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夜道
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よみち
ふりがな文庫
“
夜道
(
よみち
)” の例文
私
(
わたし
)
は
此處
(
こゝ
)
から四十
里
(
り
)
餘
(
あま
)
り
隔
(
へだ
)
たつた、おなじ
雪深
(
ゆきぶか
)
い
國
(
くに
)
に
生
(
うま
)
れたので、
恁
(
か
)
うした
夜道
(
よみち
)
を、十
町
(
ちやう
)
や十五
町
(
ちやう
)
歩行
(
ある
)
くのは
何
(
なん
)
でもないと
思
(
おも
)
つたのであります。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
コロ、コロ、と
車
(
くるま
)
は、
風
(
かぜ
)
の
吹
(
ふ
)
く、
暗
(
くら
)
い、
乾
(
かわ
)
いた
夜道
(
よみち
)
をきしってゆきます。きょうは、その
車
(
くるま
)
の
音
(
おと
)
が、おじいさんの
車
(
くるま
)
の
音
(
おと
)
に、よく
似
(
に
)
ていました。
少女がこなかったら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「なぜわしに隠していた。幼い女ひとりが
夜道
(
よみち
)
して何かのあやまちがあったらどうするぞ。わしも今夜から一緒にゆく」
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
誠と思ふ
田舍堅氣
(
ゐなかかたぎ
)
お安は
唯
(
たゞ
)
莞爾々々
(
にこ/\
)
と打悦びお前樣には色々と御世話に相成娘も
嘸
(
さぞ
)
や悦んでがな居ませう又今晩は
夜道
(
よみち
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ヂュリ おゝ、パリスどのと
祝言
(
しうげん
)
をせう
程
(
ほど
)
なら、あの
塔
(
たふ
)
の
上
(
うへ
)
から
飛
(
と
)
んで
見
(
み
)
い、
山賊
(
やまだち
)
の
跳梁
(
はびこ
)
る
夜道
(
よみち
)
を
行
(
ゆ
)
け、
蛇
(
へび
)
の
棲
(
す
)
む
叢
(
くさむら
)
に
身
(
み
)
を
潛
(
ひそ
)
めいとも
言
(
い
)
はッしゃれ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
▼ もっと見る
これがおせんの
帯
(
おび
)
でなかったら、まさかお
前
(
まえ
)
さんは、この
夜道
(
よみち
)
を、わざわざここまで
返
(
かえ
)
しにゃ
来
(
き
)
なさるまい。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
それから十日ほどたって、二人はその女の家を出て、
士族屋敷
(
しぞくやしき
)
のさびしい暗い
夜道
(
よみち
)
を通った。その日は女はいなかった。女は浦和に
師範
(
しはん
)
学校の入学試験を受けに行っていた。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
夜道
(
よみち
)
だ。
主従
(
しゅじゅう
)
という
堅
(
かた
)
ッ苦しさもいつの間にか
脱
(
と
)
れて、一同、気やすな心もちだった。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
祖母はなにか気に入らぬことでもあるか、
平生
(
へいぜい
)
の手まめ口まめににず、
夜道
(
よみち
)
を遠く帰るべき
告
(
つ
)
げ
人
(
びと
)
にいっこうとんちゃくせぬのである。やとい女もさしずがなければ手出しのしようもない。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
それも
道理
(
だうり
)
雪
(
ゆき
)
の
夜道
(
よみち
)
押
(
お
)
してとは
言
(
い
)
ひかねて
心
(
こゝろ
)
ならねど
又
(
また
)
暫時
(
しばらく
)
二度目
(
にどめ
)
に
入
(
い
)
れし
茶
(
ちや
)
の
香
(
かを
)
り
薄
(
うす
)
らぐ
頃
(
ころ
)
になりても
音
(
おと
)
もなければ
今
(
いま
)
は
來
(
こ
)
ぬものか
來
(
く
)
るものか
當
(
あ
)
てにもならず
當
(
あ
)
てにして
何時
(
いつ
)
といふ
際限
(
さいげん
)
もなし
行
(
ゆ
)
き
違
(
ちが
)
ひになるともそれは
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
さあ、
身代
(
みがは
)
りは
出来
(
でき
)
たぞ!
