薬屋くすりや)” の例文
旧字:藥屋
そうすればきもは、あのたび薬屋くすりやたかれるし、にくは、むらじゅうのものでたべられるし、かわかわで、おかねにすることができるのだ。
猟師と薬屋の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その旅人とっても、馬をあつかう人の外は、薬屋くすりや林務官りんむかん化石かせきさがす学生、測量師そくりょうしなど、ほんのわずかなものでした。
種山ヶ原 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
四人が川のふちまできたとき、いままでだまってついてくるようなふうだった薬屋くすりやの子の音次郎おとじろう君が、ポケットから大きなかきをひとつとり出して、こういった。
(新字新仮名) / 新美南吉(著)
薬屋くすりやさんとお医者いしゃさんの家を見たときには、人間は病気や死とたたかうことができるほど、大きな力を持っていることを思ってみました。それから、教会の前に来ました。
これしよくはありませんが薬屋くすりやの息子でございますから、くま膏薬かうやくることを知つてりますから、膏薬かうやくこしらへて山越やまごえをしてあつち此方こつちつてゐるのでございます。
「どうぞ、そうしてください。このごろ、くまのいが、品切しなぎれでこまっているのですから、をよくいますよ。」と、薬屋くすりやはいいました。
猟師と薬屋の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
すぐ風呂敷ふろしきの結び目がずつとけてしまつて、うしろへ荷物をはふり出し、すぐ匕首あひくちいて追剥おひはぎたゝかふくらゐでなければ、とて薬屋くすりや出来できませぬ、わたしけば大丈夫でございます
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
西にしくにへ、もらわれていった、二ばんめのむすめは、大事だいじにされていたので幸福こうふくでした。小父おじさんのうちは、まちでの薬屋くすりやでありました。
二番めの娘 (新字新仮名) / 小川未明(著)
じつはね情死しんぢゆうそこなひました、相手あひて本町ほんちやう薬屋くすりやの息子さんで、二人とも助かりまして品川溜しながはだめあづけられて、すんでに女太夫をんなたいふに出るところをいゝあんばいにけてこゝにてゐますが。
「ええ、わたしは、薬屋くすりやですよ。いいくすりっています。あなたのおうちはどこですか?」と、少年しょうねんは、いったのでありました。
薬売りの少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
山の中は歩きつけてります、またわたしは力がありますから、途中とちう追剥おひはぎが五人や六人出ても大丈夫でございます、富山とやま薬屋くすりや風呂敷ふろしきを前で本当ほんたうに結んではりませぬ、追剥おひはぎにでもふと
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
あとで、このはなしきいたむらひとたちは、猟師りょうしをほめれば、また薬屋くすりやさんを感心かんしんな人ひとといって、ほめたのであります。
猟師と薬屋の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
小父おじさんは、くすりって諸国しょこくあるいていましたが、留守るすには、おばあさんが薬屋くすりやみせにすわっていたのであります。
二番めの娘 (新字新仮名) / 小川未明(著)
薬屋くすりやさん、いっさいの妙薬みょうやくなら、このすいかのきずがなおされるだろう。」と、おんなは、あざわらっていいました。
初夏の不思議 (新字新仮名) / 小川未明(著)
どうせそうならば、このひとのいい薬屋くすりやさんにやって、りっぱに、幸福こうふくそだててもらったほうが、どれほど、当人とうにんにとってもいいことかしれないとかんがえました。
二番めの娘 (新字新仮名) / 小川未明(著)
薬屋くすりやさん、あなたのいわれるのは、もっともなことです。けれど、このむらは、いつだって貧乏びんぼうです。そんなにおかねがないのです。」と、むらひとこたえました。
おばあさんと黒ねこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
いえると、さびしいけれどまちになります。お菓子屋かしやや、くだものや、酒屋さかやや、薬屋くすりやなどがあって、かどのところにある、ラジオまえをまがると、ほそみちとなります。
だれにも話さなかったこと (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ああ、薬屋くすりやさんか、すこしやすんでゆきなさい。」と、じいさんがおとこ小舎こやなかへいれました。
手風琴 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それは、たかやまに、いつもゆきのあるきたくにまちでした。あるわたしんでいますと、一けん薬屋くすりやのガラスのはまったみせさきに、めずらしいとりのはくせいがありました。
南方物語 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わった薬屋くすりやさんだ。信心しんじんするので、かみさまがくすりをおめぐみくだされたのかもしれない。」
手風琴 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おじいさん、お薬屋くすりやさんをつれてきた。」と、いうこえがきこえたのでした。そのいえ周囲しゅういは、ももはやしになっていました。鶏小舎とりごやがあって、にわとりがのどかなこえでないていました。
薬売りの少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「お薬屋くすりやさん、また来年らいねんくるの?」と、子供こどもたちは、少年しょうねんりまいてききました。
薬売りの少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
じいさんは、わっているおとこだとおもいました。まち薬屋くすりやへゆけば、このごろどんなくすりでもまちからきている。そして、ひかったりっぱな容器ようきなかにはいって、ちゃんと効能書こうのうがきがついている。
手風琴 (新字新仮名) / 小川未明(著)
薬屋くすりやは、こんもめんの、おおきなふろしきで四かくはこをつつみ、それを背中せなかい、あしにきゃはんをかけ、わらじばきの姿すがたで、りました。武男たけおは、しばらく、そのうし姿すがた見送みおくっていました。
山に雪光る (新字新仮名) / 小川未明(著)
「あの薬屋くすりやさんは、これからどこへいくの。」
山に雪光る (新字新仮名) / 小川未明(著)
薬屋くすりやは、かんがえていましたが
おばあさんと黒ねこ (新字新仮名) / 小川未明(著)