“酒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さけ59.2%
しゅ10.0%
さか8.0%
ざけ4.0%
3.2%
ささ2.4%
1.6%
みき1.6%
1.2%
しゆ1.2%
サカ1.2%
やつ0.8%
クシ0.8%
サゲ0.4%
あり0.4%
きちがいみず0.4%
くし0.4%
こいつ0.4%
さあけ0.4%
さゝ0.4%
ひだり0.4%
もの0.4%
チュウ0.4%
ミキ0.4%
ワイン0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、コップのなかにはいった、みどりあおあか、いろいろのさけいろに、ぼんやりとれていますと、うとうとと居眠いねむりをしたのでした。
銀のつえ (新字新仮名) / 小川未明(著)
おばあさんは、赤ずきんちゃんのもってきてくれたおかしを食べ、ブドウしゅをのみました。それで、またすっかり元気になりました。
季節きせつはずれに、こんなにいろいろなさかながとれたのも、みんなふえのおかげだ。」といって、人々ひとびとは、はまかえってからさかもりをはじめました。
青い玉と銀色のふえ (新字新仮名) / 小川未明(著)
それはね、「のめや、ともがら」とか「汲めや、うまざけ」とかいう繰り返しがあるからね。こう繰り返されては影響が大変だというんだ。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
くしの神 常世にいます いはたゝす 少名御神スクナミカミカムほき、ほきくるほし、豊ほき、ほきもとほし、まつり来しみぞ(記)
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「まあ、三斎屋敷のおつぼねさまとは、深更よふけのささごともなさるくせに、あたし風情とは杯もうけとられないとおっしゃるの——ほ、ほ、ほ」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
中臣・藤原の遠つ祖あめの押雲根命おしくもね。遠い昔の日のみ子さまのおしの、いいと、みを作る御料の水を、大和国中残るくまなく捜しもとめました。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
またはたみやつこの祖、あやあたへの祖、またみきむことを知れる人、名は仁番にほ、またの名は須須許理すすこり等、まゐ渡り來つ。かれこの須須許理、大御酒をみて獻りき。
祭りをやって、お祝いしてもいいほどでございますよ。ま、どうぞみせさきじゃございますが、冷やッこいを一杯おやりなすって、ちょっくらご休息でもどうぞ
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
食後ナイエル夫人は亡夫の肖像を掛けた一室へ僕等三人をいてカンキナしゆの小さなさかづきを勧め、自身はピヤノにいて二三の小歌こうたい声で歌つた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
サカほがひは元酒の出来あがる様に呪言を唱へる事ではなかつた。一夜酒の出来方を、「ほ」と見て人の健康を祝福したのである。
「承知しました。気をつけて行って来なさい。よそであんまり変なやつらねえようにね。」なんかと別れて
このみは、わがみならず。クシの神、常世にいます、イハ立たす少名御神の、神壽カムホぎ狂ほし、豐壽トヨホぎ壽ぎ𢌞モトホし、マツり來しみぞ。アサせ。ささ(仲哀記)
晝間ひるまネなれば田打櫻タウヂざくらハナコサゲんで、それガラマダグワツグワツと田サ這入ハエて、はゝゝゝゝゝ『婆のコオソア、ホウイヤ、ホウ……、ばゞコオソア、ばゞコオソアホウエヤ、ホウ……』
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
この江戸児えどっこ、意気まだ衰えず、と内心大恐悦。おおいに健康を祝そうという処だけれども、ありますまい。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ふりおのと、一ちょう剃刀かみそり、得物こそ違え、気象は同一おなじ、黒旋風紋床の愛吉。きちがいみずは過している、懐にはふてている。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
くしかみ 常世とこよにいます
江戸を一歩一歩と離れるのは、それだけ故郷に対して一歩一歩とさびしくもあるが、京へ一歩近づくほどに、こいつがよくなるのは有難え。
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「それではさあけのうまずにみずうを呑むぅとやるか。」その年よりが云いました。
ポラーノの広場 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
此邸こゝにては煤取すゝとりさゝ座敷ざしきにこぼれて、ひやめし草履ぞうりこゝかしこの廊下らうかちりみだれ、お雜巾ぞうきんかけまするもの、おたゝみたゝくもの家内かない調度てうどになひまはるもれば、お振舞ふるまひさゝふて
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「ははあ、紋三郎がいったように、いつもひだりの方の意見の義だろう。」
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
できあがったものだって見られたざまぢゃない。どうせにごり酒だから濁ってゐるのはいゝとして酸っぱいのもある、甘いのもある、アイヌや生蕃せいばんにやってもまあご免かうむりませうといふやうなのだ。
税務署長の冒険 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
チュウはチャンチュウをやります。チャンチュウも内地のチャン料理にある老酒もありますが、所謂チャン酒と云うのが大部分です。此奴、アワモリの様なもんです。
浅甕アサラケに醸みしミキ
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ジョヴァンニは飲んだワインにやや熱くなって、自分の下宿へもどった。酒のために、彼の頭はラッパチーニと美しいベアトリーチェについて、いろいろの空想をたくましゅうした。