大阪おほさか)” の例文
これしかしながら汽車きしやがやがて飛行機ひかうきつて、愛宕山あたごやまから大阪おほさかそらかけ前表ぜんぺうであらう。いや、割床わりどこかた、……澤山たんとおしげりなさい。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そして明治めいじ時代じだいになつて、いろ/\日本につぽん學者がくしや研究けんきゆうをはじめ、また大阪おほさか造幣局ぞうへいきよくてをつた英國人えいこくじんのゴーランドといふひとなどが、やりしたのでありました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
漁業者ぎよげふしや建築家けんちくかとで阿米利加あめりかもの二人ふたり地方ちはう中学教員ちうがくけういん一人ひとり某省ぼうせう属官ぞくくわん二人ふたり大阪おほさか横浜よこはまとで銀行員ぎんかういん二人ふたり三州さんしうざいかくれてゑてるのが一人ひとり石炭せきたん売込屋うりこみや一人ひとり
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
…………大阪おほさかをたちのいても、わたしが姿すがた
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
金澤かなざはばかりかとおもひしに、久須美佐渡守くすみさどのかみあらはす、(浪華なにはかぜ)とふものをめば、むかし大阪おほさかのことあり——二日ふつかあけなゝどきまえより市中しちうほらなどいて
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
先頃さきごろ大阪おほさかよりかへりしひとはなしに、彼地かのちにては人力車じんりきしやさかんおこなはれ、西京さいきやう近頃ちかごろまでこれなきところ追々おひ/\さかんにて、四百六輌しひやくろくりやう伏見ふしみには五十一輌ごじふいちりやうなりとふ。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
まへさん、お正月しやうぐわつからうたうたつてるんぢやありませんか。——一層いつそ一思ひとおもひに大阪おほさかつて、矢太やたさんや、源太げんたさんにつて、我儘わがまゝつていらつしやいな。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
七日前なぬかぜん東京驛とうきやうえきから箱根越はこねごし東海道とうかいだう。——わかつた/\——逗留とうりうした大阪おほさかを、今日けふ午頃ひるごろつて、あゝ、祖母おばあさんのふところ昔話むかしばなしいた、くりがものふ、たんばのくに
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「あの、汽車きしやが、きやう大阪おほさかとほるのだとすると、のあけるのは何處どこらでせうね。」
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
まゝよ、一分いつぷんでも乘後のりおくれたら停車場ステエシヨンから引返ひきかへさう、それがい、と目指めざ大阪おほさかかたきつて、うもうはじめから豫定よてい退却たいきやく畫策くわくさくするとふのは、あんずるに懷中くわいちうのためではない。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
東枕ひがしまくらも、西枕にしまくらも、まくらしたまゝ何處どこをさしてくのであらう。汽車案内きしやあんない細字さいじを、しかめづらすかすと、わかつた——遙々はる/″\きやう大阪おほさか神戸かうべとほる……越前ゑちぜんではない、備前國びぜんのくに糸崎いとざきである。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
づはとゞこほりなく大阪おほさかへ——それから豐前ぶぜん𢌞まはつて、中津なかつこめ江戸えどんで、江戸えどから奧州あうしうわたつて、また青森あをもりから津輕藩つがるはんこめことづかつて、一品川しながはまでもどつたところあらためて津輕つがる材木ざいもくむために
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かつて、ものにしるして、東海道中とうかいだうちう品川しながはのはじめより、大阪おほさかまはり、山陰道さんいんだうつうじて、汽車きしやから、婀娜あだと、しかして、窈窕えうてうと、に、禽類きんるゐ佳人かじんるのは、蒲田かまた白鷺しらさぎと、但馬たじま豐岡とよをかつるばかりである
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)