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兩眼
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りやうがん
ふりがな文庫
“
兩眼
(
りやうがん
)” の例文
新字:
両眼
是等
(
これら
)
の隆まりにて界されたる中に
兩眼
(
りやうがん
)
と鼻と口との存するを見れば、土偶は
頭巾
(
づきん
)
の前部より面の
現
(
あらは
)
れたる形に
作
(
つく
)
られ有るが如し。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
爾時
(
そのとき
)
であつた。あの
四谷見附
(
よつやみつけ
)
の
火
(
ひ
)
の
見
(
み
)
櫓
(
やぐら
)
は、
窓
(
まど
)
に
血
(
ち
)
をはめたやうな
兩眼
(
りやうがん
)
を
睜
(
みひら
)
いて、
天
(
てん
)
に
冲
(
ちう
)
する、
素裸
(
すはだか
)
の
魔
(
ま
)
の
形
(
かたち
)
に
變
(
へん
)
じた。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
甲板
(
かんぱん
)
の
其處此處
(
そここゝ
)
には
水兵
(
すいへい
)
の
一群
(
いちぐん
)
二群
(
にぐん
)
、ひそ/\と
語
(
かた
)
るもあり、
樂
(
たの
)
し
氣
(
げ
)
に
笑
(
わら
)
ふもあり。
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
は
兩眼
(
りやうがん
)
をまん
丸
(
まる
)
にして
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
『
過去
(
くわこ
)
の
事
(
こと
)
を
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
すものは、
兩眼
(
りやうがん
)
を
抉
(
くじ
)
つて
了
(
しま
)
ひませう。リユバフキン!』と、
彼
(
かれ
)
は
大聲
(
おほごゑ
)
で
誰
(
たれ
)
かを
呼
(
よ
)
ぶ。
郵便局
(
いうびんきよく
)
の
役員
(
やくゐん
)
も、
來合
(
きあ
)
はしてゐた
人々
(
ひと/″\
)
も、一
齊
(
せい
)
に
吃驚
(
びつくり
)
する。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
刺槐
(
はりゑんじゆ
)
よ、
好
(
い
)
い匂がして、ちくちく
刺
(
さ
)
してくれるのが愛の
戲
(
たはむれ
)
なら、
後生
(
ごしやう
)
だ、わたしの
兩眼
(
りやうがん
)
を
刳
(
く
)
りぬいておくれ、さうしたら、おまへの爪の皮肉も見えなくなるだらう。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
▼ もっと見る
烏
(
からす
)
と
爭
(
あらそ
)
ふとも
遁
(
のが
)
るゝことは
叶
(
かな
)
はず
速
(
すみ
)
やかに白状せよと
諭
(
さと
)
されければ大膽無類の長庵も
最早
(
もはや
)
叶
(
かな
)
はじとや思ひけん見る中に
髮髯
(
かみひげ
)
逆立
(
さかだち
)
兩眼
(
りやうがん
)
に
血
(
ち
)
を
注
(
そゝ
)
ぎ
惡鬼羅刹
(
あくきらせつ
)
の如き
面
(
おもて
)
を
振上
(
ふりあ
)
げ一同の者を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
グリフォンは
坐
(
すわ
)
り
込
(
こ
)
み、
兩眼
(
りやうがん
)
を
擵
(
こす
)
つて、
見
(
み
)
えなくなるまで
女王樣
(
ぢよわうさま
)
を
見戍
(
みまも
)
り、それから
得意
(
とくい
)
げに
微笑
(
ほゝゑ
)
みました。『
何
(
なん
)
と
滑稽
(
こつけい
)
な!』とグリフォンは、
半
(
なか
)
ば
自分
(
じぶん
)
に、
半
(
なか
)
ば
愛
(
あい
)
ちやんに
云
(
い
)
ひました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
母
(
はゝ
)
は
重
(
かさ
)
ねて『でも
