左様さやう)” の例文
旧字:左樣
左様さやうでげすな、四品よしなで七ゑんぐらゐでは如何いかゞでげせう。士「ヤ、しからぬことをふ、かまばかりでもおまへ十五りやううたのだぜ。 ...
士族の商法 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
左様さやう何人なんびとか罪の悩をいだかぬ心をつでせうか」と篠田は飛び行く小鳥の影を見送りつゝ「けれど、悩はやがて慰に進む勝利の標幟しるしではないでせうか」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
まあ君だから斯様こんなことを御話するんだが、我輩なぞは二十年も——左様さやうさ、小学教員の資格が出来てから足掛十五年に成るがね、其間唯同じやうなことを繰返して来た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
読者はとがめて言ふであらう、貴様は前に翻訳といふものは容易なものだと言つたではないかと、如何いかにも左様さやう言つたが、それは売品としての翻訳で、文芸としての翻訳ではない。
翻訳製造株式会社 (新字旧仮名) / 戸川秋骨(著)
左様さやう。四五日行かないうちにさう急に変る訳もなささうですが、まあ行つて見るか」
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
左様さやう 望遠鏡ばうゑんきやうでみますと かははみんなまつすぐに見えますね
左様さやうで御座います。扱つた事はありません。」
船頭兼「左様さやうサ歌でもおよみなせへまし。」
町中の月 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
和尚をしやうさん、こゝにある団扇うちは長川谷町はせがはちやう待合まちあひ梅廼屋うめのや団扇うちはですか」「左様さやうです」「梅廼屋うめのや此方こちら檀家だんかでございますか」
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
左様さやう、余程意思の強い女性ひとらしいです——何でも亡母おつかさんが偉かつたと云ふことだから」と篠田は言ふ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
左様さやう——生徒はだ集りませんか。』と校長は懐中時計を取出して眺める。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
左様さやう
点頭録 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ナニ大丈夫だいぢやうぶだ、決して左様さやうな心配はないのどつぶれても病気さへなほればそれからう。登「イエのどつぶれては困ります。 ...
華族のお医者 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
左様さやうで御座りまするか」と老人はひざの下までかしらを下げつ「先刻からお見受け申す所が、長左衛門様生写いきうつしあらつしやるから、左様さうではあらつしやるまいかと考へましたので」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
左様さやうさ——』と奥様は小首をかしげる。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
へえーこれおどろつた、左様さやうとは心得こゝろえはなは御無礼ごぶれい段々だん/″\なんともどうも、これ恐縮千萬きようしゆくせんばん……何卒どうぞれへ/\すみやかにおとほりを願ひます、何卒どうぞれへれへ。
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
まへはどうも不開化ふかいくわの事ばかりつてるが、どうかうなく開化かいくわの話をしたらからう、西洋の話をした事があるかとおつしやいました、左様さやうでございます
西洋の丁稚 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
左様さやうでございますか、今日けふ旦那だんなは。女「あきなひにつて留守るすでございます。男「んの御商売ごしやうばいでございます。 ...
成程なるほどハー左様さやうかね、それぢやうちおいてもつまらぬからもつてつてれ、ついで其所そこに大きなかめがあるぢやらう、誠に邪魔じやまになつてかぬからそれも一しよもつくがい。
士族の商法 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
左様さやうであらう、ソラ此器これ脈搏みやくはくくんだ、うだグウ/\るだらう。登「エヘヽヽヽくすぐつたうござりますな、左様さやうよこぱら器械きかいをおあてあそばしましては。 ...
華族のお医者 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
へえー成程なるほど此処こゝ弾丸てつぱうだまの穴かなにかありますね。真「左様さやうさ、鉄砲傷てつぱうきずのやうだね。甚「うも大変たいへんに毛がながうがすな。真「うむ、牛熊うしぐまの毛はチヤリ/\して長いて。 ...
八百屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
へい/\、それでは何卒どうぞソノ塩餡しほあんふのを頂戴ちやうだいしたいもので。「左様さやうか、しばらひかへてさつしやい。 ...
士族の商法 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
アヽ左様さやうか、もそツとぞんざいにつてもよろしいとまうすのか。侍「いえ、ぞんざいとまうわけりませんが……。殿「うぢや月は/\。侍「えわたりまして御座ござります。 ...
昔の大名の心意気 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
昨夜ゆふべまへさんにあづけた、アノ胴巻どうまきしてんな。主「はい/\此品このしな御座ございますか。客「イヤこれを忘れちや大事おほごとだ、アヽ有難ありがたい、はい左様さやうなら。主「ア、つちまつた。 ...
(和)茗荷 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
どうも有難ありがたぞんじます……左様さやうなら御遠慮ごゑんりよなしに頂戴ちやうだいいたしますと、亭主ていしゆ河合金兵衛かはひきんべゑちやつてるあひだに、小丼こどんぶりまへ引寄ひきよせて乞食こじきながらも、以前いぜんは名のある神谷幸右衛門かみやかうゑもん
左様さやうでございますか、わたしひさしい以前いぜん二のとりの時に一人ひとりつれがあつて丸屋まるやあがり、あなたが出てくだすつて親切にしてくだすつた、翌年よくねんのやはり二のとりの時にひさりで丸屋まるやあがると
まア結構けつこうなおくすりいたゞくのみならず、お料理れうり残余物あまりものまでくだされ、有難ありがたぞんじます、左様さやうならこれへ頂戴ちやうだいいたしますと、襤褸手拭ぼろてぬぐひくるんであつた麪桶めんつう取出とりだして、河合金兵衛かはひきんべゑまへ突出つきだすのを
左様さやうでござります。殿「ハーこれぎやくだナ。井上「いゝえぎやくとは心得こゝろえませぬ。 ...
華族のお医者 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
はれて見ると成程なるほどと思つて愈々いよ/\恐入おそれいりましたんでエヘヽヽちやんとうもはなさずに見てらつしやるなんて本当ほんたうちがひますな、イエまだ早うごす、左様さやうでげすか、らつしやいますか
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
御急作ごきふさくでございますか。王「左様さやうぢや。シ ...
詩好の王様と棒縛の旅人 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)