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いじわる
ふりがな文庫
“
意地悪
(
いじわる
)” の例文
旧字:
意地惡
おそらく、
二人
(
ふたり
)
の
若者
(
わかもの
)
は、その
声
(
こえ
)
を
聞
(
き
)
いたであろうけれど、
自分
(
じぶん
)
の
意地悪
(
いじわる
)
さを
心
(
こころ
)
に
恥
(
は
)
じたのか、こちらを
見
(
み
)
ずにいってしまいました。
白い雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その朝も早くから、土間の仕事場で
意地悪
(
いじわる
)
の
親方
(
おやかた
)
にどなりつけられながら、トッテンカン、トッテンカンとやっていました。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
「もういいんだっていうのにさ。
赦
(
ゆる
)
してあげるっていってるじゃないか。母さんは、そんなに
意地悪
(
いじわる
)
だと思ってるのかい?」
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
「伸ちゃんの
意地悪
(
いじわる
)
! 私が誰のためにこんなことをしていると思うの? 私が好きでこんなことをしていると思うの?」
秘密の風景画
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
と、知らない風を
装
(
よそお
)
った。これは
意地悪
(
いじわる
)
ではなく、当分そうしておくのが、双方のためになると思ったからだ。
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
子供連れて花見、潮干に出かける村のハイカラも稀にはある。浮かれて
蝶
(
ちょう
)
が舞いはじめる。
意地悪
(
いじわる
)
の蛇も穴を出る。空では
雲雀
(
ひばり
)
がます/\勢よく鳴きつれる。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
こっちから何かいいかけても返事もしてやらないぞというような
意地悪
(
いじわる
)
な顔をしています。
僕の帽子のお話
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
ラランの
奴
(
やつ
)
は
意地悪
(
いじわる
)
く
上
(
うへ
)
へ
上
(
うへ
)
へとペンペの
頭
(
あたま
)
の
上
(
うへ
)
を
聞
(
き
)
こえないふりして
飛
(
と
)
んでいつた。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
「小父さん、もう悲しまないでね。もう
意地悪
(
いじわる
)
はしないよ。
許
(
ゆる
)
しておくれよ。僕は
小父
(
おじ
)
さんが大好きだ!」しかし
彼
(
かれ
)
はいえなかった。——そしていきなり
小父
(
おじ
)
の
腕
(
うで
)
の中にとびこんだ。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
そうした結末はやはり一つの
口伝
(
くでん
)
「
卯
(
う
)
の日
子
(
ね
)
の日は
日半
(
ひなか
)
どれ」という、天気
占
(
うらな
)
いのことわざを覚えて
還
(
かえ
)
り、それを知らずにいた
意地悪
(
いじわる
)
の友だちは、舟を
覆
(
くつが
)
えして死ぬということになっている。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
泳
(
およ
)
いで行くことができたら一つの峯から次の
巌
(
いわ
)
へずいぶん
雑作
(
ぞうさ
)
もなく行けるのだが私はやっぱりこの
意地悪
(
いじわる
)
い大きな
彫刻
(
ちょうこく
)
の
表面
(
ひょうめん
)
に
沿
(
そ
)
ってけわしい処ではからだが
燃
(
も
)
えるようになり少しの
平
(
たい
)
らなところではほっと
息
(
いき
)
を
マグノリアの木
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
と、
意地悪
(
いじわる
)
の
家鴨
(
あひる
)
が
言
(
い
)
い
返
(
かえ
)
すのでした。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
情
(
なさけ
)
ありげに見える
意地悪
(
いじわる
)
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
朝は、
意地悪
(
いじわる
)
。
女生徒
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
私
(
わたし
)
たちが、せっかく、一
夜
(
や
)
をそこにあかそうと
思
(
おも
)
って
止
(
と
)
まると、
枝
(
えだ
)
が
意地悪
(
いじわる
)
く、
夜中
(
よなか
)
に、
私
(
わたし
)
たちの
体
(
からだ
)
を
揺
(
ゆ
)
すって、
振
(
ふ
)
り
落
(
お
)
とそうとする。
美しく生まれたばかりに
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「でも僕、鍛冶屋へかえるのいやなんだよ。親方もおかみさんも
意地悪
(
いじわる
)
で、しょっちゅうひどい目にあわせるんだもの。」
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
「あの金博士の
意地悪
(
いじわる
)
め。僕は、英艦隊を
一挙
(
いっきょ
)
にして
撃沈
(
げきちん
)
したいため、うまうまと博士の見え
透
(
す
)
いた
悪戯
(
いたずら
)
に乗せられてしまったんだ。ちくしょう、ひどいことをしやがる」
のろのろ砲弾の驚異:――金博士シリーズ・1――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
けれど、まだ二
羽
(
わ
)
、三
羽
(
わ
)
、
意地悪
(
いじわる
)
いからすが
残
(
のこ
)
っていて、どこへも
去
(
さ
)
らずに、
塔
(
とう
)
の
屋根
(
やね
)
に
止
(
と
