“小糠雨”の読み方と例文
読み方割合
こぬかあめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朝になると、昨夜は星が綺麗に見えていたのに、小糠雨こぬかあめが降っていた。その中に、とよが、傘もささず、池を覗いていた。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
順序としていえば、前月の二月二十六日、尊氏は降人こうじんとして、終日のぬかるみと小糠雨こぬかあめにまみれた姿で京都につき、夜、上杉朝定ともさだのやしきに入った。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
爾時そのとき仮橋かりばしががた/\いつて、川面かはづら小糠雨こぬかあめすくふやうにみだすと、ながれくろくなつてさつた。トいつしよに向岸むかふぎしからはしわたつてる、洋服やうふくをとこがある。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)