しゆく)” の例文
わたくし誠心まごゝろもつ彼等かれらしゆくします、彼等かれらためよろこびます! すゝめ! 同胞どうばう! かみ君等きみらたすけたまはん!
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
また李白りはくしゆくするいはく、揚杯祝願無他語さかづきをあげてしゆくすねがふにたにごなく謹勿頑愚似汝爺矣つゝしんでぐわんぐなるなんぢのちゝににることなかれ家庭かてい先生せんせいもつ如何いかんとなす?
聞きたるまゝ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
つねにしたひむつべるともにしあればことにうれしくてなほつがののいやつぎ/\にたゆみなく千枝ちえ八千枝やちえにしげりて木高こたかきかげとなりたまはんことをかつはしゆくしてたゝ一言ひとこと
うもれ木:01 序 (旧字旧仮名) / 田辺竜子(著)
兩君りようくん! 君等きみら幸運かううんしゆくします。』とつたまゝ、かうべめぐらして左右さいう顧見かへりみときたちまち、かん後部艦橋こうぶかんけうくだつて、歩調ほちようゆたかに吾等われらかたあゆんで一個いつこ海軍大佐かいぐんたいさがあつた。
のべけるに亭主も此程すゞもりにての敵討かたきうちの事此邊迄かくれなくあつぱ御本望ごほんまうを達せられしだん先々大悦なりとしゆくともに悦び其夜はさけさかななど出して種々に待遇もてなしけるにぞ友次郎等は以前にかはらぬあるじ侠氣をとこぎ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一行驚喜けうきして曰く之れ即ち会津街道なりと、人影を見ざるもすでに村里にるのおもひをなせり、歓呼くわんこして一行の無事ぶじしゆくす、昨暮遠望えんばうしたる一小板屋は尚之より岩代の方角にむかつて一里余のとほきに在り
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
わツといつてけて、あとをもずに五六町ごろくちやう彌次やじさん、北八きたはち、とかほ見合みあはせ、たがひ無事ぶじしゆくひ、まあ、ともかくもはしさう、はら丁度ちやうど北山きたやまだ、筑波つくばおろしもさむうなつたと
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
しゆくし奉つる別して紀州にては村々むら/\在々ざい/\までことの外に喜びしゆくしけるとぞ。
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そも/\此日や秋季皇霊祭にして満天まんてん晴朗せいらう、世人はさだめて大白をげて征清軍しんぐん大勝利だいしやうりしゆくするならん、余等一行も亦此日水源すいげん確定かくていするを得、帝国万歳のこえは深山にひびわたれり、水源の出処すであきらかなれば
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
無事ぶじこのしま上陸じやうりくしたることしゆくしてれるのであらう。
眼下がんか茫々ばう/\たる大湖ありと、衆忽ち拍手はくしゆして帰途の方針ほうしんさだむるを得たるをよろこび、帰郷のちかきをしゆくす、すでに中して腹中ふくちうしきりに飢をうつたふ、されども一てきの水を得る能はず、いわんや飯をかしくにおいてをや
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
が、としよりのためにはあたゝか日和ひよりしゆくする。
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しゆくし奉つれり奧方看病かんびやうのため國元くにもとへいらせられ若君わかぎみ誕生たんじやうにては公儀こうぎへ對しはゞかりありとて内々ない/\にて養育やういくのおぼしめしなりまた大納言光貞卿は當年たうねん四十一歳にあたり若君わかぎみ誕生たんじやうなれば四十二の二ツ子なりいかなる事にやむかしよりいみきらふ事ゆゑ光貞卿にも心掛こゝろがかりに思召おぼしめしある日家老からう加納將監かなふしやうげん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)