へい)” の例文
にんうちのもっとも年下とししたへいは、そらかんがえていました。このとき、とおきたほううみ汽笛きてきおとがかすかにこえたのでありました。
不死の薬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
やはり同種類のへいに逢った時、これはこの種類の代表者もしくはその一つであると認めるのは conception の力であります。
創作家の態度 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
また、天気を予知する法に、へいの日大風あれば必ず火災あり、ていの日大風あればその年ひでりすということあるも、火に属す日なるより連想したるものならん。
妖怪学 (新字新仮名) / 井上円了(著)
あるいは謄写とうしゃしたりして教師の目をくらますことである、それには全級の聯絡れんらくがやくそくせられ、こうからおつへ、乙からへいへと答案を回送するのであった、もっと巧妙な作戦は
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
甲も乙もへいていもやり得るのだから誰れでもやるべきものと定められている分量である。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
やなぎせいか、うめ化身けしんか、声すずしく手は白く、覆面すがたに似合にあわないやさしいすがたの者ばかりで、こうおつへいてい、どのかげもすべて一たい分身ぶんしんかと思われるほどみなおなじかたちだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夜番よばんものかふおつへい其他そのた多勢おほぜいパリスの侍童こわらは案内者あんないじゃにして出る。
「ああ、なつかしい、まさしくこうへいだ! よくなずにかえってくれた。」と、おつは、に、あつなみだをいっぱいながしてよろこびました。
幽霊船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるいは作家自身が自らB主義と名乗る場合もありましょう。どちらでも同じ事であります。第三にへいと云う男が出てA″を書く。A′とA″と似ているところからやはりB主義に纏められる。
創作家の態度 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
こうを攻めればおつきたらん、乙を討たんとせばへいかんという三かく対峙たいじ
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夜番よばんものへい、ロレンス法師ほふし引立ひきたてゝ出る。
またへい
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
へいがなかっただけでも、ありがたいのですよ。さあ、この通信簿つうしんぼをお仏壇ぶつだんまえにおあげなさい。」と、おかあさんが、おっしゃいました。
年ちゃんとハーモニカ (新字新仮名) / 小川未明(著)
無論描かれる波の数は無限無数で、その一波一波の長短も高低も千差万別でありましょうが、やはり甲の波が乙の波を呼出し、乙の波がまたへいの波を誘い出して順次に推移しなければならない。
現代日本の開化 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
このとき、かしのが、さらさらといって、青黒あおぐろいガラスのようなそらりました。三にんはしばらくだまっていましたが、おつへいかって
不死の薬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
おつおとこだけは、だれもいないしまのこって、こうへい二人ふたりが、いさましいごえをしながら、わんからおきほうてゆくのを見送みおくっていたのであります。
幽霊船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その午後ごご授業時間じゅぎょうじかんわって学校がっこうからかえるときに、こうへいていは、いちはやくのがれてかえることができました。
雪の国と太郎 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「五、六年前ねんまえも、このまちのはずれをながれているかわ金色こんじきうおたものがあるそうだ。」と、へいがいいました。
金の魚 (新字新仮名) / 小川未明(著)
こうなるとこうおつへいていらは、まったく自分じぶんらがったものとおもいました。そしてうちかえると四にんはそろって太郎たろう征伐せいばつするのだといってかけました。
雪の国と太郎 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「さようなら。ご機嫌ごきげんよう。」と、あとに、ただひとりのこされたへいのアネモネはいって、おつ見送みおくりました。
花と人の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
こううえおつうえおもって、最後さいごのこったへいのアネモネは、しばらくさびしいおくっていました。
花と人の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしは、とりすましたこうにも、また、陰気いんきえるへいにも、どこか不自然ふしぜんなところがあるのをかんじました。ひとり、いろくろおつだけは正直しょうじきで、明朗めいろうがしました。
ひとをたのまず (新字新仮名) / 小川未明(著)
こうへい二人ふたりは、それにたいして、こたえるであろうとおもったのに、おとなく、ふねをこいで、前方ぜんぽう横切よこぎったかとおもうと、その姿すがたは、けむりのごとくえてしまったのです。
幽霊船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、へいかがやひとみほしけてなみだぐみました。よるかぜかれて、かしのがサワサワとっています。
不死の薬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
こうたかく、おついろくろく、へいはやせていました。そして、バケツをげるもの、ほうきをつもの、そのようすはどこかへそうじをしに、いくようにえました。
ひとをたのまず (新字新仮名) / 小川未明(著)
「なに、わけはないさ。」と、こうが、ほほえみました。こんなときでもへいは、だまっていました。
ひとをたのまず (新字新仮名) / 小川未明(著)
へいですか、そんなわるいてんがあるとおもうのですか。」と、おかあさんはをまるくしました。
小さな妹をつれて (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのくるになるとゆきっていました。あさこうおつへいていの四にん子供こどもは、たがいにさそって学校がっこうかけました。みちばたのすぎのえだゆきがたまってたわんでいます。
雪の国と太郎 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あまり性質せいしつのよくない、こうおつへいは、ある、三にんあつまって
金の魚 (新字新仮名) / 小川未明(著)
こうのアネモネのはちは、あかいろ素焼すやきでした。おつのアネモネのわっているはちも、やはりおないろをしていました。へいのアネモネのはちは、くろいろ素焼すやきでありました。この三つのはちならんでいました。
花と人の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おかあさん、これから勉強べんきょうするから、へいがあってもしからない。」
小さな妹をつれて (新字新仮名) / 小川未明(著)