“黒棚”の読み方と例文
読み方割合
くろだな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
振離ふりはなすと、ゆかまで落ちず、宙ではらりと、影を乱して、黒棚くろだなに、バツと乗る、と驚駭おどろき退すさつて、夫人がひたと遁構にげがまへのひらきもたれた時であつた。
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
振離ふりはなすと、ゆかまでちず、ちうではらりと、かげみだして、黒棚くろだなに、バツとる、と驚駭おどろき退すさつて、夫人ふじんがひたと遁構にげがまへのひらきもたれたときであつた。
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
黒棚くろだな御廚子みずし三棚みつだなうずたかきは、われら町家ちょうか雛壇ひなだんには打上うちあがり過ぎるであろう。箪笥たんす長持ながもち挟箱はさみばこ金高蒔絵きんたかまきえ銀金具ぎんかなぐ。小指ぐらいな抽斗ひきだしを開けると、中があかいのも美しい。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)