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容貌
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ようばう
ふりがな文庫
“
容貌
(
ようばう
)” の例文
彼
(
かれ
)
は
絶
(
た
)
えず
或
(
ある
)
物
(
もの
)
を
探
(
さが
)
すやうな
然
(
しか
)
も
隱蔽
(
いんぺい
)
した
心裏
(
しんり
)
の
或
(
ある
)
物
(
もの
)
を
知
(
し
)
られまいといふやうな、
不見目
(
みじめ
)
な
容貌
(
ようばう
)
を
村落
(
むら
)
の
内
(
うち
)
に
曝
(
さら
)
す
必要
(
ひつえう
)
が
漸
(
やうや
)
く
減
(
げん
)
じて
來
(
き
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
『見給へ、
彼
(
あ
)
の
容貌
(
ようばう
)
を。皮膚といひ、骨格といひ、別に其様な賤民らしいところが有るとも思はれないぢやないか。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
始めは戯れならむと思ひしが、その
容貌
(
ようばう
)
の青ざめたるさへあるに、夜の事とて共に帰らぬ弟の身の不思議さに、何処にてと問ひければ、東禅寺
裡
(
うら
)
にて、と答ふ。
鬼心非鬼心:(実聞)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
宗助
(
そうすけ
)
はつく/″\
此
(
この
)
織屋
(
おりや
)
の
容貌
(
ようばう
)
やら
態度
(
たいど
)
やら
服裝
(
ふくさう
)
やら
言葉使
(
ことばづかひ
)
やらを
觀察
(
くわんさつ
)
して、
一種
(
いつしゆ
)
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
な
思
(
おもひ
)
をなした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
阿諛
(
あゆ
)
と
諂佞
(
てんねい
)
に取卷かれ、人を
見下
(
みくだ
)
してばかり來た貫兵衞は、自分の世帶になつて、世の中に正面から打つかつた時、初めて、自分の才能、
容貌
(
ようばう
)
、
魅力
(
みりよく
)
——等に對する
銭形平次捕物控:091 笑い茸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
案じゐるよし
確
(
たしか
)
に知たる忠相ぬし
獨
(
ひと
)
りつく/″\思ふ樣お光は
奇才
(
きさい
)
容貌
(
ようばう
)
とも人に
勝
(
すぐ
)
れし
耳
(
のみ
)
ならず武士の
眞意
(
しんい
)
を能く
辨
(
わきま
)
へ
白刄
(
しらは
)
を
揮
(
ふる
)
つて仇を
斃
(
たふ
)
すに其父もまた
清廉
(
せいれん
)
にて是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その母は私の母よりか多分美しい
容貌
(
ようばう
)
の持主であつたに違ひない。父による遺伝に、この姉と長兄次兄と、私と私の同母姉妹とに、少しは共通なものがあるかも知れなかつた。
町の踊り場
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
吾
(
われ
)
之
(
これ
)
を
聞
(
き
)
く、
良賈
(
りやうこ
)
は
(四)
深
(
ふか
)
く
藏
(
ざう
)
して・
虚
(
きよ
)
なるが
若
(
ごと
)
く、
君子
(
くんし
)
は
盛徳
(
せいとく
)
ありて
容貌
(
ようばう
)
愚
(
ぐ
)
なるが
若
(
ごと
)
しと。
子
(
し
)
の
(五)
驕氣
(
けうき
)
と
多欲
(
たよく
)
と
(六)
態色
(
たいしよく
)
と
(七)
淫志
(
いんし
)
とを
去
(
さ
)
れ。
是
(
こ
)
れ
皆
(
みな
)
子
(
し
)
の
身
(
み
)
に
益
(
えき
)
無
(
な
)
し。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
容貌
(
ようばう
)
、栄養不良のライオンに似たるが故なり。中学時代には一しよに英語を勉強し、「
猟人
(
れふじん
)
日記」、「サツフオ」、「ロスメルスホルム」、「タイイス」の英訳などを読みしを記憶す。
学校友だち
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
今
(
いま
)
から
大凡
(
おほよそ
)
十三四
年
(
ねん
)
以前
(
いぜん
)
、
此
(
こ
)
の
町
(
まち
)
の一
番
(
ばん
)
の
大通
(
おほどほり
)
に、
自分
(
じぶん
)
の
家
