武器ぶき)” の例文
武器ぶきとして、目つぶしとして、敵が大刀へ風を切らせてくるとたんに、卜斎の眼玉へ、それをたたきつけようと気がまえているのだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こつなどのは、質屋しちやのことを御存ごぞんじかな。』と、玄竹げんちく機智きちは、てき武器ぶきてきすやうに、こつな言葉ことばとらへて、こつなかほいろあかくさせた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
精巧せいこう機械きかいっているし、また、おそろしい武器ぶきっている。そうかんがえると、少年しょうねんには、人間にんげんがひきょうにえました。
太陽と星の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
これは支那しなの『』といふ武器ぶきおなじように、つるぎかしらつか直角ちよつかくよこにくっつけて使つかつたものとおもはれるのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
あいつらはピストルや銃を持っているでしょうし、そのほか、どんな武器ぶきがあるかわからない。それと正面からたたかっては、こちらにも、けが人を出します。
奇面城の秘密 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
なによりも大事だいじな、たった一つの武器ぶきとも思っていたランプが、メチャメチャになってしまったのである。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)
そして、またここで、人間が器具きぐ武器ぶき衣服いふくや家や家具かぐなどを考えだしてつくるのには、長いあいだ、たゆまず努力どりょくしたものだということを説明しはじめました。
熱情ねつじょうも時には素晴すばらしい仕事をさせる武器ぶきですが、冷静れいせいは常に物の道理を考えさせる唯一ゆいいつの力です。
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
ぼくは武器ぶきをつかったりなんかしなかったんだ。それだのに、やつらはおれにむかって、つづけざまにピストルをうつんだ。たいていのやつらはぼくをこわがって、ぼくを
しかこの三尖衝角さんせんしやうかくは、この海底戰鬪艇かいていせんとうてい左程さほどいちじるしい武器ぶきではない、さらおどろきは、てい兩舷りようげん裝置さうちされたる「新式併列旋廻水雷發射機しんしきへいれつせんくわいすいらいはつしやき」で、この水雷發射機すいらいはつしやき構造かうざうの、如何いか巧妙こうめう不可思議ふかしぎなるやは
發見はつけんしたのは、明治めいぢ四十ねんぐわつの四で、それは埋立工事うめたてこうじもちゐるために、やまつち土方どかた掘取ほりとらうとして、偶然ぐうぜん其怪窟そのくわいくつ掘當ほりあてたのであるが、いはやなかから人骨じんこつ武器ぶき玉類たまるゐ土器等どきなどたのでもつ
あつかひかたがわるいので爆發ばくはつし、れと武器ぶきほろぼす。
なん武器ぶきなどのさふらふべき
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
武器ぶき
偏奇館吟草 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
だから、かみさまのこころにそむくような武器ぶきは、いっさいなくしてしまって、どうしたら平和へいわにみんなが生活せいかつすることができるかと、相談そうだんするようにしたい。
太陽と星の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
途中とちゅう、ほかの大名だいみょうにあったらば、同格どうかく会釈えしゃくをして、かまわないから、羽柴筑前守はしばちくぜんのかみのみうちと名のれ——関所せきしょへかかったときは、武器ぶきせろよ! いいか
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この年とったアッカには、武器ぶきになるようなつめもなければ、くちばしもないではありませんか。それに、ひるまの鳥ですから、夜になれば、いやでも眠ってしまいます。
いつたい考古學こうこがくといふ學問がくもんは、人間にんげん世界せかいあらはれて以來いらい今日こんにちいたるまでのなが年月としつきあひだにこの世界中せかいじゆうのこした種々しゆ/″\品物しなもの、それは人間にんげんつくつた道具どうぐとか武器ぶきるい、また建築けんちく彫刻ちようこく
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
鉄棒てつぼうとかナイフとか、太いステッキのような物は、手ごろの武器ぶき……つまり凶器になりますが、あの男がこれらの物を手にして歩くと、鉄棒やナイフがちゅうを浮いてうごくことになるので
みんなは、に、武器ぶきっていました。それは、竹槍たけやりや、たまたま海岸かいがんげられた難破船なんぱせんいている、鉄片てっぺんつくられたつるぎのようなものでありました。
幸福に暮らした二人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
百鬼夜行ひゃっきやこうということはあるが、これは爛々らんらんたる朝のをあびて、その装束しょうぞくが同じからぬごとく、その武器ぶきやり太刀たち、かけや、薙刀なぎなた鉄弓てっきゅう鎖鎌くさりがま、見れば見るほど十人十色。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日本につぽんへももなくてつがはひつてて、かたなその武器ぶきてつもちひることゝなりました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
この小屋は、たいへん小さい上に、しかもひくいので、もうどうすることもできません。すぐにキツネにつかまってしまいます。けれども、ふせぐ武器ぶきがまったくないわけではありません。