“犠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いけにえ33.3%
にえ33.3%
にへ16.7%
ニヘ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
以前はそれがために類少たぐいすくない女を一人、いけにえにしたくらいですから、今度は自分がどんな辛苦しんくも決していとわない。いかにもしてその花が欲しいですが。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やがて曇った夜の色を浴びながら満水して濁った川は、どんと船を突上げたばかりで、忘れたようにそのにえを七兵衛の手に残して、何事もなく流れ流るる。
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
百合牡丹にへの花姫なほ足らずばひじりの恋よ野うばらも
恋衣 (新字旧仮名) / 山川登美子増田雅子与謝野晶子(著)
此は、田の神——水の神と同じもの——のニヘなのだ。或は、田の神の為に働くものであつた。後には、実際に耕作の助けをしたので、行事にも、代かきに出る事になつてゐる。
田遊び祭りの概念 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)