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具合
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ぐあい
ふりがな文庫
“
具合
(
ぐあい
)” の例文
光が物にあたったとき
反射
(
はんしゃ
)
するか、そのまま
吸収
(
きゅうしゅう
)
されてしまうか、または光がおれまがる
具合
(
ぐあい
)
によって、いろいろな色とか、形とかが
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
又
(
また
)
その
内容
(
ないよう
)
も
古今
(
ここん
)
に
亘
(
わた
)
り、
顕幽
(
けんゆう
)
に
跨
(
またが
)
り、
又
(
また
)
或
(
あ
)
る
部分
(
ぶぶん
)
は一
般的
(
ぱんてき
)
、
又
(
また
)
或
(
あ
)
る
部分
(
ぶぶん
)
は
個人的
(
こじんてき
)
と
言
(
い
)
った
具合
(
ぐあい
)
に、
随分
(
ずいぶん
)
まちまちに
入
(
い
)
り
乱
(
みだ
)
れて
居
(
お
)
ります。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
磁石
(
じしゃく
)
の
動
(
うご
)
かし
具合
(
ぐあい
)
で、
人形
(
にんぎょう
)
どうしは、たちまちチャンバラをはじめるのです。
小山
(
こやま
)
は、
先生
(
せんせい
)
のお
話
(
はなし
)
など、
耳
(
みみ
)
に
入
(
い
)
れようともしないのです。
白い雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こんな
具合
(
ぐあい
)
に、やさしく言って貰いたかった。大空襲の東京からの野菜の買い出し部隊の殺到で、千葉県と埼玉県では、その取り締まりに手を焼いた。
食べもの
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
何んだか私自身の
頭脳
(
ずのう
)
がひどい混乱のあまりそんな
具合
(
ぐあい
)
に唸り出しているのではないかと言うような気もされた。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
▼ もっと見る
放送ラジオの波長の百分の一位に当りますから、うまい
具合
(
ぐあい
)
に受信機には全然ラジオを聞かないで済みました。
壊れたバリコン
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そして
鎮守
(
ちんじゅ
)
様が召し上がった後を
頂戴
(
ちょうだい
)
する分には、何も差し
支
(
つか
)
えはなかろう。うむ、そうだ。……それにしても、村の人達に見つかっては、
具合
(
ぐあい
)
が悪い………
ひでり狐
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
尾籠
(
びろう
)
な話をするようですが、ラサ府のお厠というのは大抵一軒の家に一つか二つある。または一つ
長屋
(
ながや
)
の内に一つとかいうような
具合
(
ぐあい
)
になかなか大きく建てられてある。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
熱気が風の
具合
(
ぐあい
)
でときどき顔にあたった。厚い暗号書は燃え切れずにくすぶったと思うと、また頁がめくれて新しく燃え上った。煙がうすく、風にしたがって空を流れた。
桜島
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
広子の
聯想
(
れんそう
)
は結婚前のある
夜
(
よ
)
の記憶を呼び起した。母はその
夜
(
よ
)
風呂
(
ふろ
)
にはいりながら、彼女に日どりのきまったことを話した。それから
常談
(
じょうだん
)
とも
真面目
(
まじめ
)
ともつかずに体の
具合
(
ぐあい
)
を尋ねたりした。
春
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
つまり右の毛と種子とは反対側から出て、たがいに向き合っているのである。すなわち図上
左隅
(
ひだりすみ
)
にその毛の生じ
具合
(
ぐあい
)
が示され、またそれとならんでその右隅には、成熟した毛が描かれている。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
「あんた、今夜はお居間に行っていたの。私はお
腹
(
なか
)
の
具合
(
ぐあい
)
が悪くて
部屋
(
へや
)
のほうで休んでいたのですがね。不用心だから来いと言って呼び出されたもんですよ。どうも苦しくて我慢ができませんよ」
源氏物語:03 空蝉
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
宿へ着いたのは夜の八時頃であったから、家の
具合
(
ぐあい
)
庭の作り方は無論、東西の区別さえわからなかった。何だか廻廊のような所をしきりに引き廻されて、しまいに六畳ほどの小さな座敷へ入れられた。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
こんな
具合
(
ぐあい
)
で、
敦子
(
あつこ
)
さまは
人妻
(
ひとづま
)
となり、やがて
一人
(
ひとり
)
の
男
(
おとこ
)
の
児
(
こ
)
が
生
(
うま
)
れて、
少
(
すくな
)
くとも
表面
(
うわべ
)
には
大
(
たい
)
そう
幸福
(
こうふく
)
らしい
生活
(
せいかつ
)
を
送
(
おく
)
っていました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
引
(
ひ
)
っ
越
(
こ
)
しのときに、
私
(
わたし
)
の
小
(
ちい
)
さな
体
(
からだ
)
では、
無理
(
むり
)
なほど
重
(
おも
)
い、
大
(
おお
)
きなものを
積
(
つ
)
み
重
(
かさ
)
ねられましたので、そのとき、
体
(
からだ
)
の
具合
(
ぐあい
)
をいけなくしてしまったのです。
春さきの古物店
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「おう、セン。こっちへ来たまえ。いよいよ出来あがった製品について、試験が始まる。君は人造人間の出来
具合
(
ぐあい
)
について、遠慮なく、批評をしてくれたまえ」
人造人間の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その時から
既
(
すで
)
に経過してしまった数年の間、
若
(
も
)
しそれがそのままに
打棄
(
うっちゃ
)
られてあったならば、恐らくはこんな
具合
(
ぐあい
)
にもなっているであろうに……という私の感じの方が
