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雷鳴
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らいめい
ふりがな文庫
“
雷鳴
(
らいめい
)” の例文
しかし
自分
(
じぶん
)
は、いま
兵隊
(
へいたい
)
さんの
前
(
まえ
)
にいるのだと
気
(
き
)
がつくと、
彼
(
かれ
)
は、
我慢
(
がまん
)
して、じっと、
雷鳴
(
らいめい
)
の
遠
(
とお
)
ざかっていく
空
(
そら
)
を
見
(
み
)
つめていました。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
きょうはいいお天気であったので、三角岳登山を試みたのであったが、途中で雷に出あい、
洞穴
(
どうけつ
)
の中にとびこんで
雷鳴
(
らいめい
)
のやむのを待った。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
從
(
したが
)
つて
然
(
さ
)
う
云
(
い
)
ふ
空合
(
そらあひ
)
の
時
(
とき
)
には
雷鳴
(
らいめい
)
があるのだから、いつもはかつぐのに、
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
は、そんな
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
る
隙
(
ひま
)
はなかつた。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
すさまじい
電光
(
でんこう
)
と
雷鳴
(
らいめい
)
と黒雲との
渦巻
(
うずま
)
いた中に、金の日の丸がぴかりと光っただけで、後は何にもわかりませんでした。
雷神の珠
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
がらがら鳴り
続
(
つづ
)
ける
雷鳴
(
らいめい
)
の中に、ふと、ごうっというひどいひびきがした。一
連隊
(
れんたい
)
の
騎兵
(
きへい
)
があらしに追われてばらばらとかけてでも来るような音であった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
▼ もっと見る
大雨
(
おおあめ
)
がふる日もある。
暴風
(
ぼうふう
)
が
幹
(
みき
)
をゆすぶる
晩
(
ばん
)
もある。
雷鳴
(
らいめい
)
や
雷気
(
らいき
)
が山を
裂
(
さ
)
くような
場合
(
ばあい
)
もあるにちがいない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と云う声も
雷鳴
(
らいめい
)
の烈しいので聞えません。
素
(
もと
)
より逆せ上った茂之助ゆえ無慚にも我が女房おくのが
負
(
おぶ
)
って
居
(
お
)
る乳呑児の上から突通したから堪りません。おくのは
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
又
(
また
)
菜花煙
(
さいかえん
)
の
彼方此方
(
かなたこなた
)
に
電光
(
でんこう
)
の
閃
(
ひらめ
)
くのが
見
(
み
)
られる。この
際
(
さい
)
の
雷鳴
(
らいめい
)
は
噴火
(
ふんか
)
の
音
(
おと
)
に
葬
(
はうむ
)
られてしまふが、これは
單
(
たん
)
に
噴煙上
(
ふんえんじよう
)
にて
放電
(
ほうでん
)
するのみで、
地上
(
ちじよう
)
に
落雷
(
らくらい
)
した
例
(
れい
)
がないといはれてゐる。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
両三日来非常に
蒸
(
む
)
す。東の方に雲が立つ日もあった。
二声
(
ふたこえ
)
三声
雷鳴
(
らいめい
)
を聞くこともあった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
十一月二十七日は、朝からむしむしと
暑苦
(
あつくる
)
しい日であった。空は
重々
(
ちょうちょう
)
たる密雲におおわれて、遠くで
雷鳴
(
らいめい
)
がいんいんとひびき、なんとなく大あらしの
前兆
(
ぜんちょう
)
をつげる空もようである。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
一
方
(
ほう
)
は
火竜
(
かりゅう
)
、
他方
(
たほう
)
は
水竜
(
すいりゅう
)
——つまり
陽
(
よう
)
と
陰
(
いん
)
との
別
(
べつ
)
な
働
(
はたら
)
きが
加
(
くわ
)
わるから、そこに
初
(
はじ
)
めてあの
雷鳴
(
らいめい
)
だの、
稲妻
(
いなづま
)
だのが
起
(
おこ
)
るので、
雨
(
あめ
)
に
比
(
くら
)
べると、この
仕事
(
しごと
)
の
方
(
ほう
)
が
遥
(
はる
)
かに
手数
(
てすう
)
がかかるのじゃ……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
午後から
雷鳴
(
らいめい
)
が
激
(
はげ
)
しく、
雹
(
ひょう
)
のような雨さえ降って来た。
清貧の書
