“おどろき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
驚愕45.0%
驚駭21.7%
15.0%
驚異5.0%
驚怖3.3%
驚嘆3.3%
不思議1.7%
吃驚1.7%
1.7%
驚惶1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分の坤竜丸と左膳の乾雲丸とをまとめて返しに行くつもりで、しきりに左膳の姿を捜していた徹馬が、突如驚愕おどろきの叫びをあげた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
振離ふりはなすと、ゆかまで落ちず、宙ではらりと、影を乱して、黒棚くろだなに、バツと乗る、と驚駭おどろき退すさつて、夫人がひたと遁構にげがまへのひらきもたれた時であつた。
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
その色青みありて黒く甚だなめらかなり、農夫のうふこれをもつてわらをうつばんとなす、其夜妻にはいでしに燦然さんぜんとして光る物あり、妻妖怪ばけものなりとしておどろきさけぶ
驚異おどろきのあまり、我は身をわが導者に向はしむ、そのさま事あるごとに己が第一の恃處たのみどころに馳せ歸る稚兒をさなごの如くなりき 一—三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
天色てんしよく倏急にはかかは黒雲くろくもそらおほひければ(是雪中の常也)をつとそらを見て大に驚怖おどろき、こは雪吹ふゞきならんいかゞはせんと踉蹡ためらふうち、暴風はやて雪を吹散ふきちらす巨濤おほなみいはこゆるがごとく、つぢかぜ雪を巻騰まきあげ白竜はくりやうみねのぼるがごとし。
われ驚嘆おどろきを以てこころ遠くなり、ほめことばを知らざればなり
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
うつくしさと、うつくしさの面影と、神秘ふしぎと、不思議おどろき
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
べとりと頤髯あごひげ一面なその柔和な口を結んで、足をやや爪立つまだったと思うと、両の肩で、吃驚おどろきの腹をんで、けたたましく飛び退いて、下なる網につまずいて倒れぬばかり、きょとんとして
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おそれおどろきと変じた。欽吾は鍍金ときんわくに右の手をけた。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
時々西の方で、ある一処雲がうすれて、探照燈たんしょうとうの光めいた生白なまじろい一道のあかりななめに落ちて来て、深い深いいどの底でも照す様に、彼等と其足下の芝生しばふだけ明るくする。彼等ははっと驚惶おどろきの眼を見合わす。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)