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
時(とき)に画工(ぐわこう)——画家(ぐわか)、画伯(ぐわはく)には違(ちが)ひないが、何(ど)うも、画工(ゑかき)さんの方(はう)が、分(わ)けて旅(たび)には親味(したしみ)がある(以下(いか)、時(とき)に諸氏(しよし)に敬語(けいご)を略(りやく)する事(こと)を恕(ゆる)されたし。)貫(くわん)五さんは、この峠(たふげ)を、もとへ二町(ちやう)ばかり、樹(き)ぶり
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)