)
まって、
険
(
けわ
)
しい
目
(
め
)
で
巣
(
す
)
をねらっていました。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
が、まもなく、
新吉
(
しんきち
)
がきえちゃんの
身代
(
みが
)
わりになって
芸
(
げい
)
をやったのだと知ると、どこまでも
意地悪
(
いじわる
)
でつむじ曲がりの団長は、こんどはそのことを怒り出しました。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
前
(
まえ
)
からいた
金魚
(
きんぎょ
)
は、
相手
(
あいて
)
にならないで、やはりすましたふうで
泳
(
およ
)
いでいますと、
乱暴者
(
らんぼうもの
)
は、ますます
意地悪
(
いじわる
)
くその
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
いかけたのです。
水盤の王さま
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いえ、
私
(
わたし
)
だけは、そんな
意地悪
(
いじわる
)
ではありません。だれでも、
私
(
わたし
)
の
枝
(
えだ
)
にきて
止
(
と
)
まってくだされば、ありがたく
思
(
おも
)
っています。
美しく生まれたばかりに
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
先刻
(
さっき
)
までまったくなかった
風
(
かぜ
)
が、
意地悪
(
いじわる
)
く
出
(
で
)
はじめて、
寒気
(
かんき
)
が
募
(
つの
)
り、
長
(
なが
)
く
北窓
(
きたまど
)
を
開
(
あ
)
けてはいられませんでした。
火事
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「かわいそうに、それをつれてゆくとか、ゆかぬとか
意地悪
(
いじわる
)
をしてさ。」と、お
姉
(
ねえ
)
さんは、
涙
(
なみだ
)
ぐみました。
小さな弟、良ちゃん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
は、じっと
自分
(
じぶん
)
をにらむ、
意地悪
(
いじわる
)
そうな
主人
(
しゅじん
)
の
目
(
め
)
を
思
(
おも
)
いうかべました。また、
自分
(
じぶん
)
を
犬
(
いぬ
)
の
歩
(
ある
)
きつきに
似
(
に
)
ている、といってあざ
笑
(
わら
)
う
近所
(
きんじょ
)
の
子供
(
こども
)
たちの
顔
(
かお
)
を
目
(
め
)
に
描
(
えが
)
きました。
酒屋のワン公
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
純吉
(
じゅんきち
)
が、
父親
(
ちちおや
)
の
指
(
さ
)
す
方
(
ほう
)
を
見
(
み
)
ると、
驚
(
おどろ
)
いたのでした。
翼
(
つばさ
)
の
端
(
はし
)
の
取
(
と
)
れた
哀
(
あわ
)
れなからすを、
仲間
(
なかま
)
が
意地悪
(
いじわる
)
く、
列
(
れつ
)
の
中
(
なか
)
から
追
(
お
)
い
出
(
だ
)
そうとして、
右
(
みぎ
)
からも、
左
(
ひだり
)
からも、つついているのでした。
からす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「なんで、そんな
意地悪
(
いじわる
)
をするんですか。
釣
(
つ
)
りにいくときは、
道具
(
どうぐ
)
をみんな
小
(
ちい
)
さな
弟
(
おとうと
)
に
持
(
も
)
たせるくせに、
機嫌
(
きげん
)
よくつれていかれないのですか?」と、
政二
(
まさじ
)
くんにおっしゃいました。
草を分けて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
断
(
ことわ
)
るのも、なんだか
意地悪
(
いじわる
)
に
感
(
かん
)
ぜられるし、また、これまで
話
(
はな
)
したこともない、
少年
(
しょうねん
)
が、おはじきを
持
(
も
)
たずに、
仲間
(
なかま
)
へ
入
(
い
)
れてくれというのも、ずるいような、まちがっているような
友だちどうし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それは、
意地悪
(
いじわる
)
い
風
(
かぜ
)
だったのです。
伸
(
の
)
びればますます
強
(
つよ
)
く
荒
(
あら
)
く
風
(
かぜ
)
はあたりました。
曠野
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ぱっちりとした
目
(
め
)
で、一
度
(
ど
)
は、きっと
時計
(
とけい
)
の
円
(
まる
)
い
顔
(
かお
)
をながめましたが、
黒
(
くろ
)
い、
長
(
なが
)
い
針
(
はり
)
を
見
(
み
)
ると、お
菓子
(
かし
)
のほしいときにも、
意地悪
(
いじわる
)
をして、なかなか
早
(
はや
)
くは
動
(
うご
)
いてくれないことを
思
(
おも
)
って
時計とよっちゃん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
上
(
うえ
)
の
小僧
(
こぞう
)
さんが、
意地悪
(
いじわる
)
をしていられない。」と、
吉雄
(
よしお
)
は、
訴
(
うった
)
えました。
子供はばかでなかった
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「すずめは、やさしい
鳥
(
とり
)
だから、
意地悪
(
いじわる
)
なんかしないよ。」
山へ帰ったやまがら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“意地悪”の意味
《名詞》
性質、意地が悪いこと。また、そのようなさま。
(出典:Wiktionary)
意
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
悪
常用漢字
小3
部首:⼼
11画
“意地悪”で始まる語句
意地悪者