“汽罐”のいろいろな読み方と例文
新字:汽缶
読み方割合
かま50.0%
きかん41.7%
ボイラー8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「私かね? 私あ、月寒までです。前から知っている牧場で、汽罐かまを一つ据え付けたもんですて、そこのまあ火夫というようなわけで……」
喫煙癖 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
今やその煙筒からは燃え残りの煙草たばこほどの煙も出ていなかった。汽罐きかんに浸水したのはもうずっと早いことだったろう。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
なまぬるく風をあおって、地響をたてながら、明るい窓を一列にもった客車が通り過ぎて行った。汽罐ボイラーのほとぼりが後にのこった。——ペンキを塗った白い柵が闇に浮かんで、静かに上った。
工場細胞 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)