“ふしぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
不思議91.7%
奇異3.6%
不測0.6%
奇観0.3%
不審0.3%
不審儀0.3%
不審議0.3%
不思儀0.3%
凶徴0.3%
可思議0.3%
奇蹟0.3%
怪奇0.3%
怪異0.3%
神秘0.3%
至妙0.3%
霊怪0.3%
霊異0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのうつくしいそらうばはれてゐたを、ふと一ぽん小松こまつうへすと、わたし不思議ふしぎなものでも見付みつけたやうに、しばらくそれにらした。
日の光を浴びて (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
先頃村に火事が起きて、近所は丸焼に焼けてしまつたが、その富豪かねもちやしきのみは奇異ふしぎと無事に助かつた。
のこらず呼出よびいだされければ紙屑買共は不測ふしぎに思ひ中には少しづつ内證物ないしようものなど買し心覺こゝろおぼえのある者は思ひすごしよりにはか逃亡かけおち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
盲目的にあなたの意志みこころを行った人々の恥辱はじでございます、デヤドラの死よりもなお恐るべきは、美の大なる奇観ふしぎ神秘なぞが滅びたことでございます、神々は呼んでおられます……コノールよ
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
この奇観ふしぎを知らむと望むものは
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
「そしてお梅さんはどうなすって?」とお富は不審ふしぎそうに尋ねた。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
今度は傷の事から申します、第一はアノ背中に在る刃物の傷ですが是はあやしむに足りません、大抵人殺は刃物が多いから先ず当前あたりまえの事と見逃して扨て不審儀ふしぎなのは脳天の傷です
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
浪子は怪訝けげんな顔。いくも不審議ふしぎに思える様子。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
物事ものごと道理だうりべんじてよく其本そのもとたづぬればすこしも不思儀ふしぎなることにあらず。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
聖人しょうにんがなくなられる時には天に凶徴ふしぎがあらわれると録してあります。
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
のちに思っても可思議ふしぎなのだが、……くれたものというと払子ほっすに似ている、木の柄が、草石蚕ちょうろぎのように巻きぼりして、蝦色えびいろに塗ってあるさきの処に、一尺ばかり革の紐がばらりと一束ついている。
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「我らの不忠実を怒らせられ神が奇蹟ふしぎを下されたのだ」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
紙帳は、血によって、天井も四方の側面がわも、ことごとく彩色いろどられていた。そうして、古い血痕と、新らしい血痕とによって、怪奇ふしぎな模様を染め出していた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
幽かな音に対しても木精こだまを返すに過ぎないのであって、そうしてこの鸚鵡蔵も、それと同一なのであったが、無智の山国の人達には、怪異ふしぎ存在ものに思われているのであった。
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
うつくしさと、うつくしさの面影と、神秘ふしぎと、不思議おどろき
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
あたえられたる外物ものにより、またあたえられたるこの肉体の経験を通して、霊智れいちにまですすみゆくべき消息が、このようにして人間生活のあらゆる断面に現われているのは至妙ふしぎである。
たましいの教育 (新字新仮名) / 羽仁もと子(著)
かく蛇を霊怪ふしぎ視したなるミヅチを、十二支のに当て略してミと呼んだは同じく十二支のをネズミの略ネ、ぼうを兎の略ウで呼ぶに等し。
かく那伽はもと帽蛇の事なるに、仏教入った頃の支那人は帽蛇の何物たるを解せず、その霊異ふしぎにして多人に崇拝さるる宛然さながら支那の竜同然なるより、他の蛇輩と別たんとて、これを竜と訳したらしい。