(
いへ
)
を
所有
(
も
)
つてゐたグロモフと
云
(
い
)
ふ、
容貌
(
ようばう
)
の
立派
(
りつぱ
)
な、
金滿
(
かねもち
)
の
官吏
(
くわんり
)
が
有
(
あ
)
つて、
家
(
いへ
)
にはセルゲイ
及
(
およ
)
びイワンと
云
(
い
)
ふ
二人
(
ふたり
)
の
息子
(
むすこ
)
もある。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「たのむよ。公園は
乃公
(
おいら
)
達の
縄張中
(
なはばりうち
)
だぜ。」
吉
(
きち
)
さんは一種の
屈辱
(
くつじよく
)
を感じたのであろう、
嘘
(
うそ
)
か
誠
(
まこと
)
か、幕の上にかいてある芸者の一人々々の経歴、
容貌
(
ようばう
)
、性質を限りもなく説明しはじめた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
愛
(
あい
)
ちやんはそんなに
近寄
(
ちかよ
)
られるのを
非常
(
ひじよう
)
に
厭
(
いや
)
がりました、
第
(
だい
)
一、
公爵夫人
(
こうしやくふじん
)
が
甚
(
はなは
)
だ
醜
(
みにく
)
い
容貌
(
ようばう
)
でしたから、それから
第
(
だい
)
二には、
夫人
(
ふじん
)
が
愛
(
あい
)
ちやんの
肩
(
かた
)
の
上
(
うへ
)
に、
其
(
そ
)
の
可厭
(
いや
)
な
尖
(
とが
)
つた
頤
(
あご
)
を
息
(
やす
)
める
程
(
ほど
)
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
さんざ品性や
容貌
(
ようばう
)
の劣悪なことを面と向つて
罵
(
のゝし
)
つた。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
狐疑
(
こぎ
)
して
居
(
ゐ
)
るやうな
其
(
その
)
容貌
(
ようばう
)
とは
其處
(
そこ
)
に
敢
(
あへ
)
て
憎惡
(
ぞうを
)
すべき
何物
(
なにもの
)
も
存在
(
そんざい
)
して
居
(
ゐ
)
ないにしても
到底
(
たうてい
)
彼等
(
かれら
)
の
伴侶
(
なかま
)
の
凡
(
すべ
)
てと
融和
(
ゆうわ
)
さるべき
所以
(
ゆゑん
)
のものではない。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
ある人は蓮太郎の人物を、ある人はその
容貌
(
ようばう
)
を、ある人はその学識を、いづれも穢多の生れとは思はれないと言つて、どうしても
虚言
(
うそ
)
だと言張るのであつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
然程
(
さるほど
)
に新吉原松葉屋にては彼のお高を
抱
(
かゝ
)
へ樣子を
見
(
みる
)
に書は
廣澤
(
くわうたく
)
を
學
(
まな
)
び
琴
(
こと
)
は
生田流
(
いくたりう
)
揷花
(
いけばな
)
は遠州流茶事より歌
俳諧
(
はいかい
)
に至るまで是を知らずと云ふ事なく
殊
(
こと
)
に
容貌
(
ようばう
)
美麗
(
うるはし
)
く眼に千金の色を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
一人はお杉と言つて二十五、これは總兵衞の妹の娘で、
容貌
(
ようばう
)
も十人並、少し三白眼で、身體は頑丈ですが、何んの特色もない女、下女同樣にこき使はれて自分もそれに滿足し切つて居る樣子です。
銭形平次捕物控:142 権八の罪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼
(
かれ
)
の
容貌
(
ようばう
)
はぎす/\して、
何處
(
どこ
)
か
百姓染
(
ひやくしやうじ
)
みて、
※鬚
(
あごひげ
)
から、ベツそりした
髮
(
かみ
)
、ぎごちない
不態
(
ぶざま
)
な
恰好
(
かつかう
)
は、
宛然
(
まるで
)
大食
(
たいしよく
)
の、
呑※
(
のみぬけ
)
の、
頑固
(
ぐわんこ
)
な
街道端
(
かいだうばた
)
の
料理屋
(
れうりや
)
なんどの
主人
(
しゆじん
)
のやうで、
素氣無
(
そつけな
)
い
顏
(
かほ
)
には
青筋
(
あをすぢ
)
が
顯
(
あらは
)
れ
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
“容貌”の解説
容貌(ようぼう)は、人の顔立ちのことである。ルックス(looks)と呼ばれることもある。
(出典:Wikipedia)
容
常用漢字
小5
部首:⼧
10画
貌
常用漢字
中学
部首:⾘
14画
“容貌”で始まる語句
容貌魁偉
容貌佳
容貌好
容貌望
容貌美
容貌俊知
容貌瀟洒
容貌肢体
容貌風采