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引續
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ひきつゞ
オペラバツグを
提げて、
飛模樣の
派手な
小袖に、
紫の
羽織を
着た、十八九の
若い
女が、
引續いて、
默つて
其の
傍へ
腰を
掛ける。
『
濱島君、して、
其後、
君も、
夫人も、
引續いてネープルス
港にのみお
在留でしたか。
今また
此軍艦に
便乘して
日本へお
歸國になるのは
如何いう
次第です。』と
胸に
手を
置いて
差掛させ
沓しと/\と
踏鳴し靜々とぞ
歩行ける
附從がふ
小姓の面々には
麻上下の
股立を取て左右を
守護しける
引續いて常樂院
天忠和尚は
紫の衣に白地の
袈裟を掛け
殊勝げに手に
念珠を
是よりグロモフの
家には、
不幸が
引續いて
來てセルゲイの
葬式の
終んだ一
週間目、
父のグロモフは
詐欺と、
浪費との
件を
以て
裁判に
渡され、
間もなく
監獄の
病院でチブスに
罹つて
死亡して
了つた。
今では
再び、もとの
通り
梢も
高し、
茂つて
居る。
其の
暴風雨の
前、
二三年引續いて、
兩方の
樹へ
無數の
椋鳥が
群れて
來た。
重四郎と
呼今年二十五歳にて
美男と
言殊に
手跡も
能其上劔術
早業の名を得し者なるが父重左衞門より
引續き手跡の
指南をして在ける故彼の穀屋平兵衞の悴平吉も此重四郎に
從ひ
專ら
筆道を
尤も
引續いた
可恐さから、
些と
上ずつては
居るのだけれど、
鼠も
妖に
近いのでないと、
恁う
吹消したやうには
引けさうもないと
言ふので、
薄氣味を
惡がるのである。
第一この
家は、むかし
蕎麥屋で、
夏は
三階のもの
干でビールを
飮ませた
時分から
引續いた
馴染なのである。——
座敷も、
趣は
變つたが、そのまゝ
以前の
俤が
偲ばれる。……
名ぶつの
額がある
筈だ。