“水粒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すいりゅう66.7%
みずつぶ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのこまかい水粒すいりゅう夕陽ゆうひ錯交さっこうは、口上こうじょうどおり七、八しゃくのみじかいにじをいくつも空へのこして、独楽こまはトーンと蛾次郎がじろうの足もとへ落ちてすんでいる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
武庫川むこがわの辺まで来ると、春の小糠雨こぬかあめは急に山からと海からとの風に掻きまわされて、痛いような水粒すいりゅうが笠の下へも吹きつけてくる。——師直の馬はしばしば物驚きをしてあと退去ずさった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
微小な水粒みずつぶは、睫毛まつげの先にギヤマンの玉のように光って、息づまるような乳色の気流がムクムクとゆるい運動を描いてゆく。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)