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両方
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りやうはう
袖は
両方から
振が
合つて、
乳のあたりで、
上下に
両手を
重ねたのが、ふつくりして、
中に
何か
入つて
居さうで、……
駆けて
行つて
見て
居るとも知らず
源八は
餅を
取上げ二ツに
割て
中の
餡を
繰出し、
餡は
餡餅は
餅と
両方へ
積上げまして、
突然懐中へ
手を
突込み
暫くムグ/\やつて
居たが
『まさか
不思議なもんだ。
両方の
眼玉が
無い
鴉なんて、どうしたこつた。』
「わがらないな。とにかぐ
白どそれがら
青ど、
両方のぶぢだ。」
(
翼の
生へたうつくしい
姉さんは
居ないの)ツて
聞いた
時、
莞爾笑つて
両方から
左右の
手でおうやうに
私の
天窓を
撫でゝ
行つた
箸で
段々灰を
掻いて
行くと
腹の
辺に
塊があつたから木と竹の
箸でヅンと
突割ると
中から色も
変らず
山吹色の
古金が出るから、
慌てゝ
両方の
袂へ
入れながら。
凄じく
嘶いて
前足を
両方中空へ
飜したから、
小な
親仁は
仰向けに
引くりかへつた、づどんどう、
月夜に
砂煙が
𤏋と
立つ。
プウと明るいよ……こりや歩ける……今までは
両方の手を
持て
腰を
抱いて
貰はんと
便所へも
行けなかつたが……これは
妙だ、歩ける……運動に出て
来たのか
何だか
分らん……おや向うへ
女が一人
行く
唯見ると、
両方から
柄を
合はせて、しつくり
組むだ。
其の
破れ
傘が
輪に
成つて、
畷をぐる/\と
廻つて
丁と
留まる。
忽ち、ざつとなつて、ポンプで
噴くが
如く、
泥水が
輪の
両方へ
迸ると、ばしやんと
衣裳鞄に
刎ねかゝつた。
運転手台の
横腹へ
綱を
掛けて
積んだのである。
其の
覚悟のことで、
足は
相応に
達者、いや
屈せずに
進んだ
進んだ。すると、
段々又山が
両方から
逼つて
来て、
肩に
支へさうな
狭いことになつた、
直ぐに
上。
婆さんに
聞けば、
夫婦づれの
衆は、
内で
采粒を
買はつしやると、
両方で
顔を
見合ひながら
後退りをして、
向ふ
崖の
暗い
方へ
入つたまで。それからは
覚えて
居らぬ。
両方の
叢に
尾と
頭とを
突込んで、のたりと
橋を
渡して
居るではあるまいか。
顔が
両方へ、
背中合せに
分れたと
思ふと、
笛が
鳴つた。