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屈
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くつ
ふりがな文庫
“
屈
(
くつ
)” の例文
其辭
(
そのじ
)
を
(七六)
徑省
(
けいせい
)
すれば、
則
(
すなは
)
ち
(七七)
不知
(
ふち
)
として
之
(
これ
)
を
屈
(
くつ
)
し、
(七八)
汎濫博文
(
はんらんはくぶん
)
なれば、
則
(
すなは
)
ち
之
(
これ
)
を
多
(
おほ
)
しとして
(七九)
久
(
ひさ
)
しとす。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
指
(
ゆび
)
を
屈
(
くつ
)
して
見
(
み
)
ると、
當日
(
たうじつ
)
は
吾等
(
われら
)
が
海岸
(
かいがん
)
の
家
(
いへ
)
を
去
(
さ
)
つてから、
丁度
(
ちやうど
)
九日目
(
こゝぬかめ
)
で、
兼
(
かね
)
て
海底戰鬪艇
(
かいていせんとうてい
)
の
試運轉式
(
しうんてんしき
)
の
日
(
ひ
)
と
定
(
さだ
)
められたる
紀元節
(
きげんせつ
)
の
前日
(
ぜんじつ
)
である。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
翌る日まで生きてゐた道齋は重い手傷にも
屈
(
くつ
)
せず『敵は河井龍之介、敵は河井龍之介』と言ひ續けて命を落しました。
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
強情
(
がうじやう
)
な腹立ちの餘り、その宣告に
屈
(
くつ
)
するどころか私は殆んど天の配劑を呪ひさへした、公然とそれに反抗したのだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
山客、
偶
(
たまたま
)
「文芸春秋」二月号を読み、我鬼先生の愚を
嗤
(
わら
)
ふと共に佐佐木君の
屈
(
くつ
)
を歎かんと欲す。佐佐木君、請ふ、安心せよ。君を知るものに山客あり
矣
(
い
)
。
八宝飯
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
其
(
そ
)
の
覚悟
(
かくご
)
のことで、
足
(
あし
)
は
相応
(
さうおう
)
に
達者
(
たツしや
)
、いや
屈
(
くつ
)
せずに
進
(
すゝ
)
んだ
進
(
すゝ
)
んだ。すると、
段々
(
だん/″\
)
又
(
また
)
山
(
やま
)
が
両方
(
りやうはう
)
から
逼
(
せま
)
つて
来
(
き
)
て、
肩
(
かた
)
に
支
(
つか
)
へさうな
狭
(
せま
)
いことになつた、
直
(
す
)
ぐに
上
(
のぼり
)
。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『
性理字義
(
せいりじぎ
)
』に曰く、『生死をもって論ずれば、生は気の
伸
(
しん
)
、死は気の
屈
(
くつ
)
。死の上について論ずれば、すなわち魂の
升
(
のぼ
)
るは神となり、魄の
降
(
おり
)
るは鬼となる。 ...
通俗講義 霊魂不滅論
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
以てサア有體に
云々
(
いへ/\
)
と
嚴
(
きびし
)
く
打擲
(
うちたゝ
)
き種々手を
替
(
かへ
)
責
(
せむ
)
ると雖もお島は更に
屈
(
くつ
)
せず後には
眼
(
まなこ
)
を
閉
(
とぢ
)
て一向に物を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
既にして
慨然
(
がいぜん
)
として天下を以て自ら
任
(
にん
)
じ、
節
(
せつ
)
を
屈
(
くつ
)
して書を讀み、遂に
復古
(
ふくこ
)
の大
業
(
げふ
)
を成せり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
天皇は、これに
屈
(
くつ
)
し給ふことなく、紀州の南端を迂廻して、南方より大和へ入る作戦を敢行遊ばしたが、時利あらず、潮岬の
颶風
(
ぐふう
)
に遭つて、皇兄
稲飯命
(
いなひのみこと
)
と
三毛入野命
(
みけいりぬのみこと
)
を失ひ給うた。
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
三四郎は
上
(
あ
)
げかけた
腰
(
