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しよゐん
と、お濱さんが
書院の庭あたりで
喚んで居る。貢さんは
耳鳴がして、其の
懐かしい女の
御友達の声が聞え無かつた。兄はにつと笑つて
父さんもその
書院に
寢ましたが、
曾祖母さんが
獨りで
寂しいといふ
時には
離れの
隱居部屋へも
泊りに
行くことが
有りました。
語らひ品川宿近江屋儀右衞門の
地面芝高輪八山に
有を買取て普請にぞ取掛りける表門玄關使者の間
大書院小
書院居間其外諸役所長屋
等迄殘る所なく入用を
厭はず
晝夜を
よしや
此縁を
厭ひたりとも
野末の
草花は
書院の
花瓶にさゝれんものか、
恩愛ふかき
親に
苦を
増させて
我れは
同じき
地上に
彷徨はん
身の
取あやまちても
天上は
叶ひがたし
玄竹は
今日の
奉行役宅が、いつもよりは
更に
靜かで、
寂しいのに
氣が
付いた。
夜に
入るとともに、
靜寂の
度が
加はつて
川中の
古寺の
書院にでも
居るやうな
心持ちになつた。
……
是から
案内に
従つて十二
畳許の
書院らしい
処へ
通る、次は八
畳のやうで
正面の
床には
探幽の
横物が
掛り、
古銅の
花瓶に花が
挿してあり、
煎茶の
器械から、
莨盆から
火鉢まで
午後から
亀井戸の
龍眼寺の
書院で
俳諧の
運座があるといふので、
蘿月はその日の午前に
訪ねて来た
長吉と
茶漬をすました
後、
小梅の
住居から
押上の
堀割を
柳島の
方へと連れだつて話しながら歩いた。
一體三間ばかりの
棟割長屋に、
八疊も、
京間で
廣々として、
柱に
唐草彫の
釘かくしなどがあらうと
言ふ、
書院づくりの
一座敷を、
無理に
附着けて、
屋賃をお
邸なみにしたのであるから、
天井は
高いが
祖父さんの
書院の
前には、
白い
大きな
花の
咲く
牡丹があり、
古い
松の
樹もありました。
月のいゝ
晩なぞには
松の
樹の
影が
部屋の
障子に
映りました。
書院へ通すべし
對面せんとの
仰なり是に依て侍ひ中御廣書院へ
案内せらる最早中納言樣には御書院に入せられ御
寢衣の
儘御着座遊ばさる越前守には
敷居際に
平伏せらる時に中納言樣には越前近ふ/\との御
言葉に越前守は少し座を
部屋々々には、いろ/\な
名前が
昔からつけてありまして、
上段の
間、
奧の
間、
中の
間、
次の
間、それから
寛ぎの
間なぞといふのが
有りました。
祖父さんはいつでも
書院に
居ました。
聞しめし
然らば予は太守光貞卿の子とやと
仰せありしが
夫よりは將監が申事も
御用ゐなく
殊の
外我儘氣隨に成せ給へりある日
書院の上段に
着座まし/\て將監
々々と
呼せ給ふ
聲きこえければ將監大いに
驚ろき何者なるや
萬一太守の御出にもと
不審ながら
襖を
“書院”の意味
《名詞》
中国唐の時代、役所に付属する書庫または編纂所。
中国宋の時代以降の私学。
寺院、公家、武家の屋敷の居間兼書斎。
書店。出版社。
(出典:Wiktionary)