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忍耐
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にんたい
ふりがな文庫
“
忍耐
(
にんたい
)” の例文
しかし、
忍耐
(
にんたい
)
をしなければなりません。わたしは、また、きっと、もう一
度
(
ど
)
ここへやってきますよ。それまでは、
達者
(
たっしゃ
)
でいてください。
山の上の木と雲の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
僕は、
忍耐
(
にんたい
)
と我慢と勤勉と才能を尊重します、何故と云つて、これによつて、人間は、大きな目的を遂げ、高い位置に登り得るのです。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
もう
忍耐
(
にんたい
)
が
出來
(
でき
)
ない、
萬年
(
まんねん
)
ペンをとつて
振
(
ふ
)
りあげた、その
恐
(
おそ
)
ろしい
笞
(
しもと
)
の
下
(
した
)
で
憐
(
あわれ
)
みを
乞
(
こ
)
ふかのように
鳴
(
な
)
いてゐる、それが
毆
(
たゝ
)
けるか。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
月人を恐怖する博士も、これまでに月人がたどった運命と、
忍耐
(
にんたい
)
づよい努力とには、同情し、敬意をもっているのだった。
三十年後の世界
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
其時
(
そのとき
)
の
彼
(
かれ
)
は
他
(
ひと
)
の
事
(
こと
)
を
考
(
かんが
)
へる
餘裕
(
よゆう
)
を
失
(
うしな
)
つて、
悉
(
こと/″\
)
く
自己
(
じこ
)
本位
(
ほんゐ
)
になつてゐた。
今迄
(
いままで
)
は
忍耐
(
にんたい
)
で
世
(
よ
)
を
渡
(
わた
)
つて
來
(
き
)
た。
是
(
これ
)
からは
積極的
(
せききよくてき
)
に
人世觀
(
じんせいくわん
)
を
作
(
つく
)
り
易
(
か
)
へなければならなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
それから春になってルミ、またいっしょに出かけようよ。まあ当分は
勇気
(
ゆうき
)
と
忍耐
(
にんたい
)
が
必要
(
ひつよう
)
だ。わたしたちはこれまでちょうどつごうの悪い、
間
(
あい
)
の
時節
(
じせつ
)
ばかり通って来た。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
成経 (涙ぐむ)わしはあまりの
侮辱
(
ぶじょく
)
には
耐
(
た
)
えられない。わしはいつも
忍耐
(
にんたい
)
を用意しているにはあまりに余裕のない心でくらしている。わしはそれどころではないのだ。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
假令
(
たとひ
)
監視
(
かんし
)
の
目
(
め
)
から
逭
(
のが
)
れて
女
(
をんな
)
に
接近
(
せつきん
)
したとしても、
打
(
う
)
ち
込
(
こ
)
んだ
女
(
をんな
)
の
情
(
じやう
)
が
強
(
こは
)
ければ
蛸壺
(
たこつぼ
)
の
蛸
(
たこ
)
が
騙
(
だま
)
される
樣
(
やう
)
にころりと
落
(
おと
)
す
工夫
(
くふう
)
のつくまでは
男
(
をとこ
)
は
忍耐
(
にんたい
)
と
寧
(
むし
)
ろ
危險
(
きけん
)
とを
併
(
あわ
)
せて
凌
(
しの
)
がねば
成
(
な
)
らぬ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
と婦人は自分の
遭難
(
そうなん
)
はわすれて、一同の
忍耐
(
にんたい
)
と勇気とに、涙を流して
感嘆
(
かんたん
)
した。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
怺
(
こら
)
えるのみにあらず主とも師匠とも頼む少女の
激励
(
げきれい
)
に対する
有難涙
(
ありがたなみだ
)
も
籠
(
こも
)
っていた
故
(
ゆえ
)
にどんな痛い目に
遭
(
あ
)
っても
逃
(
に
)
げはしなかった泣きながら最後まで
忍耐
(
にんたい
)
し「よし」と云われるまで練習した。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
それがある限度をこすと、ついには、愛情と
忍耐
(
にんたい
)
とをもって、君らの良心を力づけようと努力している人の心までをきずつけ、その愛情と忍耐とを、
憎
(
にく
)
しみと
怒
(
いか
)
りとに代えてしまうものだ。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
あまり
喧
(
やかま
)
しいので、さすがに
忍耐
(
にんたい
)
強
(
づよ
)
い
牛
(
うし
)
も
我慢
(
がまん
)
がし
切
(
き
)
れなくなつたと
見
(
み
)
え
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
進歩したる人にあらねば真の強さは
忍耐
(
にんたい
)
にあることを
会得
(
えとく
)
