帰還きかん)” の例文
名簿には、「熊本県、二十六歳、村農会書記、村青年団長、農学校卒」とあり、備考欄に、「歩兵伍長ごちょう、最近満州より帰還きかん
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
帰還きかんしてから、秀作しゅうさくさんは、毎日まいにちのようにそのことをおもったのでした。とうとうたまらなくなって、自分じぶんまれたむらかえみちにあったのです。
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
せっかくの帰還きかんが水のあわときえてしまっては、まさに一大事であるから、こうなっては、相手のきげんをうんと手あつくとっておかねば危険であった。
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それをしおに、信雄は、自軍をまとめて、まもなく、伊勢の長島へ帰還きかんした。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……繰返くりかえして申上げます。本日午後五時、二百名より成るドイツ将校下士官兵の一隊は、イギリス本土よりわが占領地区カレー市へ無事帰還きかんいたしました。
なんでも、かれのおとうさんは、まだ帰還きかんしないで、おかあさんと二人ふたりが、くるしい生活せいかつをしているとかで、かれは、学校がっこうへくるまえに、新聞しんぶん配達はいたつをすますそうです。
どこかで呼ぶような (新字新仮名) / 小川未明(著)
逃亡とうぼうした猿田飛行士の代りにミドリの兄の天津飛行士を加えただけで、あとはそのままの顔ぶれでもって、いよいよ地球へ向け帰還きかんにつくことになった。
月世界探険記 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いまも前線ぜんせんにあってたたかいつつある戦友せんゆうのことをかんがえると、自分じぶん武運ぶうんつたなくして帰還きかんしながら、なんで、これしきの戦傷せんしょう名誉めいよとしてひとほこることができようか
村へ帰った傷兵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ぼくんだら、帰還きかんしたとき、老母ろうぼ言伝ことづてをしてくれないか。」と、真剣しんけん調子ちょうしで、いいました。
戦友 (新字新仮名) / 小川未明(著)
覆面探偵の帰還きかん
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それらのひとたちといっしょにったのが、このほど戦地せんちから帰還きかんした秀作しゅうさくさんでありました。
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
帰還きかんだ。
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そして、それがじつに悲壮ひそうなものであったことは、このほど帰還きかんした兵士へいしくちからくわしくつたえられたのであります。その兵隊へいたいさんは、おな部隊ぶたいで、徳歳とくぞうさんのことをよくっていました。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)