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
しかし夫は
何
(
なん
)
とも言わずにさっさと会社へ出て行ってしまった。たね子は夫を見送りながら、ちょっと
憂鬱
(
ゆううつ
)
にならずにはいられなかった。それは彼女の体の
具合
(
ぐあい
)
も手伝っていたことは確かだった。
たね子の憂鬱
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
これは水とガラスは、光がおなじような
具合
(
ぐあい
)
におれまがるからなんだ。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
斯
(
こ
)
う
言
(
い
)
った
方
(
かた
)
のほうが、
新
(
あた
)
らしい
帰幽者
(
きゆうしゃ
)
を
指導
(
しどう
)
するのに、まつわる
何
(
なん
)
の
情実
(
じょうじつ
)
もなくて、
人霊
(
じんれい
)
よりもよほど
具合
(
ぐあい
)
が
宜
(
よろ
)
しいと
申
(
もう
)
すことでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
その
青
(
あお
)
い
色
(
いろ
)
は、
水
(
みず
)
の
色
(
いろ
)
のようにも、また
空
(
そら
)
の
色
(
いろ
)
のようにも、ときには、
海
(
うみ
)
の
色
(
いろ
)
のようにも、
光線
(
こうせん
)
の
具合
(
ぐあい
)
で、それは、それは、
美
(
うつく
)
しく
見
(
み
)
えたのであります。
青いボタン
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
午前中のその時刻の光線の
具合
(
ぐあい
)
で、
木洩
(
こも
)
れ
日
(
び
)
がまるで
地肌
(
じはだ
)
を
豹
(
ひょう
)
の皮のように美しくしている、その小さな坂を、ややもすると
滑
(
すべ
)
りそうな足つきで昇ってゆくその背の高い
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
(どうも
具合
(
ぐあい
)
がわるいよ。ほんとは、みんな君の手柄なんだからねえ)
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
しかし、ねこを
入
(
い
)
れてくるのには、バスケットは、
具合
(
ぐあい
)
がよかったけれど、ねこのかごにはなりませんでした。
古いてさげかご
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
共軛回転弾というのは、こういう
具合
(
ぐあい
)
に、二つの
硬
(
かた
)
い球が、
丁度
(
ちょうど
)
鎖
(
くさり
)
の
環
(
わ
)
のように互いに九十度に結合して、猛烈な高速で回転するのだ。そして互いに相手を
励磁
(
れいじ
)
して回転を促進し、永久に停まらない。
共軛回転弾:――金博士シリーズ・11――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「きよは、とんまなんだよ。」といって、
具合
(
ぐあい
)
の
悪
(
わる
)
いたこを
買
(
か
)
ってきたので、
腹立
(
はらだ
)
たしそうにこういいました。
北風にたこは上がる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
町
(
まち
)
の
新聞
(
しんぶん
)
は、また
白
(
しろ
)
い
影
(
かげ
)
を
科学的
(
かがくてき
)
に
批評
(
ひひょう
)
をしていました。ある
理学士
(
りがくし
)
は、
白
(
しろ
)
い
男
(
おとこ
)
のように
見
(
み
)
えたのは、
水蒸気
(
すいじょうき
)
のどうかした
具合
(
ぐあい
)
で、
人間
(
にんげん
)
の
形
(
かたち
)
に
見
(
み
)
えたのであろう。
白い影
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
造作
(
ぞうさ
)
なく一つをピンセットで
摘
(
つま
)
み
上
(
あ
)
げると、
眼鏡
(
めがね
)
の
穴
(
あな
)
にはめて、ねじまわしで、くるくるとまわしました。それから、つるの
上
(
あ
)
げ
下
(
お
)
ろし
具合
(
ぐあい
)
をよくしらべてから
小さなねじ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
三
日前
(
にちまえ
)
には、
賢二
(
けんじ
)
くんが、
自分
(
じぶん
)
のたこを
買
(
か
)
うのに
自分
(
じぶん
)
でいかず、
女中
(
じょちゅう
)
のきよを
使
(
つか
)
いにやったばかりに、
具合
(
ぐあい
)
のいいたこが
手
(
て
)
に
入
(
はい
)
らなくて、
上
(
あ
)
げると、すぐにぐるぐるとまわって
北風にたこは上がる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
洋服
(
ようふく
)
のボタンが一つ
取
(
と
)
れて、ひじのあたりが
破
(
やぶ
)
れている
具合
(
ぐあい
)
までが、
無頓着
(
むとんちゃく
)
で、
直
(
なお
)
してあげるといってもめんどうくさがる、お
父
(
とう
)
さんのようすを
彷彿
(
ほうふつ
)
させて、
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
のようにも
汽車は走る
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
歯
(
は
)
を
入
(
い
)
れた、はじめのうちは、みんなこうしたもので、なれれば
具合
(
ぐあい
)
がよくなると
思
(
おも
)
っていたのです。そのうちに、
不自由
(
ふじゆう
)
になれてしまって、つい
不自由
(
ふじゆう
)
ということがわからなくなったのです。
金歯
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
無心
(
むしん
)
に
大空
(
おおぞら
)
の
色
(
いろ
)
を
映
(
うつ
)
すといったような
具合
(
ぐあい
)
です。
雲と子守歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“具合”の意味
《名詞》
(活動・機能的な)物事の状態。
健康状態。体調。
物事のすすめかたや、すすめる程度。塩梅。
状況。都合。
体裁。
(出典:Wiktionary)
具
常用漢字
小3
部首:⼋
8画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“具”で始まる語句
具
具足
具足櫃
具行
具教
具視
具備
具眼
具象
具體的