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席
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むしろ
ふりがな文庫
“
席
(
むしろ
)” の例文
下谷
(
したや
)
團子坂
(
だんござか
)
の
出店
(
でみせ
)
なり。
夏
(
なつ
)
は
屋根
(
やね
)
の
上
(
うへ
)
に
柱
(
はしら
)
を
建
(
た
)
て、
席
(
むしろ
)
を
敷
(
し
)
きて
客
(
きやく
)
を
招
(
せう
)
ず。
時々
(
とき/″\
)
夕立
(
ゆふだち
)
に
蕎麥
(
そば
)
を
攫
(
さら
)
はる、とおまけを
謂
(
い
)
はねば
不思議
(
ふしぎ
)
にならず。
神楽坂七不思議
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
九日
(
ここぬか
)
はいつよりも
蚤
(
はや
)
く
起出
(
おきい
)
でて、草の屋の
五八
席
(
むしろ
)
をはらひ、黄菊しら菊二枝三枝
小瓶
(
こがめ
)
に
挿
(
さ
)
し、
五九
嚢
(
ふくろ
)
をかたぶけて
酒飯
(
しゆはん
)
の
設
(
まうけ
)
をす。老母云ふ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
われはさきの夜の
席
(
むしろ
)
にて、おん身の舟人の不幸を歌ひ給ふを聞き、おん身の聲を聞き知りて、直ちにおん身の脚下に跪きぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
本邦
(
ほんぱう
)
石器時代遺跡
(
せききじだいいせき
)
より出づる
石輪中
(
せきりんちう
)
にも或は
同種
(
だうしゆ
)
のもの有らんか
繩
(
なわ
)
、
籠
(
かご
)
席
(
むしろ
)
の存在は
土器
(
どき
)
の
押紋
(
おしもん
)
及び
形状
(
けいじやう
)
裝飾
(
そうしよく
)
等に由つて充分に
證明
(
しやうめい
)
するを得べし。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
汝もし信ぜずば今夜新しい葉を
席
(
むしろ
)
の下に
鋪
(
し
)
いて、別々に臥して見よ、明朝に至り汝の
榻下
(
とうか
)
の葉は実するも、鬼の
臥所
(
ふしど
)
の葉は
虚
(
むな
)
しかるべしと言うて別れ出た。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
▼ もっと見る
貴顕富豪
宴游
(
えんゆう
)
の
筵
(
むしろ
)
を開くそのためには。この東京に二とは下らぬ。普請の好み料理の手ぎわは一きわなるに。今日は祝いの
席
(
むしろ
)
とて。四時過ぎころより入り来る馬車人力車は。
藪の鶯
(新字新仮名)
/
三宅花圃
(著)
秦の士に
古物
(
こぶつ
)
を好むものがあつた。魯の哀公の
席
(
むしろ
)
を買はむがために田を売り、太王
邠
(
ふん
)
を去る時の
策
(
さく
)
を買はむがために家資を傾け、舜の作る所の椀を買はむがために宅を売つた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
皆之を
押臥
(
わうぐわ
)
し其上に木葉或は
席
(
むしろ
)
を
布
(
し
)
きて臥床となす、炉を
焚
(
た
)
かんとするに
枯木
(
かれき
)
殆
(
ほとん
)
どなし、立木を
伐倒
(
きりたを
)
して之を
燻
(
くす
)
ふ、火
容易
(
やうゐ
)
に
移
(
うつ
)
らず、
寒気
(
かんき
)
と
空腹
(
くうふく
)
を
忍
(
しの
)
ぶの困難亦甚しと云ふべし
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
十七年のあいだ
嘗
(
かつ
)
てお脇を
席
(
むしろ
)
におつけ遊ばした事がなかったと申します。
雪の宿り
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
やれ/\
何
(
ど
)
うして
此
(
この
)
遲
(
おそ
)
くに
出
(
で
)
て
來
(
き
)
たお
宅
(
うち
)
では
皆
(
みな
)
お
變
(
かは
)
りもなしかと
例
(
いつ
)
に
替
(
かは
)
らずもてはやさるれば、
針
(
はり
)
の
席
(
むしろ
)
にのる
樣
(
やう
)
にて
奧
(
おく
)
さま
扱
(
あつ
)
かひ
情
(
なさけ
)
なくじつと
涕
(
なみだ
)
を
呑込
(
のみこん
)
で、はい
誰
(
だ
)
れも
時候
(
じかう
)
の
障
(
さわ
)
りも
御座
(
ござ
)
りませぬ
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
かれその隼人の飮む時に、大鋺、面を覆ひたり。ここに
席
(
むしろ
)
の下に置ける
劒
(
たち
)
