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己
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お
ふりがな文庫
“
己
(
お
)” の例文
老人
(
としより
)
に
子供
(
こども
)
だから
馬鹿
(
ばか
)
にして
思
(
おも
)
ふやうには
動
(
うご
)
いて
呉
(
く
)
れぬと
祖母
(
おばあ
)
さんが
言
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
たつけ、
己
(
お
)
れが
最
(
も
)
う
少
(
すこ
)
し
大人
(
おとな
)
に
成
(
な
)
ると
質屋
(
しちや
)
を
出
(
だ
)
さして
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
庄「旦那妙なもので、これは本当に真の友達で、銭が無けりゃア貸して
遣
(
や
)
ろう、
己
(
お
)
らが
持合
(
もちあわ
)
せが有れば貸そうという中で有りますと」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
己
(
お
)
れに勇気のない事を見破つたから、あきらめたまでなンだ。誰だつて、一生のうちに、死を考へないものはなからうぢやないかね……。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
己
(
お
)
ら
家
(
げ
)
の餓鬼奴等も亦何っちゅうだっぺ、折角、ねんごろにきいてくれるにさあ石なげるたあ。
此間
(
こねえ
)
だも——
農村
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
お前方は月並月並というて大変
恐怖
(
こわ
)
がって居るが
己
(
お
)
れなどは月並からやって来たのだから、もう月並になろうとしてもなれんので恐怖くも何んともない、月並を
子規と和歌
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
▼ もっと見る
「
己
(
お
)
れあ車屋の
黒
(
くろ
)
よ」
昂然
(
こうぜん
)
たるものだ。車屋の黒はこの近辺で知らぬ者なき乱暴猫である。しかし車屋だけに強いばかりでちっとも教育がないからあまり誰も交際しない。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この
古家
(
ふるいえ
)
の静かな壁の
中
(
うち
)
から、
己
(
お
)
れ自身の生涯が浄められて流れ出るような心持がする。
痴人と死と
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
「馬鹿言えッ! それならお前に読うで貰わいでも、
己
(
お
)
りゃちゃんと知っとるわい。」
恭三の父
(新字新仮名)
/
加能作次郎
(著)
されどそはかならずよく燃ゆとこの群の年かさなる子、
己
(
お
)
のが力にあまるほどの太き丸太を置きつついえり。その丸太は燃えじと丸顔の子いう。いな燃やさでおくべきと年上の子いきまきて立ちぬ。
たき火
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
「どうしたんだべいな? 伊作あ、
己
(
お
)
らを呼んでるてばな。」
三人の百姓
(新字新仮名)
/
秋田雨雀
(著)
「
己
(
お
)
らまた、柱暦の絵に
描
(
か
)
いた、
倭武尊
(
やまとたけ
)
様かと思った奴さ。」
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
己
(
お
)
らあ、もう醤油屋へは行かんのじゃ。」
まかないの棒
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
隨分
(
ずゐぶん
)
厭味
(
いやみ
)
に
出來
(
でき
)
あがつて、いゝ
氣
(
き
)
の
骨頂
(
こつちやう
)
の
奴
(
やつ
)
ではないか、
己
(
お
)
れは
親方
(
おやかた
)
の
息子
(
むすこ
)
だけれど
彼奴
(
あいつ
)
ばかりは
何
(
ど
)
うしても
主人
(
しゆじん
)
とは
思
(
おも
)
はれない
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
久「アレヘエそれじゃアおらが困るべいじゃアねえか、旦那どんが
己
(
お
)
れにわれえ
喋
(
しゃべ
)
るなよと云うたに、困ったなア」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
己
(
お
)
ら御免だ。」と主税は懐手で一ツ肩を
揺
(
ゆす
)
る。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
己
(
お
)
れは
此樣
(
こん
)
な
無學漢
(
わからづや
)
だのにお
前
(
まへ
)
は
學
(
もの
)
が
出來
(
でき
)
るからね、
向
(
むか
)
ふの
奴
(
やつ
)
が
漢語
(
かんご
)
か
何
(
なに
)
かで
冷語
(
ひやかし
)
でも
言
(
い
)
つたら、
此方
(
こつち
)
も
漢語
(
かんご
)
で
仕
(
し
)
かへしておくれ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
車「足元だって、
己
(
お
)
れはア女の死骸と云って
己
(
おれ
)
を
欺
(
だま
)
かしたが、こりゃア男だ、女の死骸に□□があるかえ」
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
己
(
お
)
れは
何
(
ど
)
うもお
前
(
まへ
)
さんの
事
(
こと
)
が
他人
(
たにん
)
のやうに
思
(
おも
)
はれぬは
何
(
ど
)
ういふものであらう、お
京
(
きやう
)
さんお
前
(
まへ
)
は
弟
(
おとゝ
)
といふを
持
(
も
)
つた
事
(
こと
)
は
無
(
な
)
いのかと
問
(
と
)
はれて
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
伴「なに
己
(
お
)
らたちには
何
(
なん
