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潔白
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けつぱく
ふりがな文庫
“
潔白
(
けつぱく
)” の例文
『
天下
(
てんか
)
の
役人
(
やくにん
)
が、
皆
(
みな
)
其方
(
そち
)
のやうに
潔白
(
けつぱく
)
だと、
何
(
なに
)
も
言
(
い
)
ふことがないのだが。‥‥』と、
但馬守
(
たじまのかみ
)
は、
感慨
(
かんがい
)
に
堪
(
た
)
へぬといふ
樣子
(
やうす
)
をした。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「よし/\、惡い事をする奴に限つて、自分の居た場所などを、念入りに人に知らせて置くものだ。傳之助は、馬鹿でなきア、
潔白
(
けつぱく
)
だらう」
銭形平次捕物控:048 お藤は解く
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
何
(
ど
)
れほどの
物好
(
ものず
)
きなれば
手出
(
てだ
)
しを
仕樣
(
しやう
)
ぞ、
邪推
(
じやすゐ
)
も
大底
(
たいてい
)
にして
置
(
お
)
いて
呉
(
く
)
れ、あの
事
(
こと
)
ならば
清淨
(
しようじよう
)
無垢
(
むく
)
、
潔白
(
けつぱく
)
な
者
(
もの
)
だと
微笑
(
びよう
)
を
含
(
ふく
)
んで
口髭
(
くちひげ
)
を
捻
(
ひね
)
らせ
給
(
たま
)
ふ。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
眞白
(
まつしろ
)
な
薔薇
(
ばら
)
の花、
乳色
(
ちゝいろ
)
で、
無邪氣
(
むじやき
)
で
眞白
(
まつしろ
)
な
薔薇
(
ばら
)
の花、あまりの
潔白
(
けつぱく
)
には
人
(
ひと
)
も
驚
(
おどろ
)
く、
僞善
(
ぎぜん
)
の花よ、
無言
(
むごん
)
の花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
あなた方と同じやうにまつたく
潔白
(
けつぱく
)
でございます。私は今
慘
(
みじ
)
めなのです、暫くはかうなのだらうと思ひます。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
早
(
はや
)
くせし
以來
(
このかた
)
は何にも彼にも只二人
偖
(
さて
)
我口
(
わがくち
)
より此樣な事を申すは
自負
(
じふ
)
に
似
(
に
)
たれど
吾儕
(
おのれ
)
は
性來
(
せいらい
)
潔白
(
けつぱく
)
にて只正直を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「平次、春日邦之助殿の
潔白
(
けつぱく
)
はそれで相解つたが——本多右馬之丞殿を
害
(
あや
)
めた下手人は何者だ。それが解らぬうちは——」
銭形平次捕物控:193 色若衆
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
心
(
こゝろ
)
は
變化
(
へんくわ
)
するものなり、
雪三
(
せつざう
)
が
徃昔
(
そのかみ
)
の
心裏
(
しんり
)
を
覗
(
うかゞ
)
はゞ、
糸子
(
いとこ
)
に
對
(
たい
)
する
觀念
(
くわんねん
)
の
潔白
(
けつぱく
)
なること、
其名
(
そのな
)
に
呼
(
よ
)
ぶ
雪
(
ゆき
)
はものかは、
主人
(
しゆじん
)
大事
(
だいじ
)
の
一
(
ひ
)
ト
筋道
(
すぢみち
)
、
振
(
ふり
)
むくかたも
無
(
な
)
かりし
物
(
もの
)
の
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
美濃守殿
(
みののかみどの
)
のことから、
其方
(
そち
)
の
潔白
(
けつぱく
)
を
聞
(
き
)
いて、ひどく
感心
(
かんしん
)
したのだつたな。
全
(
まつた
)
く
其方
(
そち
)
は
此
(
こ
)
の
卑劣
(
ひれつ
)
な、
強慾
(
がうよく
)
な、
恥知
(
はぢし
)
らずの
人間
(
にんげん
)
ばかり
多
(
おほ
)
い
土地
(
とち
)
で、
珍
(
めづ
)
らしい
潔白
(
けつぱく
)
な
高尚
(
かうしやう
)
な
人間
(
にんげん
)
だ。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
其所へ引据させ一通り
吟味
(
ぎんみ
)
に及びし處文右衞門は元より
潔白
(
けつぱく
)
の
武士
(
さぶらひ
)
ゆゑ
些
(
いさゝ
)
かも
包
(
つゝ
)
み
隱
(
かく
)
さず新藤市之丞より
返濟
(
へんさい
)
したる金子の
譯
(
わけ
)
又久兵衞が百兩の
云懸
(
いひがか
)
りをなし
盜賊
(
たうぞく
)
の惡名を
負
(
おは
)
せんとしたるを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
若しも私たちが
潔白
(
けつぱく
)
であるのなら。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
石見
(
いはみ
)
銀山と血染の
匕首
(
あひくち
)
を、仙之助の
行李
(
