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勿
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な
ふりがな文庫
“
勿
(
な
)” の例文
是に於てか余の喜び知る可きのみ。斯書一たび出ては則ち須らく以て善書と為すべし。旧本を取つて惑を生ずること
勿
(
な
)
くんば幸甚。
杉田玄白
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
凡
(
およ
)
そ事物の供給は、皆その需用あるに根ざす、
苟
(
いやしく
)
もその需用にして存する
勿
(
な
)
からしめん乎、供給決してこれに応ずることあらざるなり。
祝東京専門学校之開校
(新字新仮名)
/
小野梓
(著)
遠く廊下に
操
(
あやつ
)
る布の、すらすら乱れて、さまよえるは、ここに絶えんず玉の緒の幻の糸に似たらずや。
繋
(
つな
)
げよ、玉の緒。
勿
(
な
)
断
(
た
)
ちそ細布。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何かキット這入っているに違いない……とお千世殿が云われます。私はビックリ致しまして……そんな事をする者で
勿
(
な
)
い。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「
卒爾
(
そつじ
)
にものを言わるる
勿
(
な
)
。もう
宜
(
よ
)
い。何と仰せられてもそれがしはそれがし。互に言募れば止まりどころを失う。それがしは御相手になり申せぬ。」
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
急ぎしゆゑ少しも早くと思ふ
念
(
ねん
)
より八ツを七ツと
聞違
(
きゝちが
)
へて我を
起
(
おこ
)
し
呉
(
くれ
)
しならんまだ
勿
(
な
)
か/\に夜は明まじ
偖
(
さて
)
蝋燭
(
らふそく
)
の
無
(
なく
)
ならば
困
(
こま
)
つたものと立止り
灯影
(
ほかげ
)
に中を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
曰く、
犂牛
(
りぎゅう
)
の
子
(
し
)
、
騂
(
あか
)
くして且つ角よくば、用うること
勿
(
な
)
からんと欲すといえども、山川其れ
諸
(
これ
)
を
舎
(
す
)
てんやと。
論語物語
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
...
寡人
(
くわじん
)
、
此
(
この
)
二
姫
(
き
)
に
非
(
あら
)
ざれば、
食
(
しよく
)
、
味
(
あぢはひ
)
を
甘
(
あま
)
しとせず。
願
(
ねが
)
はくは
斬
(
き
)
る
勿
(
な
)
かれ』と。
孫子
(
そんし
)
曰
(
いは
)
く、『
臣
(
しん
)
、
既
(
すで
)
に
已
(
すで
)
に
命
(
めい
)
を
受
(
う
)
けて
將
(
しやう
)
たり。
將
(
しやう
)
は
軍
(
ぐん
)
に
在
(
あ
)
りては
君命
(
くんめい
)
をも
受
(
う
)
けざる
所
(
ところ
)
有
(
あ
)
り』
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
及ばぬ恋の無駄な
業
(
がふ
)
を
㷔
(
もや
)
すよりは、妄想をデツチ上げた恋愛小説でも作つて、
破鍋
(
われなべ
)
にトヂ蓋の下宿屋の
炊婦
(
おさん
)
でも
覘
(
ねら
)
つたら
可
(
よ
)
からう。はツはツ、顔を赤くするナ。怒る
勿
(
な
)
。怒る勿。
犬物語
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
沼二つ通は鳥が巣
我
(
あ
)
がこころ
二行
(
ふたゆ
)
くなもと
勿
(
な
)
よ
思
(
も
)
はりそね (同・三五二六)
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
ああわが友よ、男兒たれ、はげしき勇を忘るゝ
勿
(
な
)
! 270
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
「おもしろき
野
(
ぬ
)
をば
勿
(
な
)
焼きそ……」だ。此でよいのだ。
死者の書:――初稿版――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
心覺えのため記し置くものなり、人に
勿
(
な
)
言ひそ。久良
銭形平次捕物控:307 掏られた遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