妾
(
わたし
)
には
人形
(
にんぎやう
)
の
顏
(
かほ
)
に
見
(
み
)
える』
余
(
よ
)
『
然
(
さ
)
うですな、これが
眉毛
(
まゆげ
)
で、これの
下
(
した
)
に
眼
(
め
)
があると
好
(
い
)
いのですが』と
言
(
い
)
ひつゝ、
小揚子
(
こやうじ
)
でツヽくと、
土
(
つち
)
が、ポロリと
落
(
お
)
ちて、
兩眼
(
りやうがん
)
が
開
(
ひら
)
いた。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
眶
(
まぶた
)
、眶、薄う
瞑
(
つぶ
)
つた眶を突いて、きゆつと
抉
(
え
)
ぐつて
兩眼
(
りやうがん
)
あける。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
是等
(
これら
)
土偶の素面ならざる事は面部輪廓の隆まりと
兩眼
(
りやうがん
)
及び口の部の
異形
(
いけい
)
とに由つて
推知
(
すゐち
)
するを得れど、一
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
頬
(
ほゝ
)
の
肉
(
にく
)
を
引掴
(
ひツつか
)
んで、
口惜涙
(
くやしなみだ
)
、
無念
(
むねん
)
の
涙
(
なみだ
)
、
慚愧
(
ざんき
)
の
涙
(
なみだ
)
も
詮
(
せん
)
ずれば、たゞ/\
最惜
(
いとを
)
しさの
涙
(
なみだ
)
の
果
(
はて
)
は、おなじ
思
(
おも
)
ひを
一所
(
いつしよ
)
にしようと、
私
(
われら
)
これ
又
(
また
)
此
(
こ
)
の
通
(
とほ
)
り、
兩眼
(
りやうがん
)
を
我
(
われ
)
と
我手
(
わがて
)
に
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
箝
(
は
)
めた、箝めたよ、
兩眼
(
りやうがん
)
箝
(
は
)
めた…………
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
感じ悦び夜と共に物語りして
休
(
やす
)
みける城富も
晝
(
ひる
)
の
勞
(
つか
)
れによく
寢入
(
ねいり
)
し夢の中に身の
丈
(
たけ
)
六尺ばかりの大の
男
(
をとこ
)
兩眼
(
りやうがん
)
大きく
髮
(
かみ
)
髭
(
ひげ
)
蓬々
(
ぼう/″\
)
と亂れ
最
(
いと
)
怪
(
あや
)
し氣なる有樣にて
悠々
(
のさ/\
)
と
枕邊
(
まくらべ
)
へ來る故夢心に城富は
吃驚
(
びつくり
)
しける處に彼の男城富に向ひて若し/\
御座頭
(
おざとう
)
樣何の
由縁
(
ゆかり
)
もない私しを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
兩眼
(
りやうがん
)
の部には恐らく小孔有りて
此所
(
ここ
)
より外界を
窺
(
うかが
)
ふを得る樣に成し有りしならん。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
見
(
み
)
まい、
見
(
み
)
まいの
氣
(
き
)
が
逆上
(
うはず
)
つて、ものの
見
(
み
)
えるは
目
(
め
)
のあるため、と
何
(
なん
)
とか
申
(
まを
)
す
藥
(
くすり
)
を、
枕
(
まくら
)
をかいもの、
仰向
(
あをむ
)
けに、
髮
(
かみ
)
を
縛
(
しば
)
つた
目
(
め
)
の
中
(
なか
)
へ
點滴
(
したゝ
)
らして、
其
(
そ
)
の
兩眼
(
りやうがん
)
を、
盲
(
めくら
)
にした、と
云
(
い
)
ふのであります。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
顏
(
かほ
)
を
上
(
あ
)
げさした……ト
目
(
め
)
が、
潰
(
つぶ
)
れました。へい、いえ、
其
(
そ
)
の
婦
(
をんな
)
の
兩眼
(
りやうがん
)
で。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
兩
部首:⼊
8画
眼
常用漢字
小5
部首:⽬
11画
“兩”で始まる語句
兩方
兩手
兩
兩親
兩人
兩側
兩端
兩足
兩掛
兩袖