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食卓
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テーブル
ふりがな文庫
“
食卓
(
テーブル
)” の例文
そして思わずポスターから眼を外へ向けたとき、
食卓
(
テーブル
)
の上へころころと紙を丸めたものが転げ落ちた。——誰か投げたものらしい。
劇団「笑う妖魔」
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
トクさんは塩辛くて喰べられないというし、ピロちゃんは鮎子さんがいつまでも
食卓
(
テーブル
)
にへばりついているといって
拳固
(
げんこ
)
で背中をこづいた。
キャラコさん:02 雪の山小屋
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
今のあまったれたような声がまた聞えて、それが私のいる
食卓
(
テーブル
)
の前へ来た。女給のお
幸
(
こう
)
ちゃんが客を送り出して帰って来たところであった。
雪の夜の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
兄
(
にい
)
さんはお
父
(
とう
)
さんとマリちゃんの
手
(
て
)
をとって、みんなそろって、
喜
(
よろこ
)
び
勇
(
いさ
)
んで、
家
(
うち
)
へ
入
(
はい
)
り、
食卓
(
テーブル
)
の
前
(
まえ
)
へ
坐
(
すわ
)
って、一しょに
食事
(
しょくじ
)
をいたしました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
賄
(
まかない
)
も変ってから、白い
頭巾
(
ずきん
)
を冠った亭主が白い前垂を掛けたおかみさんと一緒に出て、
食卓
(
テーブル
)
の指図をするように成った。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
今夜もし夫人と同じ
食卓
(
テーブル
)
で
晩餐
(
ばんさん
)
を共にしなかったならば、こんな変な現象はけっして自分に起らなかったろうという気が、彼女の頭のどこかでした。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
もっと
燭火
(
あかし
)
を
持
(
も
)
て、
家來共
(
けらいども
)
!
食卓
(
テーブル
)
を
疊
(
たゝ
)
んでしまうて、
爐
(
ろ
)
の
火
(
ひ
)
を
消
(
け
)
せ、
餘
(
あま
)
り
室内
(
ざしき
)
が
熱
(
あつ
)
うなったわ。……あゝ、こりゃ
思
(
おも
)
ひがけん
好
(
よ
)
い
慰樂
(
なぐさみ
)
であったわい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
そこで今晩飯が嵐の後の凪のように平和に食われつつあるのだ、家政婦のアンソニー夫人はむっとしたような面持で
食卓
(
テーブル
)
の足のところにしゃがんでいる。
サレーダイン公爵の罪業
(新字新仮名)
/
ギルバート・キース・チェスタートン
(著)
食卓
(
テーブル
)
の
對端
(
むかふ
)
には、
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
他
(
ほか
)
三名
(
さんめい
)
の
水兵
(
すいへい
)
が
行儀
(
ぎようぎ
)
よく
列
(
なら
)
び、
此方
(
こなた
)
には、
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
を
中
(
なか
)
に
挿
(
はさ
)
んで、
大佐
(
たいさ
)
と
私
(
わたくし
)
とが
右
(
みぎ
)
と
左
(
ひだり
)
に
肩
(
かた
)
を
並
(
なら
)
べて、
頓
(
やが
)
て
晩餐
(
ばんさん
)
は
始
(
はじ
)
まつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
選挙人は頭の
禿
(
は
)
げた
老人
(
としより
)
で、自分達の選挙した代議士と差向ひに
食卓
(
テーブル
)
に就くのが、何よりも愉快で溜らなかつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
さう云ひながら、瑠璃子は右の手に折り持つてゐた、真紅の大輪のダリヤを、
食卓
(
テーブル
)
の上の一輪挿に投げ入れた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
苺
(
いちご
)
を一摘み分捕って、乃公は
食卓
(
テーブル
)
の下に
匿
(
かく
)
れた。テーブル掛が下まで垂れているから見つかる気遣いはない。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
……さつき悲鳴をあげて
食卓
(
テーブル
)
に突ツ伏したのも、実は、この酒が不味くて、何うしても胸を落ちないので、一思ひにウノミにするために、あんな挙動をしたんだぞ。