一目
(
ひとめ
)
彼
(
あ
)
の
女
(
をんな
)
を
見
(
み
)
され、
即座
(
そくざ
)
に
法衣
(
ころも
)
を
着
(
き
)
た
巌
(
いは
)
と
成
(
な
)
つて、
一寸
(
いつすん
)
も
動
(
うご
)
けまい、と
暗
(
やみ
)
の
夜道
(
よみち
)
を
馴
(
な
)
れた
道
(
みち
)
ぢや、すた/\と
小家
(
こや
)
へ
帰
(
かへ
)
つてのけた……
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
三日月
(
みかづき
)
に、
谷中
(
やなか
)
の
夜道
(
よみち
)
は
暗
(
くら
)
かった。その
暗
(
くら
)
がりをただ
独
(
ひと
)
り
鳴
(
な
)
く、
蟋蟀
(
こおろぎ
)
を
踏
(
ふ
)
みつぶす
程
(
ほど
)
、やけな
歩
(
あゆ
)
みを
続
(
つづ
)
けて
行
(
い
)
く、
若旦那
(
わかだんな
)
徳太郎
(
とくたろう
)
の
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
は、おせんの
姿
(
すがた
)
で一
杯
(
ぱい
)
であった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
この
雪
(
ゆき
)
では、
夜道
(
よみち
)
もできないだろう。そして、いつおおかみや、くまに
出
(
で
)
あわないともかぎらない。せめて、ここにある
酒
(
さけ
)
でもみんなして
飲
(
の
)
んで、
唄
(
うた
)
い
明
(
あ
)
かそうじゃないか。
春になる前夜
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
移
(
うつ
)
せし中穀物の代金百兩受取歸らんとなすを
主
(
あるじ
)
庄右衞門之を
止
(
とゞ
)
め
最早
(
もはや
)
夕暮
(
ゆふぐれ
)
なれば
今宵
(
こよひ
)
は御
泊
(
とま
)
り有て明朝早く歸らるべし殊に大金を
持
(
もつ
)
ての
夜道
(
よみち
)
なれば
無用心
(
ぶようじん
)
なり必ず/\御
泊
(
とま
)
りあれと
勸
(
すゝ
)
むるを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ぶつ込み左仲の
側
(
そば
)
へ
衝
(
つ
)
と來りて旅人は何れへ行るゝや日の中は能き
慰
(
なぐさ
)
みをなし夜を掛ての一人旅樣子あり氣な御人なり我等は
夜道
(
よみち
)
が大いに
勝手
(
かつて
)
なれば御同道申べし其火を爰へ貸給へと
竹火繩
(
たけびなは
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
いつもなら、
藤吉
(
とうきち
)
を
供
(
とも
)
に
連
(
つ
)
れてさえ、
夜道
(
よみち
)
を
歩
(
あるく
)
くには、
必
(
かなら
)
ず
提灯
(
ちょうちん
)
を
持
(
も
)
たせるのであったが、
今
(
いま
)
はその
提灯
(
ちょうちん
)
を
待
(
ま
)
つ
間
(
ま
)
ももどかしく、
羽織
(
はおり
)
の
片袖
(
かたそで
)
を
通
(
とお
)
したまま、
早
(
はや
)
くも
姿
(
すがた
)
は
枝折戸
(
しおりど
)
の
外
(
そと
)
に
消
(
き
)
えていた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
夜
常用漢字
小2
部首:⼣
8画
道
常用漢字
小2
部首:⾡
12画
“夜”で始まる語句
夜
夜半
夜更
夜中
夜叉
夜具
夜鷹
夜寒
夜明
夜業