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弱々
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よわ/\
さうして、もし
此冒險に
成功すれば、
今の
不安な
不定な
弱々しい
自分を
救ふ
事が
出來はしまいかと、
果敢ない
望を
抱いたのである。
ずぶ
濡の、
一所に
包んだ
草の
葉に、
弱々と
成つて、
其のまゝ
縋着いたのもあつたから、
手巾は
其なりに
土手に
棄てて
身を
起した。
彼女の
口の
利き
方は、
少し
内気すぎるほど
弱々しかつた。そしてそれについて、
別にはつきりした
返事を
与へなかつたが、わざと
遠慮してゐるやうにも
見えた。
折要歩は、
密と
拔足するが
如く、
歩行に
故と
惱むを
云ふ、
雜と
癪持の
姿なり。
齲齒笑は
思はせぶりにて、
微笑む
時毎に
齲齒の
痛みに
弱々と
打顰む
色を
交へたるを
云ふ。
輕い
裾の、すら/\と
蹴出にかへると
同じ
色の
洋傘を、
日中、
此の
日の
當るのに、
翳しはしないで、
片影を
土手に
從いて、しと/\と
手に
取つたは、
見るさへ
帶腰も
弱々しいので
山家の
者には
肖合はぬ、
都にも
希な
器量はいふに
及ばぬが
弱々しさうな
風采ぢや、
背を
流す
内にもはツ/\と
内証で
呼吸がはづむから、
最う
断らう/\と
思ひながら、
例の
恍惚で
中に
挾まれたのは、
弱々と、
首の
白い、
髮の
濃い、
中年増と
思ふ
婦で、
兩の
肩がげつそり
痩せて、
襟に
引合せた
袖の
影が——
痩せた
胸を
雙の
乳房まで
染み
通るか、と
薄暗く、
裾をかけて
これが
角屋敷で、
折曲ると
灰色をした
道が
一筋、
電柱の
著しく
傾いたのが、
前と
後へ、
別々に
頭を
掉つて
奧深う
立つて
居る、
鋼線が
又半だるみをして、
廂よりも
低い
處を、
弱々と、
斜めに
淺黄の
角絞の
手絡を
弛う
大きくかけたが、
病氣であらう、
弱々とした
後姿。
窶れた
姿で
弱々と
語つた。