素書
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
廣いがらんとした
廣間
(
ホール
)
の隅で、小鳥が時時囀つて居た。ヱビス橋の側に近く、晩秋の日の午後三時。コンクリートの白つぽい床、所在のない
食卓
(
テーブル
)
、脚の細い椅子の數數。
宿命
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
食卓
(
テーブル
)
にぴたりとつけて四脚の椅子が置かれ、更にもう一脚の椅子が、少し離れて、
沢々
(
つやつや
)
しい
箝木
(
はめき
)
の床に影を落し、そして何処ともなく煙草と
果実
(
くだもの
)
の匂いが
仄
(
ほの
)
かに残っていた。
空家
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
食卓
(
テーブル
)
前掛けをかけるとか、小さい子供は何時に昼寝をするとか、大きい子供は、学校から帰って来たならこうこうするとか、どこの家でも、子供にはみなそれぞれの
規律
(
きまり
)
があります。
女中訓
(新字新仮名)
/
羽仁もと子
(著)
食卓
(
テーブル
)
の上には、珍らしい果物——ドリアンと、マンゴースチンがおかれてあった。
秘境の日輪旗
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
広い
食卓
(
テーブル
)
には、いろんな御馳走が、きれいに並べてあるのです。
母の日
(新字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
「どうぞ
食卓
(
テーブル
)
にお就きになつて下さい!」
ディカーニカ近郷夜話 後篇:04 イワン・フョードロヸッチ・シュポーニカとその叔母
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
朝三人は
食卓
(
テーブル
)
にすわつた
小熊秀雄全集-04:詩集(3)小熊秀雄詩集1
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
「
咽喉
(
のど
)
を
潤
(
しめ
)
しておいてから……」と、山西は一口飲んで、隣の
食卓
(
テーブル
)
に
正宗
(
まさむね
)
の
壜
(
びん
)
を二三本並べている
髯
(
ひげ
)
の黒い男を気にしながら
水魔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
居間
(
いま
)
の
中
(
なか
)
では、お
父
(
とう
)
さんとお
母
(
かあ
)
さんとマリちゃんが、
食卓
(
テーブル
)
の
前
(
まえ
)
に
坐
(
すわ
)
っていました。その
時
(
とき
)
、お
父
(
とう
)
さんはこう
言
(
い
)
いました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
そう云いながら、瑠璃子は右の手に折り持っていた、
真紅
(
しんく
)
の大輪のダリヤを、
食卓
(
テーブル
)
の上の
一輪挿
(
いちりんざし
)
に投げ入れた。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
先刻
(
さっき
)
から二人の様子を眺めていた下女が、いきなり来て、わざとらしく
食卓
(
テーブル
)
の上を片づけ始めた。それを相図のように、インヴァネスを着た男がすうと立ち上った。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
もっさりした棉紗のカーテン越しにおずおずと
内部
(
なか
)
を
覗
(
のぞ
)
き込んで見ると、ジメジメした土間にじかに
食卓
(
テーブル
)
を置いた横長の部屋で、「
望郷
(
ペペ・ル・モコ
)
」に出てくる
悪党
(
フィルウ
)
そのままの
犂氏の友情
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
以前、外国人である父の友達が滞在した時、ここの田舎町の家具屋で
急拵
(
きふごしら
)
えにつくつた箱のやうな寝台があつた。涼み台のやうな長椅子があつた。武骨な
食卓
(
テーブル
)
があつた。
F村での春
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
酒亭
(
さかや
)
へ
入
(
はひ
)
った
當座
(
たうざ
)
には、
劍
(
けん
)
を
食卓
(
テーブル
)
の
下
(
した
)
へ
叩
(
たゝ
)
きつけて「
神
(
かみ
)
よ、
願
(
ねが
)
はくは
此奴
(
こいつ
)
に
必要
(
ひつえう
)
あらしめたまふな」なぞといってゐながら、
忽
(
たちま
)
ち二
杯目
(
はいめ
)
の
酒
(
さけ
)
が
利
(
き
)
いて、
何
(
なん
)
の
必要
(
ひつえう
)
も
無
(
な
)
いのに
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
私は
食卓
(
テーブル
)
の布の上に爪の延びた手を置いて、あの前垂掛で
雑巾
(
ざふきん