こし
)
を又草の
上
(
うへ
)
に
卸
(
おろ
)
した。其時三四郎は此女にはとても
叶
(
かな
)
はない様な気が
何所
(
どこ
)
かでした。同時に自分の
腹
(
はら
)
を
見抜
(
みぬ
)
かれたといふ自覚に
伴
(
ともな
)
ふ一種の
屈
(
くつ
)
辱をかすかに感じた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
たゞわれ/\
日本人
(
につぽんじん
)
としてはかような
天災
(
てんさい
)
に
屈
(
くつ
)
することなく、
寧
(
むし
)
ろ
人力
(
じんりよく
)
を
以
(
もつ
)
てその
災禍
(
さいか
)
をないようにしたいものである。かくするには
地震
(
ぢしん
)
や
火山
(
かざん
)
の
何物
(
なにもの
)
であるかを
究
(
きは
)
めることが
第一
(
だいゝち
)
である。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
落語
(
らくご
)
の
濫觴
(
らんしやう
)
は、
昔時
(
むかし
)
狂歌師
(
きやうかし
)
が
狂歌
(
きやうか
)
の
開
(
ひらき
)
の
時
(
とき
)
に、
互
(
たがひ
)
に手を
束
(
つか
)
ねてツクネンと
考込
(
かんがへこ
)
んで
居
(
を
)
つては
気
(
き
)
が
屈
(
くつ
)
します、
乃
(
そこ
)
で
其合間
(
そのあひま
)
に世の中の
雑談
(
ざつだん
)
を
互
(
たがひ
)
に語り
合
(
あ
)
うて、一
時
(
じ
)
の
鬱
(
うつ
)
を
遣
(
や
)
つたのが
濫觴
(
はじまり
)
でござります。
落語の濫觴
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
当然、吉野朝廷のよろこびは大きく、顕家の不
撓
(
とう
)
不
屈
(
くつ
)
な来援は
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
濁りに染まぬ亀を
屈
(
くつ
)
の極といたし、鶴を以て
伸
(
しん
)
の極となす。
顎十郎捕物帳:09 丹頂の鶴
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
天は
神
(
しん
)
をつかさどり、地は
鬼
(
き
)
をつかさどる。神は伸をつかさどり、鬼は
屈
(
くつ
)
をつかさどる。伸は
聚
(
しゅう
)
をつかさどり、屈は散をつかさどる。この二者は万物を生じ、万物を
通俗講義 霊魂不滅論
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
指
(
ゆび
)
を
屈
(
くつ
)
して
見
(
み
)
ると、
吾等
(
われら
)
が
豫定通
(
よていどう
)
りに
印度國
(
インドこく
)
コロンボ
市
(
し
)
の
附近
(
ふきん
)
に
降下
(
かうか
)
して、
秘密藥品
(
ひみつやくひん
)
を
買整
(
かひとゝの
)
へ、
船
(
ふね
)
に
艤裝
(
ぎさう
)
して
橄欖島
(
かんらんたう
)
へ
到着
(
たうちやく
)
す
可
(
べ
)
き
筈
(
はづ
)
の二十五
日
(
にち
)
迄
(
まで
)
には、
最早
(
もはや
)
六日
(
むいか
)
を
餘
(
あま
)
すのみで。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
主人の六右衞門は五十前後、町人ながら一と
癖
(
くせ
)
あり氣で、恰幅の見事さも、物言ひの尊大さも、容易に人に
屈
(
くつ
)
しない——そして町方の御用聞などを物の數ともしない樣子があります。
銭形平次捕物控:176 一番札
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
匿ひ置ぞ
眞直
(
まつすぐ
)
に申立よと言ければ七右衞門少も
屈
(
くつ
)
する面色なく
御意
(
ぎよい
)
の如く私し
儀
(
ぎ
)
四人共匿ひ置候に
相違
(
さうゐ
)
御座なく候
尤
(
もつと
)
も此儀は私し事先嘉川平助樣
御代
(
ごだい
)
格別
(
かくべつ
)
の
御厚恩
(
ごこうおん
)
に相成候間
今度
(
このたび
)
御世話申候
儀
(
ぎ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
屈
常用漢字
中学
部首:⼫
8画
“屈”を含む語句
前屈
屈曲
折屈
退屈
屈辱
窮屈
屈竟
理屈
鬱屈
背屈
屈指
屈託
屈托
屈強
佶屈
怠屈
佶屈聱牙
欝屈
屈伏
不屈
...