仰言
(
おっしゃ
)
る
勿
(
な
)
。
艶容万年若衆
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
外出好
(
そとでずき
)
の綾子夫人が
一室
(
ひとま
)
にのみ垂込めて、「ぱっとしては気味が悪い、雨戸を開け
勿
(
な
)
。」といわるるばかり庭の
面
(
おも
)
さえ
歩行
(
ひろ
)
わせたまわず。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
龐涓
(
はうけん
)
其
(
そ
)
の
己
(
おのれ
)
に
賢
(
まさ
)
るを
恐
(
おそ
)
れて
之
(
これ
)
を
(一六)
疾
(
ねた
)
み、
則
(
すなは
)
ち
法刑
(
はふけい
)
を
以
(
もつ
)
て
其兩足
(
そのりやうそく
)
を
斷
(
た
)
ちて
之
(
これ
)
を
(一七)
黥
(
げい
)
し、
(一八)
隱
(
かく
)
れて・
見
(
み
)
る
勿
(
な
)
からんことを
欲
(
ほつ
)
す。
齊
(
せい
)
の
使者
(
ししや
)
、
(一九)
梁
(
りやう
)
に
如
(
ゆ
)
く。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
「こらこら、そんな
所為
(
まね
)
をする
勿
(
な
)
」と二葉亭は
柔
(
やさ
)
しく制しながらも平気で舐めさしていた。時に由ると、嬉しくて堪らぬように
踵
(
あと
)
から
泥足
(
どろあし
)
のまま座敷まで追掛けて来てジャレ付いた。
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
「おもしろき
野
(
ぬ
)
をば
勿
(
な
)
焼きそ」だ。此でよいのだ。
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
アプロヂーテー惠みたる*恩寵さはれ、咎むる
勿
(
な
)
!
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
中
(
うち
)
から風も吹くようなり、
傍正面
(
わきしょうめん
)
の姿見に、
勿
(
な
)
、映りそ夢の姿とて、
首垂
(
うなだ
)
るるまで顔を
背
(
そむ
)
けた。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
歴代常にかち得たる祖先の名譽汚す
勿
(
な
)
と。 210
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
と
突慳貪
(
つっけんどん
)
なように云った。
勿
(
な
)
、問いそそこに人あるに、涙
得
(
え
)
堪えず、と言うのである。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
口の
端
(
はた
)
むず/\するまで
言出
(
いひい
)
だしたさに
堪
(
たへ
)
ざれども、怪しき婦人が予を
戒
(
いまし
)
め、人に
勿
(
な
)
謂
(
い
)
ひそと謂へりしが
耳許
(
みゝもと
)
に残り
居
(
を
)
りて、
語出
(
かたりい
)
でむと欲する
都度
(
つど
)
、おのれ忘れしか、秘密を漏らさば
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
餘
(
あま
)
り
仔細
(
しさい
)
のない
事
(
こと
)
を、
聞
(
き
)
いて
飽氣
(
あつけ
)
なく
思
(
おも
)
ふほど、
唯吉
(
たゞきち
)
は
尚
(
なほ
)
氣
(
き
)
に
掛
(
かゝ
)
る……
昔
(
むかし
)
から
語繼
(
かたりつ
)
ぎ
言傳
(
いひつた
)
へる
例
(
れい
)
によると、
誰
(
たれ
)
にも
言
(
い
)
ふ
勿
(
な
)
と
頼
(
たの
)
まるゝ、
其
(
そ
)
の
當人
(
たうにん
)
が……
實
(
じつ
)
は
見
(
み
)
ては
成
(
な
)
らない
姿
(
すがた
)
である
場合
(
ばあひ
)
が
多
(
おほ
)
い。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「静まれ、
無体
(
むたい
)
なことを
為
(
し
)
申
(
もう
)
す
勿
(
な
)
。」
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“勿”の解説
勿
(出典:Wikipedia)
勿
漢検準1級
部首:⼓
4画
“勿”を含む語句
勿論
勿体
勿怪
勿體
勿忘草
勿々
勿躰
勿化
事勿
勿来
勿来関
勿体至極
勿体振
勿驚
果而勿伐
阿拉勿関
勿體無
勿魯漠斯
忘勿草
果而勿不得止
...