し得ぬ。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
だが
僕
(
ぼく
)
は、あの
日
(
ひ
)
、いっしょに
遊戯
(
ゆうぎ
)
をしてくれた、
姉
(
あね
)
のすがたを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
すと、これから
後
(
のち
)
、どんな
苦
(
くる
)
しいことにも
忍耐
(
にんたい
)
できる
気
(
き
)
がする。
だれにも話さなかったこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あなたの熱心さに對してゞはないとしても、あなたの
忍耐
(
にんたい
)
に對して僕は降參しますよ。絶え間のない
雨滴
(
あまだれ
)
が石に穴を開けてしまふやうにね。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
だが
忍耐
(
にんたい
)
づよい博士は、そのあいだにも、X号が何を考え、何を計画しているか、それを知ろうとして、目が見えないながらも、しょっちゅう気をくばっていた。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
二人
(
ふたり
)
の
間
(
あひだ
)
には
諦
(
あきら
)
めとか、
忍耐
(
にんたい
)
とか
云
(
い
)
ふものが
斷
(
た
)
えず
動
(
うご
)
いてゐたが、
未來
(
みらい
)
とか
希望
(
きばう
)
と
云
(
い
)
ふものゝ
影
(
かげ
)
は
殆
(
ほと
)
んど
射
(
さ
)
さない
樣
(
やう
)
に
見
(
み
)
えた。
彼等
(
かれら
)
は
餘
(
あま
)
り
多
(
おほ
)
く
過去
(
くわこ
)
を
語
(
かた
)
らなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
わしはあなたを
責
(
せ
)
める気は少しもない。あなたはあまりに痛ましい。
困苦寂寥
(
こんくせきりょう
)
の
歳月
(
さいげつ
)
があなたの
忍耐
(
にんたい
)
力を奪ってしまったのだ。あなたは心の
平衡
(
へいこう
)
を支える勇気を
砕
(
くだ
)
かれてしまったのだ。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
この
男
(
おとこ
)
は、よけいに
金
(
かね
)
を
持
(
も
)
つと、なんで
忍耐
(
にんたい
)
して、
居酒屋
(
いざかや
)
の
前
(
まえ
)
を
素通
(
すどお
)
りすることができましょう。やはり
我慢
(
がまん
)
がされずに、
店
(
みせ
)
へはいって、たらふく
飲
(
の
)
みました。
ある男と牛の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
私はこの
忍耐
(
にんたい
)
の教義を理解することが出來なかつた。まして彼女が自分を
懲
(
こ
)
らしめる者に對して示した忍從には、理解することも同情することも出來なかつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
は
其時
(
そのとき
)
普通
(
ふつう
)
の
産婦
(
さんぷ
)
の
樣
(
やう
)
に、三
週間
(
しうかん
)
を
床
(
とこ
)
の
中
(
なか
)
で
暮
(
く
)
らした。それは
身體
(
からだ
)
から
云
(
い
)
ふと
極
(
きは
)
めて
安靜
(
あんせい
)
の三
週間
(
しうかん
)
に
違
(
ちがひ
)
なかつた。
同時
(
どうじ
)
に
心
(
こゝろ
)
から
云
(
い
)
ふと、
恐
(
おそ
)
るべき
忍耐
(
にんたい
)
の三
週間
(
しうかん
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
とこなつの
花
(
はな
)
は、みつばちのさげすむようないい
方
(
かた
)
に
対
(
たい
)
して
腹
(
はら
)
をたてたけれど、
忍耐
(
にんたい
)
をして
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
君
(
きみ
)
がいってくれたら、
山本
(
やまもと
)
くんも
喜
(
よろこ
)
ぶだろう。ただ
注意
(
ちゅうい
)
することは、
第
(
だい
)
一に、なにごとも
忍耐
(
にんたい
)
だ。つぎに、
男子
(
だんし
)
というものは、
心
(
こころ
)
に
思
(
おも
)
ったことは、はきはきと
返事
(
へんじ
)
をすることを
忘
(
わす
)
れてはならぬ。
空晴れて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
どんなつらいことも
忍耐
(
にんたい
)
をする
勇気
(
ゆうき
)
が
起
(
お
)
こったのです。
石をのせた車
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“忍耐”の解説
忍耐(にんたい、en: patience)とは、苦しさ、辛さ、悲しさなどを耐え忍ぶこと。例えば、自分に不都合なことなどをひとにされても、暴力的な仕返しをしたり、現実逃避したりしないなど。忍耐する力を「忍耐力」、忍耐力があることを「忍耐強い」と言う。
忍耐は、四元徳のひとつとされている。
(出典:Wikipedia)
忍
常用漢字
中学
部首:⼼
7画
耐
常用漢字
中学
部首:⽽
9画
“忍耐”で始まる語句
忍耐力
忍耐強
忍耐仕交