)
だか訳が分らねえが、幽霊は
此奴
(
こいつ
)
があると
這入
(
へい
)
られねえという程な
魔除
(
まよけ
)
のお
守
(
まもり
)
だ」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お
京
(
きやう
)
さん
己
(
お
)
れが
本當
(
ほんたう
)
に
乞食
(
こじき
)
の
子
(
こ
)
ならお
前
(
まへ
)
は
今
(
いま
)
までのやうに
可愛
(
かあい
)
がつては
呉
(
く
)
れないだらうか、
振向
(
ふりむ
)
いて
見
(
み
)
ては
呉
(
く
)
れまいねと
言
(
い
)
ふに
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
勘「
厭
(
いや
)
だな、本当に涙をこぼして師匠が
己
(
おれ
)
に頼んだが、お
前
(
めえ
)
が
家
(
うち
)
を出なければ
斯
(
こ
)
んな事にはならねえ、お
前
(
めえ
)
が出て歩くから斯んな事に、オイ表に人が待って居るじゃアねいか
己
(
お
)
れが出よう」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
奴
(
やつ
)
め
身體
(
からだ
)
が
痛
(
いた
)
い
癖
(
くせ
)
に
親父
(
おやぢ
)
に
知
(
し
)
らすまいとして
働
(
はたら
)
いて
居
(
ゐ
)
た、
夫
(
そ
)
れを
見
(
み
)
たら
己
(
お
)
れは
口
(
くち
)
が
利
(
き
)
けなかつた、
男
(
をとこ
)
が
泣
(
な
)
くてへのは
可笑
(
をか
)
しいでは
無
(
な
)
いか
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此間
(
こねえだ
)
の火事の時、此の
娘
(
こ
)
も焼出され逃げる途中
母親
(
おふくろ
)
に別れ、一人で来る
後
(
うしろ
)
から悪者に附かれ、持っていた包を
奪
(
と
)
られ、母親に済まないという所から身を投げようとする所へ
己
(
お
)
れたちが通り掛り
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
己
(
お
)
いらは
少
(
ち
)
つとも聞かなかつたと正太もちうちうたこかいの手を止めて、誰れか
中間
(
なかま
)
が来たのでは無いかと
嬉
(
うれ
)
しがるに
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
親方
(
おやぶん
)
が人を
打殺
(
ぶちころ
)
して三日の間番をさせられた時の
臭
(
にお
)
いが鼻に通って、いまだに忘れねえが、其の臭いに
違
(
ちげ
)
えねいから隠したって駄目だ、
死人
(
しびと
)
なら死人だとそう云えや、云わねえと
己
(
お
)
れ
了簡
(
りょうけん
)
があるぞ
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
男
(
をとこ
)
は
皆
(
みんな
)
あんな
物
(
もの
)
、
氣
(
き
)
が
多
(
おほ
)
いからとお
福
(
ふく
)
の
笑
(
わら
)
ひ
出
(
だ
)
すに、
惡
(
わる
)
く
當
(
あて
)
つ
擦
(
こす
)
りなさる、
耳
(
みゝ
)
が
痛
(
いた
)
いでは
無
(
な
)
いか、
己
(
お
)
れは
斯
(
か
)
う
見
(
み
)
えても
不義理
(
ふぎり
)
と
土用干
(
どようぼし
)
は
仕
(
し
)
た
事
(
こと
)
の
無
(
な
)
い
人間
(
にんげん
)
だ
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
五「駄目だ、
己
(
お
)
れ往って相談して来る所がある」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
傘屋の吉だよ、
己
(
お
)
れだよと少し高く言へば、嫌な子だね此樣な遲くに何を言ひに來たか、又お
餅
(
かちん
)
のおねだりか、と笑つて、今あけるよ
少時
(
しばらく
)
辛棒おしと言ひながら
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
久「種が上るか
下
(
さが
)
るか
己
(
お
)
らア知んねえものを」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それならば
己
(
お
)
れが呼んで来る、万燈は
此処
(
ここ
)
へあづけて行けば誰れも
蝋燭
(
ろうそく
)
ぬすむまい、正太さん番をたのむとあるに、
吝嗇
(
けち
)
な奴め、その手間で早く行けと我が年したに
叱
(
し
)
かられて
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
僕は鼻緒を切つてしまつてどう
為
(
し
)
ようかと思つてゐる、本当に弱つてゐるのだ、と信如の意久地なき事を言へば、そうだらうお前に鼻緒の
立
(
たち
)
ッこは無い、好いや
己
(
お
)
れの下駄を
履
(
はい
)
て
行
(
ゆき
)
ねへ
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ことことと羽目を
敲
(
たた
)
く音のするに、誰れだえ、もう
寐
(
ね
)
てしまつたから
明日
(
あした
)
来ておくれと
嘘
(
うそ
)
を言へば、寐たつて
宜
(
い
)
いやね、起きて明けておくんなさい、
傘屋
(
かさや
)
の
吉
(
きち
)
だよ、
己
(
お
)
れだよと少し高く言へば
わかれ道
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“己”の意味
《名詞》
おのれ。自分。
つちのと。十干の6番目。
(出典:Wiktionary)
“己”の解説
己(き、つちのと)は、十干の6番目である。
陰陽五行説では土性の陰に割り当てられており、ここから日本では「つちのと」(土の弟)ともいう。
(出典:Wikipedia)
己
常用漢字
小6
部首:⼰
3画
“己”を含む語句
自己
知己
己等
己惚
己達
利己主義
大己貴命
己酉
己丑
己卯
一己
妲己
己巳
己斐
克己心
己亥
塙保己
利己主義者
利己主義男
己未
...