“一己”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっこ66.7%
いつこ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
殊にチベット人は一己いっこの利害を見ることに機敏でありますから、そういうふうにたびたび金を施してくれるのを大いに喜んで
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
今般自分が上京する主意は将軍の進発もあらせらるる時勢を傍観するに忍びないからであって、全く一己いっこの微忠を尽くしたい存慮にほかならない、この上
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
高直こうぢきに成り行き万民の難渋少からず、畢竟此者共荷高に応じ、広大の口銭を貪り取り候慾情より事起り、皇国の疲労を引出し、一己いつこの利に迷ひ、他の難渋を顧みず
一己いつこの利益から云へば競争者の無い方がい様な物の、印度インドの本土一般にわたつて日本シルクの販路は無限である。日本商人の為に同業の競争者の多数におこる事を望むと言つて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)