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驚駭
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おどろき
ふりがな文庫
“
驚駭
(
おどろき
)” の例文
窃と蚊帳を捲りながら飛び出しました。棍棒を手にすることは咄嗟の間にも忘れませんでした。然しながら爺さんの
驚駭
(
おどろき
)
はどんなでしたらう。
白瓜と青瓜
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
振離
(
ふりはな
)
すと、
床
(
ゆか
)
まで落ちず、宙ではらりと、影を乱して、
黒棚
(
くろだな
)
に、バツと乗る、と
驚駭
(
おどろき
)
に
衝
(
つ
)
と
退
(
すさ
)
つて、夫人がひたと
遁構
(
にげがま
)
への
扉
(
ひらき
)
に
凭
(
もた
)
れた時であつた。
印度更紗
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
今は
堪
(
た
)
へ難くて声も立ちぬべきに、始めて人目あるを
暁
(
さと
)
りて
失
(
しな
)
したりと思ひたれど、
所為無
(
せんな
)
くハンカチイフを
緊
(
きびし
)
く目に
掩
(
あ
)
てたり。静緒の
驚駭
(
おどろき
)
は謂ふばかり無く
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
と冬木は明らかに
驚駭
(
おどろき
)
の色を面に現しながら、しいてさりげない口調で言った。
五階の窓:02 合作の二
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
馬琴物
(
ばきんもの
)
から
雪中梅型
(
せっちゅうばいがた
)
のガラクタ小説に
耽溺
(
たんでき
)
して居た余に、「
浮雲
(
うきぐも
)
」は何たる
驚駭
(
おどろき
)
であったろう。余ははじめて人間の
解剖室
(
かいぼうしつ
)
に引ずり込まれたかの如く、メスの様な其
筆尖
(
ふでさき
)
が唯恐ろしかった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
喜太郎は、
驚駭
(
おどろき
)
とも何とも付かない、調子外れの声を出した。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
そのなかに
肥満
(
ふと
)
りたる
古寡婦
(
ふるごけ
)
の豚ぬすまれし
驚駭
(
おどろき
)
と
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
驚駭
(
おどろき
)
に
胸
(
むね
)
はふたぎぬ、
危篤
(
あつし
)
れぬ。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
振離
(
ふりはな
)
すと、
床
(
ゆか
)
まで
落
(
お
)
ちず、
宙
(
ちう
)
ではらりと、
影
(
かげ
)
を
亂
(
みだ
)
して、
黒棚
(
くろだな
)
に、バツと
乘
(
の
)
る、と
驚駭
(
おどろき
)
に
衝
(
つ
)
と
退
(
すさ
)
つて、
夫人
(
ふじん
)
がひたと
遁構
(
にげがま
)
への
扉
(
ひらき
)
に
凭
(
もた
)
れた
時
(
とき
)
であつた。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
固
(
もと
)
より恨を負へる我が身なれば、
言
(
ことば
)
など懸けらるべしとは想はねど、さりとてなかなか道行く人のやうには見過されざるべし。ここに宮を見たるその
驚駭
(
おどろき
)
は如何ならん。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
と
思
(
おも
)
はず……
男
(
をとこ
)
は
驚駭
(
おどろき
)
の
目
(
め
)
を
睜
(
みは
)
つた。……と
其
(
そ
)
の
帶
(
おび
)
に
挾
(
はさ
)
んで、
胸先
(
むなさき
)
に
乳
(
ちゝ
)
をおさへた
美女
(
たをやめ
)
の
蕊
(
しべ
)
かと
見
(
み
)
える……
下〆
(
したじめ
)
のほのめく
中
(
なか
)
に、
状袋
(
じやうぶくろ
)
の
端
(
はし
)
が
見
(
み
)
えた、
手紙
(
てがみ
)
が一
通
(
つう
)
。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
驚駭
(
おどろき
)
に
馴
(
な
)
れて、いくらか度胸も出来たと見え、内々
諷
(
ふう
)
する心持もあったんですね。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
驚駭
(
おどろき
)
のあまり
青年
(
わかもの
)
は、
殆
(
ほとん
)
ど
無意識
(
むいしき
)
に、
小脇
(
こわき
)
に
抱
(
いだ
)
いた、
其
(
そ
)
の
一襲
(
ひとかさ
)
ねの
色衣
(
いろぎぬ
)
を、
船
(
ふね
)
の
火
(
ひ
)
に
向
(
むか
)
つて
颯
(
さつ
)
と
投
(
な
)
げる、と
水
(
みづ
)
へは
落
(
お
)
ちたが、
其処
(
そこ
)
には
届
(
とゞ
)
かず、
朱
(
しゆ
)
を
流
(
なが
)
したやうに
火
(
ひ
)
の
影
(
かげ
)
を
宿
(
やど
)
す
萍
(
うきくさ
)
に
漂
(
たゞよ
)
ふて、
袖
(
そで
)
を
煽
(
あふ
)
り
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
安来
(
やすぎ
)
ぶしの
婦
(
おんな
)
は、
驚駭
(
おどろき
)
の声を合せた。
光籃
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と云って、境は
驚駭
(
おどろき
)
の声を揚げた。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“驚駭”の意味
《名詞》
驚駭(きょうがい、けいがい)
驚くこと。驚愕。
(出典:Wiktionary)
驚
常用漢字
中学
部首:⾺
22画
駭
漢検1級
部首:⾺
16画
“驚駭”で始まる語句
驚駭噴泉