“ボイラー”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
汽鑵33.3%
大汽鑵16.7%
汽缶16.7%
汽罐16.7%
蒸気釜16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
汽鑵ボイラーの蓋を明けたんだよ。まるで太陽だろう。アハハ。もうあんなに白熱しているんだからね。あれで千二三百度ぐらいのもんだろうよ。
焦点を合せる (新字新仮名) / 夢野久作(著)
鎔鉱炉ようこうろ平炉へいろから流れ出すドロドロの鉄の火の滝。ベセマー炉から中空なかぞらに吹上げる火のと、高熱瓦斯ガスの大光焔。入れ代り立代り開く大汽鑵ボイラー焚口たきぐち。移動する白熱の大鉄塊。
オンチ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
汽缶ボイラーが爆発したらしい。なぜなれば、その地響きに引続いて、鋭いがちゃがちゃいう音が聞え、まもなく湯気と煙の渦巻が闇黒あんこくの深淵から巻上った。
なまぬるく風をあおって、地響をたてながら、明るい窓を一列にもった客車が通り過ぎて行った。汽罐ボイラーのほとぼりが後にのこった。——ペンキを塗った白い柵が闇に浮かんで、静かに上った。
工場細胞 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
ここで仕上げをして閉蓋機械カバーミシンの鉄管を通し、いちど冷却してから蒸気釜ボイラーへ入れるという順序だが、いちばんむずかしいのは最後の仕上げをする罐叩きの役である。
南部の鼻曲り (新字新仮名) / 久生十蘭(著)