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りやうはう
語句 | 割合 |
兩方 | 71.8% |
両方 | 23.1% |
兩傍 | 2.6% |
涼棚 | 2.6% |
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勘次は
其の
頃からお
品のいふなりに
成るのであつた。
二人は
遠くは
行けないので、
隣村の
知合へ
身を
投じた。
兩方の
姻戚が
騷ぎ
出した。
見て
居るとも知らず
源八は
餅を
取上げ二ツに
割て
中の
餡を
繰出し、
餡は
餡餅は
餅と
両方へ
積上げまして、
突然懐中へ
手を
突込み
暫くムグ/\やつて
居たが
溪に沿ふて猶進むこと數歩、路は急に
兩傍より迫れる小丘陵の間に
入りて、溪聲俄かに前に高く、
鏜鏗たる響は
復た以前の
嘈々切々たるに似ず、
訝りつゝも猶進めば、兩傍の丘陵は忽ち開けて
左に
雛妓を従へ、
猥褻聞くに堪へざるの俚歌を高吟しつつ、
傲然として
涼棚の上に
酣酔したる、かの肥大
豕の如き満村恭平をも記憶す可し。