)
を手にしたやうな無智な下婢達と犬とから、斯うした自分を先づ教育されたことを考へて、思はず
微笑
(
ほゝゑ
)
まずには居られなかつた。
犬
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
乞食は
傍
(
そば
)
でじっとその様子を見ていたが、自分の食料として持っていた小さな
麺麭片
(
パンきれ
)
をば、
食卓
(
テーブル
)
の下でそっと割って犬にやった。そして、盲が
肉菜汁
(
スープ
)
と肉をすっかり食べ終ったときに、彼はいった。
幻想
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
コンクリートの白つぽい床、所在のない
食卓
(
テーブル
)
、脚の細い椅子の数数。
田舎の時計他十二篇
(新字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
その折サアゼントは或る知合の午餐会に
招
(
よ
)
ばれて往つて、ひどく自分を崇拝してゐる一人の娘に出会つた。娘は
食卓
(
テーブル
)
越しに、じつとこの画家の姿に
見惚
(
みと
)
れてゐたが、暫くすると
漸
(
やつ
)
と重い口を開いた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
大尉はうれしそうに、
拳骨
(
げんこつ
)
でごつんと
食卓
(
テーブル
)
をなぐった。
秘境の日輪旗
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
お幸ちゃんが声をかけると、その男は私の隣になった
何人
(
だれ
)
もいない
食卓
(
テーブル
)
へ往って、私と同じように壁を背にして身を投だすように腰をかけた。
雪の夜の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「もっとくれ!
残
(
のこ
)
すのは
惜
(
お
)
しい、おれが一
人
(
り
)
でいただいちまおうよ。」といいながら、とうとう
一人
(
ひとり
)
で、みんな
食
(
た
)
べてしまって、
骨
(
ほね
)
を
食卓
(
テーブル
)
の
下
(
した
)
へ
投
(
な
)
げました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
津田は仕方なしに無言のまま、彼の
坐
(
すわ
)
っている
食卓
(
テーブル
)
の
傍
(
そば
)
まで近寄って行ってこっちから声をかけた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
凝つとそればかりを眺めてゐれば何か斯う感傷的気分になつて来るぢやないか!
食卓
(
テーブル
)
がある! クロースが白い! お互ひの肴が、お互ひの前に置いてある! 食ひかけたのもあれば
夏ちかきころ
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
暖炉の前の
食卓
(
テーブル
)
を
択
(
えら
)
んで盲を坐らせ、自分もその前に腰をかけた。
幻想
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
白いコンクリートの床、所在のない
食卓
(
テーブル
)
、脚の細い椅子の數數。
宿命
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
次第に客がたて込んで二人の
食卓
(
テーブル
)
にも洋服を着た客が来た。岩本はそれに気が
注
(
つ
)
いて、体をねじ向けて
帳場
(
ちょうば
)
の上の柱にかかった八角時計に眼をやった。
水魔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
卓上に掛けた白い布がまたこの明るさを助けるように、
潔
(
いさ
)
ぎいい光を四方の
食卓
(
テーブル
)
から反射していた。敬太郎はこういう都合のいい条件の具備した
室
(
へや
)
で、男の顔を満足するまで見た。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
白いコンクリートの床、所在のない
食卓
(
テーブル
)
、脚の細い椅子の数数。
田舎の時計他十二篇
(新字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
二人は左手の
隅
(
すみ
)
の
食卓
(
テーブル
)
についてビールを注文すると、
顔馴染
(
かおなじみ
)
の
肥
(
ふと
)
った給仕女が二つの
洋盃
(
コップ
)
を持って来た。
水魔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
むこう側の
食卓
(
テーブル
)
で二人の会社員らしい男の
対手
(
あいて
)
をしている女がこっちを見た。
雪の夜の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
食
常用漢字
小2
部首:⾷
9画
卓
常用漢字
中学
部首:⼗
8画
“食卓”で始まる語句
食卓布
食卓掛
食卓語
食卓越
食卓作法
食卓掛布