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りやうほう
ラランのやつに
欺されたと
気づいても、
可哀さうなペンペはその
抉られた
両方の
眼から
血を
滴らすばかりだつた。もうラランの
名も
呼ばない。
それは
一様に
緋羅紗のづぼんを
穿いた
二人の
騎兵で——
聞いた
時——
莞爾笑つて、
両方から
左右の
手で、おうやうに
私の
天窓をなでゝ、そして
手を
引あつて
黙つて
坂をのぼつて
行つた
薄い頭髪、然うとは見えぬやうにきように
櫛卷にして、
兩方の
顳顬に
即効紙を張ツてゐた。
白粉燒で
何方かといふと色は
淺黒い方だが、鼻でも口でも
尋常にきりツと締ツてゐる。
恐らく
兩方ならん。
交換の方法コロボックル先づ何品かを
携へ
來りアイヌの小家の
入り口又は
窓の
前に進み此所にてアイヌの方より出す
相當の
品と引き
換へにせしものなりとぞ。