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晋
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しん
ふりがな文庫
“
晋
(
しん
)” の例文
旧字:
晉
宋に
奔
(
はし
)
り、続いて
晋
(
しん
)
に逃れた太子
蒯聵
(
かいがい
)
は、人毎に語って言った。淫婦刺殺という
折角
(
せっかく
)
の義挙も臆病な
莫迦
(
ばか
)
者の裏切によって失敗したと。
盈虚
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
昭は一時、大いに威を振るい、大魏大将軍になり、また、
晋
(
しん
)
王の
九錫
(
きゅうしゃく
)
をうくるにいたって、ほとんど、帝位に迫るの勢威を示した。
三国志:12 篇外余録
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
虎の異名多くある中に
晋
(
しん
)
梁
(
りょう
)
以後の書にしばしば大虫と呼んだ事が見える。大きな動物すなわち大親分と尊称した語らしい。
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
その漢がまた衰えて、
魏
(
ぎ
)
となり、
晋
(
しん
)
となったことも知らない。黄が一々それを説明して聞かせると、いずれもその変遷に驚いているらしかった。
中国怪奇小説集:04 捜神後記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
(七) 孔子は
衛
(
えい
)
において用いられず、西して
晋
(
しん
)
に行こうとしたが、
趙簡子
(
ちょうかんし
)
がその功臣を殺したことを聞いて引き還した。
孔子
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
▼ もっと見る
「なんだって好い。打ちせえすりゃあ、講釈で聴いて知っている
晋
(
しん
)
の
予譲
(
よじょう
)
の
故事
(
ふるごと
)
とやらだ。敵討の筋が通るというもんさ」
怪異暗闇祭
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
富めるものはおほく
愚
(
おろか
)
なりといふは、
晋
(
しん
)
の
三七
石崇
(
せきそう
)
唐の
三八
王元宝
(
わうげんぱう
)
がごとき、
三九
豺狼
(
さいらう
)
蛇蝎
(
じやかつ
)
の
徒
(
ともがら
)
のみをいへるなりけり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
「昔、
晋
(
しん
)
の
左思
(
さし
)
が作った
三都
(
さんと
)
の賦は十年してできあがりました。文章は巧みなのを
貴
(
とうと
)
んで、速いのを貴びません。」
織成
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
蘭亭修禊の宴は
晋
(
しん
)
の
王羲之
(
おうぎし
)
が永和九年癸丑の暮春に行ったので、嘉永六年はあたかも千五百一年目に当るのである。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
鹽原
(
しおばら
)
多助が忠孝の道を炭荷と
倶
(
とも
)
に重んじ。節義は
恰
(
あたか
)
も
固炭
(
かたずみ
)
の固く
取
(
とっ
)
て動かぬのみか。
獣炭
(
じゅうたん
)
を作りて酒を
煖
(
あたゝ
)
めし
晋
(
しん
)
の
羊琇
(
ようじゅう
)
が
例
(
ためし
)
に
做
(
なら
)
い。
自己
(
おのれ
)
を節して費用を省き。
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
晋
(
しん
)
の王質と云う
樵夫
(
きこり
)
が山の中で童子が碁を打っているのを見ていたら、その間に
斧
(
おの
)
の
柯
(
え
)
が
爛
(
ただ
)
れた、とやら云うようなことではございませんでしたでしょうか」
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
唐の開元年中、
郭元振
(
かくげんしん
)
は
晋
(
しん
)
の国を出て
汾
(
ふん
)
の方へ往った。彼は書剣を負うて遊学する
曠達
(
こうたつ
)
な少年であった。
殺神記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
独美の家は門人の一人が養子になって
嗣
(
つ
)
いで、二世瑞仙と称した。これは
上野国
(
こうずけのくに
)
桐生
(
きりゅう
)
の人
村岡善左衛門
(
むらおかぜんざえもん
)
常信
(
じょうしん
)
の二男である。名は
晋
(
しん
)
、
字
(
あざな
)
は
柔行
(
じゅうこう
)
、また
直卿
(
ちょくけい
)
、
霧渓
(
むけい
)
と号した。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
秦
(
しん
)
晋
(
しん
)
燕
(
えん
)
周
(
しゅう
)
等に王とし、
其
(
その
)
甚
(
はなはだ
)
しきは、生れて
甫
(
はじ
)
めて二歳、
或
(
あるい
)
は生れて
僅
(
わずか
)
に二ヶ月のものをすら藩王とし、
次
(
つ
)
