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ぶんこ
ふりがな文庫
“
文庫
(
ぶんこ
)” の例文
土
(
つち
)
の
上
(
うへ
)
に
散
(
ち
)
らばつてゐる
書類
(
しよるゐ
)
を
一纏
(
ひとまとめ
)
にして、
文庫
(
ぶんこ
)
の
中
(
なか
)
へ
入
(
い
)
れて、
霜
(
しも
)
と
泥
(
どろ
)
に
汚
(
よご
)
れた
儘
(
まゝ
)
宗助
(
そうすけ
)
は
勝手口
(
かつてぐち
)
迄
(
まで
)
持
(
も
)
つて
來
(
き
)
た。
腰障子
(
こししやうじ
)
を
開
(
あ
)
けて、
清
(
きよ
)
に
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
文庫
(
ぶんこ
)
のなかを
捜
(
さが
)
しても
無
(
なか
)
つた。
鏡台
(
きやうだい
)
にも
針箱
(
はりばこ
)
にも
箪笥
(
たんす
)
の
抽斗
(
ひきだし
)
にも
無
(
なか
)
つた。
大方
(
おほかた
)
焼棄
(
やきす
)
てるか
如何
(
どう
)
かしたのであらう。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
本心
(
ほんしん
)
には
成
(
な
)
るまじき
文
(
ふみ
)
の
趣向
(
しゆかう
)
、
案外
(
あんぐわい
)
のことにて
拍子
(
へうし
)
よく
行
(
ゆ
)
き、
文庫
(
ぶんこ
)
に
納
(
をさ
)
め
給
(
たま
)
ひしとは
最
(
も
)
う
我
(
わ
)
がもの、と一
度
(
たび
)
は
勇
(
いさ
)
みけるが、
夫
(
それ
)
より
後
(
のち
)
の
幾度
(
いくど
)
幾通
(
いくつう
)
かき
送
(
おく
)
りし
文
(
ふみ
)
に一
度
(
たび
)
の
返事
(
へんじ
)
もなく
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
半年前からわたしは
城内
(
じょうない
)
の
文庫
(
ぶんこ
)
にこもって、わたしの長い少年時代の思い出を、せっせと書きつづっていた。わたしたちはちょうど長男のマチアのために
洗礼式
(
せんれいしき
)
を上げようとしている。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
此
(
この
)
人は
我楽多文庫
(
がらくたぶんこ
)
の
第
(
だい
)
二
期
(
き
)
の
頃
(
ころ
)
既
(
すで
)
に入社して
居
(
ゐ
)
たのであるが、
文庫
(
ぶんこ
)
には書いた物を出さなかつた、
俳諧
(
はいかい
)
は
社中
(
しやちう
)
の
先輩
(
せんぱい
)
であつたから、
戯
(
たはむれ
)
に
宗匠
(
そうせう
)
と
呼
(
よ
)
んで
居
(
ゐ
)
た、
神田
(
かんだ
)
の
五十稲荷
(
ごとふいなり
)
の
裏
(
うら
)
に
住
(
す
)
んで
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
大ぶりな
文庫
(
ぶんこ
)
をそばへ取りよせさせ、そのふたを開いてみせた。新しい
銭札
(
せんさつ
)
の
楮幣
(
ちょへい
)
がいっぱいにつまっていた。……しかし彼女たちは、顔見合せたきりで、何の昂奮もあらわさなかった。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さうして、それが
偶然
(
ぐうぜん
)
、
私
(
わたし
)
の
先生
(
せんせい
)
でもあり、またあなた
方
(
がた
)
のこの
文庫
(
ぶんこ
)
におけるおなじみでもある、
柳田國男先生
(
やなぎだくにをせんせい
)
がお
書
(
か
)
きの
諺
(
ことわざ
)
の
成
(
な
)
り
立
(
た
)
ちとも、
原因
(
げんいん
)
が
竝行
(
へいかう
)
してゐるのは、
不思議
(
ふしぎ
)
な
御縁
(
ごえん
)
だとおもひます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
改め來るべしと申付られしにより彌太夫は
直樣
(
すぐさま
)
原澤村
(
はらさはむら
)
名主用右衞門同道にて甲州原澤村なる文藏の宅に
到
