“きかん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
亀鑑25.0%
帰還12.5%
旗艦6.8%
奇観6.8%
飢寒5.7%
汽罐5.7%
汽鑵5.7%
期間4.5%
祁寒3.4%
貴翰3.4%
機関2.3%
気管2.3%
器官1.1%
奇觀1.1%
季感1.1%
帰館1.1%
愧感1.1%
歸艦1.1%
汽缶1.1%
箕関1.1%
虁関1.1%
譏諫1.1%
貴官1.1%
軌間1.1%
輝煥1.1%
龜鑑1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その上、御加増だの嫁の口の話だのに多忙になって、武士の亀鑑きかんだなどとそやされたひには、穴にでもはいりたくなりはしないか。
八寒道中 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
帰還きかんしてから、秀作しゅうさくさんは、毎日まいにちのようにそのことをおもったのでした。とうとうたまらなくなって、自分じぶんまれたむらかえみちにあったのです。
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
翌二十一日の午後、ペリーの搭乗している旗艦きかんポウワタンふねは、他の三隻を率いて、入港した。
船医の立場 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
親の死目しにめわなくてもいいから、これだけは是非見物するがいい。世界広しといえどもこんな奇観きかんはまたとあるまい。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その子は今日家内かないの一人にして、これを手離すときはたちまち世帯せたいの差支となりて、親子もろとも飢寒きかん難渋なんじゅうまぬかれ難し。
小学教育の事 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
彼は、先ず汽罐きかんを開けて自らの着衣ちゃくいと下駄とをその中に投入して燃やし、由蔵の部屋で由蔵の着衣をそのまま失敬して天井裏に忍び込んだのであった。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
片帆の力を借りながら、テンポの正規的な汽鑵きかんの音を響かせて、木下の乗る三千トンの船はこの何とも知れない広大な一鉢の水の上を、無窮に浮き進んで行く。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
きんしん(きまったすまいから、ある期間きかん外出がいしゅつをきんじられること)をめいじられました。
かほばせめでたく膚かちいろなる裸裎らていの一童子の、傍に立ちてこれを看るさま、アモオルの神童に彷彿はうふつたり。人の説くを聞くに、このさかひさむさを知らず、數年前祁寒きかんと稱せられしとき、塞暑針は猶八度を指したりといふ。
貴翰きかん拝読いたしました。ひとにものを尋ねる時には、も少していねいな文章を書く事に致しましょう。小国民の教育をなさっている人が、これでは、いけないと思いました。
新郎 (新字新仮名) / 太宰治(著)
荷車が驚いて道側みちばた草中くさなかける。にわとり刮々くわっくわっ叫んであわてゝげる。小児こどもかたとらえ、女が眼をまるくして見送る。囂々ごうごう機関きかんる。弗々々ふっふっふっの如くらすガソリンの余煙よえん
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
うむとうなった老師は、のみかけの酒を食道しょくどうの代りに気管きかんの方へ送って、はげしくき込んだ。
第一だいいちに、青々あを/\した、といふものは、植物しよくぶつにとつては一番いちばん大切たいせつで、ちょうどわれ/\の心臟しんぞうちようのような、生活上せいかつじよう必要ひつよう器官きかんです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
しかもこの鎔岩ようがん流動りゆうどうして種々しゆ/″\奇觀きかんていするので、觀光客かんこうきやくえずひきつけてゐる。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
日本の詩情に訴える季感きかんの芸術であり、庶民の味方であり、幕府時代の横暴なる権力階級に対する反抗の面白さであるといっている。
穴山梅雪は、帰館きかんすべくふたたびまえのこまにのって、持ってきた黄金をも取りかえし、武田伊那丸たけだいなまるをも手に入れて、得々とくとくと社頭から列をくりだした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「丞相の慈念じねんをこうむり、徐庶は愧感きかんにたえません」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
軍艦ぐんかん」の甲板かんぱんでは、後部艦橋こうぶかんけうのほとりより軍艦旗ぐんかんきひるがへ船尾せんびいたるまで、おほくの乘組のりくみは、れつたゞして、わが端艇たんてい歸艦きかんむかへてる。
汽缶きかんには、すぐさま石炭が放りこまれた。間もなく蒸気は、ぐんぐん威力をあげていった。
火薬船 (新字新仮名) / 海野十三(著)
やがて箕関きかん(河南省・河南附近)という所の関所にかかると、その夜もすでに四更の頃、四山の闇から点々と松明たいまつの光がひらめき迫って来て、それがときの声に変ると
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その頃、蜀帝玄徳は、すでに大軍をすすめて、虁関きかん(四川省・奉節)に着き、その地の白帝城を大本営として、先陣は川口の辺りまで進出していた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
猿楽の狂言および俗間の茶番狂言なるもの体裁ていさいさらにし。今一歩を進め、猥雑わいざつに流れず時情にへだたらず、滑稽の中に諷刺をぐうし、時弊を譏諫きかんすることなどあらば、世の益となることまた少なからず。
国楽を振興すべきの説 (新字新仮名) / 神田孝平(著)
貴官きかんうらやまず
翩翩 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
恰度機関車の真下の軌間きかんにパックリ口を開いている深さ三尺余りの細長い灰坑の中へ這入って行きました——。
とむらい機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
帝政露西亜に内乱が勃発ぼっぱつし、敗色いよいよ濃厚になり、日本軍は破竹の勢い、つづく三月十日、五月二十七日、日本国民として忘るべからざる陸海軍の決定的大勝利となり、国威四方に輝煥きかん
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
續いて押入から飛出した平次、八五郎の組敷いたのを見ると、それが何んと、忠義酒屋の看板で奉公人の龜鑑きかんのやうに思はれて居た、喜三郎の絶望と屈辱くつじよくに歪む恐ろしい顏ではありませんか。