きう)” の例文
若い同役の有峰松次郎——杉之助の弟に難詰なんきつされて返答にきうし、松次郎を斬つて本國を立退いたのは、最早十年も昔のことです。
壓制あつせい僞善ぎぜん醜行しうかうたくましうして、つてこれまぎらしてゐる。こゝおいてか奸物共かんぶつども衣食いしよくき、正義せいぎひと衣食いしよくきうする。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
もつときうしたのは、寒山かんざん文殊もんじゆで、拾得じつとく普賢ふげんだとつたために、文殊もんじゆだの普賢ふげんだののことはれ、それをどうかかうかこたへると、またその文殊もんじゆ寒山かんざん
寒山拾得縁起 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
B 九十九まいとはさすがのきみすこきうしたな。ぼくなら二千三百四十五まん六千七百八十九まい算出さんしゆつするんだがなア。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
過去くわこひと姓名せいめい順位じゆんゐにならべ、現在げんざいひと逆轉ぎやくてんしてならべるといふがごときは勿論もちろん不合理ふがふりであるばかりでなく、實際じつさいにおいてその取扱とりあつかかたきうすることになる。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
足下きみ同情どうじゃう多過おほすぎるわし悲痛かなしみに、たゞ悲痛かなしみへるばかり。こひ溜息ためいき蒸氣ゆげけむりげきしてはうち火花ひばならし、きうしてはなみだあめもっ大海おほうみ水量みかさをもす。
しかるに二時ふたときしのぶをず、なみだながしてきううつたへ、只管ひたすらかごでむとわぶ、なんぢすら其通そのとほりぞ。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さうしてとう自分じぶんんで土地とちまでが自分じぶん所有ものではなかつた。それは借錢しやくせんきまりをつけるためひとつて東隣ひがしどなり格外かくぐわいたせたのである。それほどかれいへきうしてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
仔細しさいといふのは、源助が若い時分に關係した女、——今では、女巾着切のしたゝか者になつてゐるお兼に迫られ、その手切金の調達にきうして
徒然草つれ/″\ぐさ最初さいしよほとけはどうして出來できたかとはれてこまつたとふやうなはなしがあつた。子供こどもものはれてこまることは度々たび/\である。なかにも宗教上しうけうじやうことには、こたへきうすることがおほい。
寒山拾得縁起 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
すで寛保年中くわんぽねんちう一時いちじきうすくはむため、老職らうしよくはい才覺さいかくにて、徳川氏とくがはしより金子きんす一萬兩いちまんりやう借用しやくようありしほどなれば、幼君えうくん御心おんこゝろなやませたまひ、なんとか家政かせい改革かいかくしてくにはしら建直たてなほさむ
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かれさらわづかこめの一いてぜにへねばならぬほどふところきうしてたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)