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汽鑵
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きかん
ふりがな文庫
“
汽鑵
(
きかん
)” の例文
その日、私達は定刻にリオン停車場を
発
(
で
)
て、約三時間
駛
(
はし
)
りました。馬鹿に熱くるしい日で、速力のはやいにも拘らず、
汽鑵
(
きかん
)
台へ来る風が息づまるようでした。
十時五十分の急行
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
片帆の力を借りながら、テンポの正規的な
汽鑵
(
きかん
)
の音を響かせて、木下の乗る三千
噸
(
トン
)
の船はこの何とも知れない広大な一鉢の水の上を、無窮に浮き進んで行く。
河明り
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
不幸なる彼は胸に納めた音楽で沸騰していた。数週間以来音楽を聞くことも演奏することもできなかったので、高圧を加えられた
汽鑵
(
きかん
)
のように爆発しかけていた。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
犬吠埼
(
いぬぼうさき
)
から
金華山
(
きんかざん
)
沖の燈台を離れると、北海名物の霧がグングン深くなって行く。汽笛を
矢鱈
(
やたら
)
に吹くので
汽鑵
(
きかん
)
の
圧力計
(
ゲージ
)
がナカナカ上らない。速力も半減で、能率の不経済な事
夥
(
おびただ
)
しい。
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
軸や輪や
汽鑵
(
きかん
)
がある。凡人の腕で、猛獣を馴らすように、馴らされた秘密の力がある。扣鈕を掛けたジャケツの下で、男等の筋肉が、見る見る為事の恋しさに張って来る、顫えて来る。
鴉
(新字新仮名)
/
ウィルヘルム・シュミットボン
(著)
汽
常用漢字
小2
部首:⽔
7画
鑵
漢検1級
部首:⾦
25画
“汽鑵”で始まる語句
汽鑵車