“怪奇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かいき30.8%
バロック23.1%
くわいき7.7%
ふしぎ7.7%
みにく7.7%
グロ7.7%
グロテスク7.7%
バロク7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、かれのそうした自信も、一方では荒田老という怪奇かいきな人物の出現によって、他の一方では道江の上京の通知によって、ゆずぶられはじめていた。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
それは、怪奇バロックの時代だった。おそらくは、エリザベス朝の人々の神秘の原因をもっともよく説明するものは、彼らの構造と装飾との矛盾ということであろう。
ガラツ八は事件の眞相の怪奇くわいきさに壓倒されて口もきけません。
紙帳は、血によって、天井も四方の側面がわも、ことごとく彩色いろどられていた。そうして、古い血痕と、新らしい血痕とによって、怪奇ふしぎな模様を染め出していた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
私は自分の顔の怪奇みにくさを知っている。それはアンマリ立派な神様ではない……コンナ顔は見られない方がいい……と思った。
戦場 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その怪奇グロ味は百パーセント以上です。
団十郎の定光が、あの怪奇グロテスク紅隈べにくまと同じ怪奇の扮装で、長刀ながもの佩いてヌタクリ出で、さて大見得を切った後
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
私は、私のファウスタスを再生せしむる為にはセラピスやイシスの秘法を受得して、彼を絞殺した文明宗教と戦ひながら、怪奇バロクな、そして華麗なる混沌芸術の地獄へ導かしめなければならなかつた。
痴酔記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)