いで洪武十一年、同二十四年の二回に、幼弱の諸子をも封じたるなれ
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
北は
趙
(
ちょう
)
魏
(
ぎ
)
燕
(
えん
)
晋
(
しん
)
から、西は
※岐
(
ぶんき
)
まで足を延ばした。
商於
(
しょうお
)
を
歴
(
へ
)
て洛陽に至った。南は
淮泗
(
わいし
)
から
会稽
(
かいけい
)
に入り、時に
魯中
(
ろちゅう
)
に家を持ったりした。斉や魯の間を往来した。梁宋には永く滞在した。
岷山の隠士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
秦
(
しん
)
の哀公が会を設けて、覇を図る処があつて、
斉
(
せい
)
国の
夜明珠
(
やめいしゆ
)
、
魯
(
ろ
)
国の雌雄剣、
晋
(
しん
)
国の
水晶簾
(
すゐしやうれん
)
などとならぶ中に、子胥先生、
我
(
わが
)
楚国
以
(
もつ
)
て宝とするなし、唯善を以て宝とすとタンカを切つて
いろ扱ひ
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
士
(
し
)
は
己
(
おの
)
れを知るもののために死す。
晋
(
しん
)
の
予譲
(
よじょう
)
です。やはり忠臣の
亀鑑
(
きかん
)
です」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
講釈で聞いた
晋
(
しん
)
の
予譲
(
よじょう
)
とやらの出来損ないだ、おれの片腕では、残念ながら
正
(
しょう
)
のままであの女をどうすることもできねえんだ、時と暇を貸してくれたら、どうにかならねえこともあるめえが
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
また「
晋
(
しん
)
刑法志」に「五帝象を画いて民禁を知る」とあるなどは、皆刑罰の絵を宮門の
双闕
(
そうけつ
)
その他の場所に掲げて人民を
警
(
いまし
)
めたことを指すもので、これに依っても古聖王が法を朦昧の人民に布き
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
晋
(
しん
)
の
懐帝
(
かいてい
)
の
永嘉
(
えいか
)
年中に、
韓媼
(
かんおん
)
という老女が野なかで
巨
(
おお
)
きい卵をみつけた。拾って帰って育てると、やがて男の児が生まれて、その
字
(
あざな
)
を
※児
(
けつじ
)
といった。
中国怪奇小説集:03 捜神記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
晋
(
しん
)
の
石崇
(
せきそう
)
や
唐
(
とう
)
の
王元宝
(
おうげんぽう
)
のような、
豺狼蛇蝎
(
さいろうだかつ
)
にも似た猛悪残忍にして貪欲なやつだけをさしていったのであります。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
北宋の
朝
(
ちょう
)
は、歴史では、金に敗れたとなるだろうが、実は
疾
(
と
)
くに自分自体で敗れていたのさ。遠い前の、唐、
晋
(
しん
)
、
後漢
(
ごかん
)
、前漢、
秦
(
しん
)
、周——の前例どおりさ。
人間山水図巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
晋
(
しん
)
の
魏楡
(
きゆ
)
の地で石がものを言ったという。民の
怨嗟
(
えんさ
)
の声が石を仮りて発したのであろうと、ある賢者が解した。
既
(
すで
)
に
衰微
(
すいび
)
した周室は更に二つに分れて争っている。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
太祖の詔、可なることは
則
(
すなわ
)
ち可なり、人情には遠し、これより先に洪武十五年
高
(
こう
)
皇后の崩ずるや、
奏
(
しん
)
王
晋
(
しん
)
王
燕
(
えん
)
王等皆国に在り、
然
(
しか
)
れども諸王
喪
(
も
)
に
奔
(
はし
)
りて
京
(
けい
)
に至り、礼を
卒
(
お
)
えて還れり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
然るに二世瑞仙
晋
(
しん
)
の子
直温
(
ちょくおん
)
の撰んだ
過去帖
(
かこちょう
)
には、独美の弟
玄俊
(
げんしゅん
)
の子だとしてある。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
ただ、後に魏を取った司馬
晋
(
しん
)
に
叛
(
そむ
)
いて敗れ去ったため、
晋人
(
しんじん
)
の筆に悪く書かれてしまったものとみえる。
三国志:12 篇外余録
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
司馬氏は
元
(
もと
)
周
(
しゅう
)
の史官であった。後、
晋
(
しん
)
に入り、
秦
(
しん
)
に仕え、
漢
(
かん
)
の代となってから四代目の
司馬談
(
しばたん
)
が武帝に仕えて
建元
(
けんげん
)
年間に
太史令
(
たいしれい
)
をつとめた。この談が遷の父である。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