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
かの
壮快
(
さうくわい
)
なる
雷鳴
(
らいめい
)
は
遂
(
つひ
)
に聞え来らず。
詩
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
ここに
生
(
は
)
えている
木
(
き
)
や、
草
(
くさ
)
たちは、ほんとうに
雷鳴
(
らいめい
)
と、
暴風雨
(
ぼうふうう
)
よりほかに
怖
(
おそ
)
ろしいものが、この
宇宙
(
うちゅう
)
に
存在
(
そんざい
)
することを
知
(
し
)
らなかったのでした。
戦友
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
何処
(
どこ
)
の家のより立派だというのです。ところが、間もなく
雷鳴
(
らいめい
)
が始まりましたが、雷は天地も
崩
(
くず
)
れるような音をたてて
真先
(
まっさき
)
にこの家に落ちました。
科学が臍を曲げた話
(新字新仮名)
/
海野十三
、
丘丘十郎
(著)
何
(
なに
)
を
祕
(
かく
)
さう、
唯今
(
たゞいま
)
の
雲行
(
くもゆき
)
に、
雷鳴
(
らいめい
)
をともなひはしなからうかと、
氣遣
(
きづか
)
つた
處
(
ところ
)
だから、
土地
(
とち
)
ツ
子
(
こ
)
の
天氣豫報
(
てんきよはう
)
の、
風
(
かぜ
)
、
晴
(
はれ
)
、に
感謝
(
かんしや
)
の
意
(
い
)
を
表
(
へう
)
したのであつた。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
雷鳴
(
らいめい
)
がはげしくなった。雲がいよいよ深くなって、もうほとんど夜のように思われた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
船は一上一下、
奈落
(
ならく
)
の底にしずむかと思えばまた九天にゆりあげられる、
嵐
(
あらし
)
はますますふきつのり、
雷鳴
(
らいめい
)
すさまじくとどろいていなづまは雲をつんざくごとに
毒蛇
(
どくじゃ
)
の舌のごとくひらめく。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
すでに今朝から
陰険
(
いんけん
)
な
相
(
そう
)
をあらわしていた空は、この時になって、いっそうわるい気流となり、
雷鳴
(
らいめい
)
とともに密雲の
層
(
そう
)
はだんだんとあつくなって、
呼吸
(
いき
)
づまるような
水粒
(
すいりゅう
)
の
疾風
(
しっぷう
)
が、たえず
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
恰
(
あだか
)
も
電光
(
でんこう
)
と
雷鳴
(
らいめい
)
との
關係
(
かんけい
)
のようなものである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
というわけは、きのうの真夜中のことだが、
雷鳴
(
らいめい
)
の最中に
柿
(
かき
)
ガ
岡
(
おか
)
病院
(
びょういん
)
に怪人がしのびこんで、谷博士の病室をうちやぶり、博士を連れて、逃げてしまったのだ。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
達吉
(
たつきち
)
は、ぴかり、ゴロゴロ、ド、ドンという
電光
(
でんこう
)
と
雷鳴
(
らいめい
)
のものすごい
光景
(
こうけい
)
に、
父
(
ちち
)
が
戦死
(
せんし
)
したときのことを
想像
(
そうぞう
)
して、つい
思
(
おも
)
ったことを
口
(
くち
)
に
出
(
だ
)
して、きいたのであります。すると、
准尉
(
じゅんい
)
は
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
雷鳴
(
らいめい
)
に、
殆
(
ほとん
)
ど
聾
(
し
)
ひなむとした
人々
(
ひと/″\
)
の
耳
(
みゝ
)
に、
驚破
(
すは
)
や、
天地
(
てんち
)
一
(
ひと
)
つの
聲
(
こゑ
)
。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
おりしも
雷鳴
(
らいめい
)
がおこって、天地もくずれるほどのひびきが、山々を、谷々をゆりうごかす。三角岳の頂上に建っている
谷博士
(
たにはかせ
)
の研究所の
塔
(
とう
)
の上に、ぴかぴかと
火柱
(
ひばしら
)
が立った。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その叱咤する声は、だんだん大きくなっていって、
雷鳴
(
らいめい
)
かと疑うばかりだった。
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
とつぜん、晴天の
雷鳴
(
らいめい
)
のように、どなった者がある。
火薬船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“雷鳴”の意味
《名詞》
雷 鳴(らいめい)
かみなり。かみなりの音。
(出典:Wiktionary)
雷
常用漢字
中学
部首:⾬
13画
鳴
常用漢字
小2
部首:⿃
14画
“雷鳴”で始まる語句
雷鳴嫌
雷鳴様