かうり
)
に隱したのは、賢いやうでも女の猿智慧さ。あんな事をしたので、いよ/\俺は仙之助が
潔白
(
けつぱく
)
だと思つたよ。
銭形平次捕物控:110 十万両の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
さりとて
是
(
こ
)
れにも
隨
(
した
)
がひがたきを、
何
(
なに
)
として
何
(
な
)
にとせば
松野
(
まつの
)
が
心
(
こゝろ
)
の
迷
(
まよ
)
ひも
覺
(
さ
)
め、
竹村
(
たけむら
)
の
君
(
きみ
)
へ
我
(
わ
)
が
潔白
(
けつぱく
)
をも
顯
(
あか
)
されん、
何方
(
いづれ
)
にまれ
憎
(
に
)
くき
人
(
ひと
)
一人
(
ひとり
)
あらば、
斯
(
か
)
くまで
胸
(
むね
)
はなやまじを
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
但馬守
(
たじまのかみ
)
が
玄竹
(
げんちく
)
を
愛
(
あい
)
したのは、
玄竹
(
げんちく
)
が
岡部美濃守
(
をかべみののかみ
)
の
頓死
(
とんし
)
を
披露
(
ひろう
)
するに
最
(
もつと
)
も
必要
(
ひつえう
)
な
診斷書
(
しんだんしよ
)
を、
何
(
なん
)
の
求
(
もと
)
むるところもなく、
淡白
(
たんぱく
)
に
書
(
か
)
き
與
(
あた
)
へたといふ
心
(
こゝろ
)
の
潔白
(
けつぱく
)
を
知
(
し
)
つたのが
第
(
だい
)
一の
原因
(
げんいん
)
である。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「按摩さん、腹を立てるのも尤もだが、俺達は人を縛るばかりが役目ぢやねえ。お前の息子の勇三郎の
潔白
(
けつぱく
)
な證據だつてあるだらう。暫らく辛抱してくれ」
銭形平次捕物控:318 敵の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
何
(
なに
)
もお
前
(
まへ
)
女口
(
をんなぐち
)
一
(
ひと
)
つ
針仕事
(
はりしごと
)
で
通
(
とほ
)
せない
事
(
こと
)
もなからう、あれほど
利
(
き
)
く
手
(
て
)
を
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
ながら
何故
(
なぜ
)
つまらない
其樣
(
そん
)
な
事
(
こと
)
を
始
(
はじ
)
めたのか、あんまり
情
(
なさけ
)
ないではないかと
吉
(
きち
)
は
我身
(
わがみ
)
の
潔白
(
けつぱく
)
に
較
(
くら
)
べて、お
廢
(
よ
)
しよ
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
たつた一人の御跡取時之助樣の御壽命を
呪
(
のろ
)
はれ、殿御腹立ちも
尤
(
もつと
)
も至極だが、
繼
(
まゝ
)
しき仲を疑はれて生害して身の
潔白
(
けつぱく
)
を示された、奧樣の御心中もお
悼
(
いた
)
はしい。
銭形平次捕物控:098 紅筆願文
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
さりとて
諂
(
へつら
)
ひの
草履
(
ざうり
)
とりも
餘
(
あま
)
りほめた
話
(
はな
)
しではなけれど
开處
(
そこ
)
が
工合
(
ぐあい
)
ものにて、
清淨
(
せいじよう
)
なり
無垢
(
むく
)
なり
潔白
(
けつぱく
)
なりのお
前樣
(
まへさま
)
などが、
右
(
みぎ
)
をむくとも
左
(
ひだり
)
を
向
(
む
)
くとも
憎
(
に
)
くむ
人
(
ひと
)
は
無
(
な
)
き
筈
(
はづ
)
なれど
夫
(
そ
)
れでは
世
(
よ
)
が
渡
(
わた
)
られず
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
娘筆は
潔白
(
けつぱく
)
で何んにも知る筈はない。證據となつた石見銀山も身に覺えがないからこそ手に持つて居たのだ。血染の袷も天井に隱してわざとらしく端だけ出して置いたのは不思議ではないか。
銭形平次捕物控:164 幽霊の手紙
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お前さんの
潔白
(
けつぱく
)
もよくわかるだらうと——お杉さんが教へてくれました。
銭形平次捕物控:142 権八の罪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それにつけても、お前の考への間違つてゐることだけは言はなきやなるまい。番頭は何と言つたか知らないが、三百八十兩の金は、たしかに巾着切にやられたに違ひない。二人の樣子で、この平次は
潔白
(
けつぱく
)
を
銭形平次捕物控:075 巾着切の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「三人とも
潔白
(
けつぱく
)
だとすると、あとは二つしか考へやうがない」
銭形平次捕物控:056 地獄から来た男
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
潔
常用漢字
小5
部首:⽔
15画
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
“潔白”で始まる語句
潔白者