この原本の世に伝わるものは二十巻で、
晋
(
しん
)
の
干宝
(
かんぽう
)
の
撰
(
せん
)
ということになって居ります。
中国怪奇小説集:03 捜神記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
晋
(
しん
)
の撰んだ池田氏行状には、初代瑞仙の庶子
善直
(
ぜんちょく
)
というものを挙げて、「
多病不能継業
(
やまいおおくぎょうをつぐあたわず
)
」と書してある。その前に初代瑞仙が病中晋に告げた語を記して、八十四
言
(
げん
)
の多きに及んである。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
其の分封
太侈
(
たいし
)
を論ずるに
曰
(
いわ
)
く、都城
百雉
(
ひゃくち
)
を過ぐるは国の害なりとは、
伝
(
でん
)
の文にも見えたるを、国家今や
秦
(
しん
)
晋
(
しん
)
燕
(
えん
)
斉
(
せい
)
梁
(
りょう
)
楚
(
そ
)
呉
(
ご
)
閩
(
びん
)
の諸国、各
其
(
その
)
地
(
ち
)
を尽して
之
(
これ
)
を封じたまい、諸王の都城宮室の制、広狭大小
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「むかし、春秋の時代に
晋
(
しん
)
の
献公
(
けんこう
)
の夫人には、二人の子があった。兄を
申生
(
しんせい
)
といい、弟を
重耳
(
ちょうじ
)
という」
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あなたは今に偉くなる人ですから、ちょっと
試
(
ため
)
してみただけの事です。わたしをこんな目に逢わせるのは、あんまりひどい。
晋
(
しん
)
の
温嶠
(
おんきょう
)
が
牛渚
(
ぎゅうしょ
)
をうかがって禍いを招いたためしもあります。
中国怪奇小説集:11 異聞総録・其他(宋)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
山脇、堀、田中三氏の子が
相踵
(
あひつ
)
いで逐はれた後に、当時籍を瑞仙の門人中に列してゐた上野国
上久方村
(
かみひさかたむら
)
医師村岡善左衛門
常信
(
つねのぶ
)
倅善次郎が養子にせられた。即ち霧渓二代瑞仙
直郷
(
なほさと
)
、又の名は
晋
(
しん
)
である。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
魏蜀を併合して、
晋
(
しん
)
一体となったこの国が、なお呉を余していたのは、呉に間隙がなかったによる。
三国志:12 篇外余録
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
晋
(
しん
)
の人でその資産を弟に
托
(
たく
)
して、久しく
他郷
(
たきょう
)
に出商いをしている者があった。旅さきで妻を
娶
(
めと
)
って一人の子を儲けたが、十年あまりの後に妻が病死したので、その子を連れて故郷へ帰って来た。
中国怪奇小説集:17 閲微草堂筆記(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
即ち宗家霧渓瑞仙
晋
(
しん
)
、分家天渓瑞長、又分家全安である。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
檻車
(
かんしゃ
)
をもって
槙島
(
まきしま
)
へ送られ、虜将の生き恥に耐え忍びおるも、番士の隙あらば、ここを破って脱出し、
晋
(
しん
)
の
予譲
(
よじょう
)
に
倣
(
なら
)
うまでもなく、いつかは筑前に狙い寄り、お命をいただいて
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
晋
(
しん
)
の時、
呉興
(
ごこう
)
の農夫が二人の息子を持っていた。
中国怪奇小説集:03 捜神記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
四隣の
晋
(
しん
)
も
楚
(
そ
)
も
斉
(
せい
)
もいちどに起って、呉の領土を分け
奪
(
ど
)
りにし、呉はついに亡んだ。
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
などと、かたり
出
(
い
)
で、中華では
魏
(
ぎ
)
晋
(
しん
)
のころから紳士のあいだで愛飲されだして、唐の
陸羽
(
りくう
)
は、
茶経
(
さきょう
)
という
書物
(
しょもつ
)
さえあらわしている。また、
鬱気
(
うつき
)
を散じるによく、
血滞
(
けったい
)
を解くによろしい。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして十九年後、初めて世に出た
晋
(
しん
)
の文公は——すなわちそのむかしの重耳であったのです。……今、荊州の東南、江夏の地は、呉のために黄祖が討たれてから後守る人もなく打捨ててあります。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
晋
漢検準1級
部首:⽇
10画
“晋”を含む語句
晋書
瑞仙晋
晋子
高杉晋作
晋景
晋作
晋陽秋
東晋
宝晋斎其角
菅太中晋帥
西晋
蘇晋
霧渓晋
村岡晋
晋齋
晋魏
晋陽
晋賢
晋祠
晋王
...