を取り出でて、その隼人が首を斬りたまひき。すなはち
明日
(
くるつひ
)
、上り幸でましき。かれ
其地
(
そこ
)
に名づけて
近
(
ちか
)
つ
飛鳥
(
あすか
)
一八
といふ。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
藺
(
ゐ
)
を
席
(
むしろ
)
とし、日光を敷石としたる
室
(
へや
)
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
水底
(
みなそこ
)
へ深く入った鯉とともにその
毛布
(
けっと
)
の
席
(
むしろ
)
を去って、
間
(
あい
)
に土間一ツ隔てたそれなる母屋の中二階に引越したのであった。
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
入り口と
周壁
(
しうへき
)
の或る
部分
(
ぶぶん
)
には
席
(
むしろ
)
を下げ置きしなるべく、
地上
(
ちじやう
)
には木材を
並
(
なら
)
べ、其上に席、
編
(
あ
)
み
物
(
もの
)
、
獸皮
(
じうひ
)
、
木皮抔
(
もくひなど
)
敷
(
し
)
き
列
(
つら
)
ねて座臥の塲所とせしなるべし。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
左内
興
(
きよう
)
じて
席
(
むしろ
)
をすすみ、さてしもかたらせ給ふに、富貴の道のたかき事、
己
(
おの
)
がつねにおもふ所露たがはずぞ侍る。ここに
愚
(
おろか
)
なる
問
(
とひ
)
事の侍るが、ねがふは
詳
(
つばら
)
にしめさせ給へ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
「五日卯時発す。三里
諫早
(
いさはや
)
。四里
矢上
(
やかみ
)
駅。一商家に宿す。海浜の駅にして蟹尤多し。家に入り
席
(
むしろ
)
に上る。此辺より婦人老にいたるまで眉あり。此日暑甚し。晩雨あり。行程七里許。」
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
十七年のあひだ
嘗
(
かつ
)
てお脇を
席
(
むしろ
)
におつけ遊ばした事がなかつたと申します。
雪の宿り
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
やれ/\何うして此遲くに出て來たお
宅
(
うち
)
では皆お變りもなしかと
例
(
いつ
)
に替らずもてはやさるれば、針の
席
(
むしろ
)
にのる樣にて奧さま扱かひ情なくじつと涕を呑込んで、はい誰れも時候の障りも御座りませぬ
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
沈紋の中に又
押紋
(
をうもん
)
畫紋
(
ぐわもん
)
の別有り。
布
(
ぬの
)
、
席
(
むしろ
)
、編み物、紐細き棒の小口、
貝殼
(
かひがら
)
等を
押
(
お
)
し
付
(
つ
)
けて印したる紋を押紋と云ひ、細き棒或は
篦
(
へら
)
を以て
畫
(
ゑが
)
きたる摸樣を畫紋と云ふ。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
其のまゝ
舁
(
か
)
き移すやうに
席
(
むしろ
)
を
彼方
(
あなた
)
へ、小さく遠くなつたやうな思ひがして、其の娘も
犠
(
にえ
)
の仔細も、媼の
素性
(
すじょう
)
も、野の
状
(
さま
)
も、我が身のことさへ、夢を見たら夢に一切知れようと
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
他
(
ひと
)
の
援
(
たす
)
けさへなく
六八
世にくだりしものの
田畑
(
たばた
)
をも、
価
(
あたひ
)
を
賤
(
やす
)
くして
六九
あながちに
己
(
おの
)
がものとし、今おのれは
村長
(
むらをさ
)
とうやまはれても、むかしかりたる人のものをかへさず、礼ある人の
席
(
むしろ
)
を譲れば
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
やれやれどうしてこの遅くに出て来たお
宅
(
うち
)
では皆お変りもなしかと
例
(
いつ
)
に替らずもてはやさるれば、針の
席
(
むしろ
)
にのる様にて奥さま扱かひ情なくじつと
涕
(
なみだ
)
を
呑込
(
のみこん
)
で、はい誰れも時候の
障
(
さわ
)
りも御座りませぬ
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“席”の意味
《名詞》
(セキ)会合などにおいて、各々の参加者が占有する場所。
(セキ 比喩)会合や組織における参加する資格。
(出典:Wiktionary)
席
常用漢字
小4
部首:⼱
10画
“席”を含む語句
寄席
末席
空席
御席
席上
下席
定席
上席
席亭
客席
席捲
隣席
座席
枕席
此席
同席
次席
出席
観覧席
操縦席
...