(
いた
)
り
番頭
(
ばんとう
)
忠兵衞を呼出して家内土藏の
封印
(
ふういん
)
を
切解
(
きりとき
)
箪笥
(
たんす
)
長持
(
ながもち
)
等一々改むる時忠兵衞は
文庫
(
ぶんこ
)
藏の
長持
(
ながもち
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
下女
(
げぢよ
)
は「
左樣
(
さやう
)
で
御座
(
ござ
)
いましたか、どうも」と
簡單
(
かんたん
)
に
禮
(
れい
)
を
述
(
の
)
べて、
文庫
(
ぶんこ
)
を
持
(
も
)
つた
儘
(
まゝ
)
、
板
(
いた
)
の
間
(
ま
)
の
仕切
(
しきり
)
迄
(
まで
)
行
(
い
)
つて、
仲働
(
なかばたらき
)
らしい
女
(
をんな
)
を
呼
(
よ
)
び
出
(
だ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
此樣
(
このやう
)
な
人形
(
にんぎやう
)
を
取
(
と
)
りしと
誇
(
ほこ
)
り
顏
(
かほ
)
に
來
(
き
)
て
見
(
み
)
すれば、
姉樣
(
ねえさま
)
は
彼
(
あ
)
の
歌
(
うた
)
を
御覽
(
ごらん
)
なされしや、して
何
(
なん
)
と
仰
(
おつ
)
しやりしと
問
(
と
)
へば、
何
(
なん
)
とも
言
(
い
)
はずに
文庫
(
ぶんこ
)
に
入
(
いれ
)
てお
仕舞
(
しまひ
)
なされしが、
今度
(
こんど
)
も
又
(
また
)
あの
樣
(
やう
)
な
歌
(
うた
)
を
詠
(
よ
)
みて
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
すると
金港堂
(
きんかうどう
)
一
件
(
けん
)
の話が有つて、
硯友社
(
けんいうしや
)
との関係を
絶
(
た
)
ちたいやうな
口吻
(
くちぶり
)
、
其
(
それ
)
は
宜
(
よろし
)
いけれど、
文庫
(
ぶんこ
)
に
連載
(
れんさい
)
してある小説の
続稿
(
ぞくかう
)
だけは送つてもらひたいと
頼
(
たの
)
んだ、
承諾
(
しようだく
)
した、
然
(
しか
)
るに
一向
(
いつかう
)
寄来
(
よこ
)
さん
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
今
(
いま
)
裏
(
うら
)
へ
回
(
まは
)
つて
見
(
み
)
たら、
此
(
この
)
文庫
(
ぶんこ
)
が
落
(
お
)
ちてゐて、
中
(
なか
)
に
這入
(
はい
)
つてゐた
手紙
(
てがみ
)
なんぞが、
無茶苦茶
(
むちやくちや
)
に
放
(
はふ
)
り
出
(
だ
)
してあつた。
御負
(
おまけ
)
に
御馳走
(
ごちそう
)
迄
(
まで
)
置
(
お
)
いて
行
(
い
)
つた
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それから
一時
(
いちじ
)
中絶
(
ちうぜつ
)
した
我楽多文庫
(
がらくたぶんこ
)
です、
吉岡書籍店
(
よしをかしよじやくてん
)
が
引受
(
ひきう
)
けて見たいと
云
(
い
)
ふので、
直
(
ぢき
)
に
再興
(
さいこう
)
させて、
文庫
(
ぶんこ
)
と
改題
(
かいだい
)
して、
形
(
かた
)
を
菊版
(
きくばん
)
に
直
(
なほ
)
しました、
是
(
これ
)
は
新著百種
(
しんちよひやくしゆ
)
の
壱号
(
いちがう
)
が出ると
間
(
ま
)
も無く
発行
(
はつかう
)
したので
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
“文庫”の意味
《名詞》
文庫(ぶんこ)
文書や書籍を収蔵する書庫。
まとまった量のある蔵書。
文庫本の略。
(出典:Wiktionary)
“文庫”の解説
文庫(ぶんこ)とは、文書、図書を収蔵する書庫のことで、まとまった蔵書、コレクションのことをいう。さらに、それを所蔵・公開する図書館や、まとまった形態によって出版される叢書のこともいう。
(出典:Wikipedia)
文
常用漢字
小1
部首:⽂
4画
庫
常用漢字
小3
部首:⼴
10画
“文庫”で始まる語句
文庫址
文庫張
文庫棚
文庫藏