世上せじやう)” の例文
如何いかなる事業じげふしたがふとも、體力たいりよくこれともなふて強健きやうけんならずば、ごと活動くわつどうするあたはず、また所期しよきの十一だもたつするあたはざるは、世上せじやうそのれいおほところなり。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
贔負目ひいきめには雪中せつちゆううめ春待はるまつまの身過みす世過よす小節せうせつかゝはらぬが大勇だいゆうなり辻待つじまちいとま原書げんしよひもといてさうなものと色眼鏡いろめがねかけて世上せじやうものうつるは自己おのれ眼鏡めがねがらなり
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
時頼が六尺の體によくもになひしと自らすら駭く計りなる積り/\し憂事うきことの數、我ならで外に知る人もなく、只〻戀の奴よ、心弱き者よと世上せじやうの人に歌はれん殘念さ
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
起せり友次郎も始はお花が色香いろかまよ出國しゆつこくしたるあやまちは有どものちにお花が助太刀すけだちして美名びめい世上せじやうに上たる事是ひとへに岡山侯の賢良けんりやうなるより下にも又斯る人々ありしと其頃世上にうはさせり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
平次は相變らず世上せじやうの春を、貧乏臭びんばふくさく眺めて居るのでせう。
廿歳はたちといふもいまなるを、さかりすぎてははな甲斐かひなし、適當てきたう聟君むこぎみおむかへ申したきものと、一專心せんしんしうおもふほかなにもし、主人しゆじん大事だいじこゝろらべて世上せじやうひと浮薄ふはく浮佻ふてう
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
養生やうじやう榮燿えいやうやうおもふは世上せじやう一般いつぱん習慣ならはしなり。いまへる養生法やうじやうはふは、いかなる貧人ひんじん、いかなる賤業せんげふひとにても、日夜にちやこゝろそゝげば出來できことなり。よつその大意たいい三首さんしゆ蜂腰ほうえうつゞることしかり。
養生心得草 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
かヽる人々ひと/″\瞋恚しんいのほむらが火柱ひばしらなどヽ立昇たちのぼつてつみもない世上せじやうをおどろかすなるべし。
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ればかりはと子細しさいもなく、千扁一律せんべんいちりついやいやをとほして、はては世上せじやういまはしきうたはれながら、せま乙名をとめにもかけず、けゆくとししみもせず、しづかに月花つきはなをたのしんで
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
とてしたいて歎息たんそくこゑらすに、どうもなんとも、わし悉皆しつかい世上せじやうことうとしな、はゝもあのとほりのなんであるので、三方さんばう四方しはうらちことつてな、第一だいいち此娘これせまいからではあるが
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
我は悉皆しツかい世上せじやうの事にうとしな、母もあの通りの何であるので、三方四方らちも無い事に成つてな、第一は此娘これの気が狭いからではあるが、いや植村も気が狭いからで、どうもこんな事になつてしまつたで
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さいあるはおほのうあるもすくなからず、容姿ようし學藝がくげいすぐれたればとて、大事だいじしやうたくすにひと見渡みわたしたる世上せじやうりやしやれたものならず、幸福かうふく生涯しやうがいおくたまみち、そもなにとせばからんかと
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)