秘密の風景画ひみつのふうけいが
伸子は何か物の堕ちる音で眼をさました。陽が窓いっぱいを赤くしてガアンと当たっていた。いつもの習慣で、彼女はすぐ隣のベッドに眼を引き寄せられた。ベッドは空いていた。姉の美佐子は昨晩も帰らなかったのだ。 昨晩も扉に錠をせずに眠ってしまったことを …