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兩傍
読み方 | 割合 |
りやうはう | 50.0% |
りやうわき | 50.0% |
溪に沿ふて猶進むこと數歩、路は急に
兩傍より迫れる小丘陵の間に
入りて、溪聲俄かに前に高く、
鏜鏗たる響は
復た以前の
嘈々切々たるに似ず、
訝りつゝも猶進めば、兩傍の丘陵は忽ち開けて
小屋の
中には
單こればかりでなく、
兩傍に
堆く
偉大な
材木を
積んであるが、
其の
嵩は
與吉の
丈より
高いので、
纔に
鋸屑の
降積つた
上に、
小さな
身體一ツ
入れるより
他に
餘地はない。